児童発達支援管理責任者とは?役割・要件・配置基準
放課後等デイサービスの開業を考えるとき、早い段階で確保しなければならない人材が「児童発達支援管理責任者」です。一般には「児発管(じはつかん)」と呼ばれています。
児発管は、こども一人ひとりの個別支援計画を作成し、支援がきちんと行われているかを確認しながら、職員や関係機関との連携を進めていく専門職です。放課後等デイサービスの指定申請にあたっては、候補者の実務経験と研修修了状況が資料で確認されます。
「保育士だから児発管になれる」「福祉施設で長く働いたから大丈夫」とは限りません。勤務先、職種、業務内容、勤務日数、保有資格、研修の修了時期など、さまざまな要素を組み合わせて判定する仕組みになっています。
この記事では、宮城県名取市のよしだ行政書士事務所が、児童発達支援管理責任者の役割、配置基準、実務経験、研修の流れ、宮城県と仙台市での確認方法をわかりやすく解説します。
この記事の結論
児童発達支援管理責任者は、放課後等デイサービス計画の作成と支援全体の管理を担う、指定上欠かせない職種です。原則として事業所に1人以上を配置し、そのうち1人以上は専任かつ常勤でなければなりません。
配置できる児発管になるには、主に次の3点を満たす必要があります。
- 国が定める対象業務について、必要な実務経験があること
- 相談支援従事者初任者研修の所定部分と、児童発達支援管理責任者等基礎研修を修了していること
- 原則2年以上のOJTを経て実践研修を修了し、その後も期限内に更新研修を修了すること
一定の条件をすべて満たす場合には、実践研修前のOJTを6か月以上とする例外があります。ただし自動的に適用される制度ではなく、個別支援計画作成業務への従事と指定権者への事前届出などが求められます。
候補者の適否は、履歴書だけでは判断できません。実務経験証明書、資格証、研修修了証、勤務形態をそろえ、開業計画の早い段階で指定権者へ確認するのが安全です。
この記事の対象読者
- 宮城県・仙台市で放課後等デイサービスを新規開業したい経営者
- 異業種から障害児福祉事業へ参入する法人担当者
- 児発管候補者の要件を確認したい既存事業者
- 児発管の退職・交代に備えて後任を育成したい事業所
- 指定申請に必要な人員体制を整理したい方
児童発達支援管理責任者とは、支援の設計と実施を管理する専門職です
児童発達支援管理責任者は、こどもと家族の希望や課題を把握し、放課後等デイサービス計画を作成して、計画どおり支援が進むよう職員を調整する役割を担います。
「児発管」は資格名だけで決まるものではありません
児発管は、試験に合格して一枚の資格証を取得すれば就任できる職種ではありません。対象となる実務経験と、段階的な研修修了の両方がそろって初めて配置が認められます。
たとえば保育士、社会福祉士、介護福祉士、看護師などの資格を持っていても、それだけで児発管として配置できるわけではありません。逆に、こうした資格がなくても、対象となる直接支援業務を必要年数経験し、研修要件を満たしていれば配置要件に該当する可能性があります。
児発管は「こどもの支援」と「事業所の運営」をつなぎます
放課後等デイサービスでは、計画書を作ること自体が目的ではありません。アセスメント、個別支援計画、日々の支援記録、モニタリング、保護者との面談、学校や相談支援事業所との連携――これらが一つの流れとしてつながっている必要があります。
児発管は、この流れの中心に立つ存在です。現場職員の気づきを計画へ反映し、計画に掲げた目標を日々の支援に落とし込んでいきます。
放課後等デイサービスには児発管を1人以上配置します
指定放課後等デイサービス事業所には、児童発達支援管理責任者を1人以上配置し、そのうち1人以上を専任かつ常勤とするのが全国共通の原則です。
「1人以上」と「専任かつ常勤」は別々に確認します
「常勤」とは、事業所の就業規則等で定める常勤職員の勤務時間に達している働き方のことです。「専任」は、原則として児発管の職務に専ら従事することを意味します。
管理者との兼務が認められるケースはありますが、勤務時間や業務量から見て児発管の職務を十分に果たせることが前提となります。複数事業所との兼務、児童指導員・保育士としての基準人員への算入、他サービスとの兼務については、事業形態によって判断が異なります。
【根拠資料】「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」放課後等デイサービスの人員基準
児発管が不在になると運営と報酬の両方に影響します
児発管が欠如した場合、個別支援計画の作成・見直しが滞るだけにとどまりません。人員欠如や個別支援計画未作成に関する減算が問題になる可能性もあります。
減算の適用時期や割合は、欠如の理由・期間・届出状況・報酬改定の内容によって変わります。欠如が判明した段階で、後任採用だけを進めるのではなく、指定権者へ速やかに相談し、変更届や必要な対応を確認してください。
児発管になるには実務経験と研修の両方が必要です
実務経験は、単純な勤続年数ではありません。国の告示等で対象とされる施設・事業、職種、業務内容に該当する期間だけを算入する仕組みです。
宮城県の実務経験一覧表では3つの経路が示されています
宮城県の「児童発達支援管理責任者の要件となる実務経験一覧表」には、配置に必要な実務経験として概ね次の3経路が記載されています。
相談支援業務/一定資格+直接支援
老人福祉施設等だけの期間は除外。保育士、社会福祉士等の資格を持つ場合の直接支援業務も該当。
資格要件なし・直接支援業務
対象施設での直接支援業務。資格がなくても、必要年数の経験と研修修了で要件に該当する可能性あり。
国家資格等による業務を含む経路
所定の国家資格等業務を含む。除外期間を考慮した障害者・児童分野等の経験も必要。
この表は要点を整理したものです。実際の判定では「第1号から第6号」の対象施設、資格、業務内容に照らし合わせて確認します。保育園、学校、病院、高齢者施設、障害福祉事業所など、勤務先の種類だけで結論を出すことはできません。
【根拠資料】宮城県「宮城県児童発達支援管理責任者の要件となる実務経験一覧表」(令和6年8月28日時点)
1年は勤務日数でも確認されます
実務経験の年数は、在職期間だけでなく実際の従事日数による確認も求められます。一般に、1年以上の実務経験とは「業務に従事した期間が1年以上」かつ「実際に業務へ従事した日数が1年当たり180日以上」であることを基準に確認されます。
非常勤勤務、短時間勤務、休職期間、育児休業期間、複数事業所での勤務、法人役員としての勤務などがある場合は、証明方法を指定権者へ確認してください。
実務経験証明書は前職へ早めに依頼します
指定申請では、過去の勤務先が作成した実務経験証明書が必要です。法人がすでに解散している、勤務先が証明に応じてくれない、当時の業務内容を確認できない――こうしたケースでは準備に時間がかかります。
候補者本人の申告や履歴書だけで実務経験を証明できるとは限りません。採用契約を確定する前に、以下の資料を集めておきましょう。
- 実務経験証明書
- 資格証・登録証の写し
- 基礎研修・実践研修・更新研修等の修了証
- 相談支援従事者初任者研修の修了を確認できる書類
- 職歴と従事業務を整理した経歴書
- 氏名変更がある場合は同一人物と確認できる資料
研修は基礎研修、OJT、実践研修、更新研修の順に進みます
児発管として継続的に配置されるためには、研修を一度受ければ終わりというわけではありません。原則として、基礎研修後のOJT、実践研修、そして5年ごとの更新研修という流れがあります。
※6か月以上のOJTは例外であり、所定要件と指定権者への届出が必要です。
基礎研修の受講にも実務経験が必要です
宮城県の案内では、基礎研修を受講するために次のいずれかの実務経験が求められています。
- 3年以上の相談支援業務
- 6年以上の直接支援業務
- 社会福祉主事任用資格等を持つ場合は3年以上の直接支援業務
- 一定期間、国家資格等の業務に従事した者は、1年以上の相談支援業務または直接支援業務
ここで注意が必要なのは、「基礎研修を受講できる要件」と「児発管として配置できる実務経験要件」は同じではないということです。基礎研修を修了しても、それだけで直ちに児発管として配置が認められるわけではありません。
実践研修前のOJTは原則2年以上です
基礎研修を修了した後、原則として2年以上の相談支援業務または直接支援業務を経験し、そのうえで実践研修を修了します。OJTの対象となるのは、実践研修受講前5年間の業務です。
6か月以上のOJT特例には3つの要件があります
次の条件をすべて満たす場合には、例外的に6か月以上のOJTで実践研修を受講できることがあります。
- 基礎研修の受講開始時に、すでに配置に必要な実務経験要件を満たしている
- 障害福祉サービス事業所等で、個別支援計画の原案作成までの一連の業務に従事する
- その業務に従事することについて、指定権者へ事前に届出をする
個別支援計画作成業務には、利用者等への面接、アセスメント、計画原案の作成、児発管が開催する会議への参加などが含まれます。単に事業所で6か月勤務するだけでは足りません。
宮城県と仙台市では届出様式が異なる点にも注意が必要です。宮城県の資料によると、児発管については、宮城県では変更届出書(様式第3号の6)等、仙台市では変更届出書(様式第2-2号)等を使用する例が示されています。提出時には最新様式を必ず確認してください。
更新研修を期限内に修了できないと配置できなくなることがあります
更新研修は原則5年ごとに受講が必要です。宮城県の案内では、児発管等として現に従事しているか、更新研修受講前5年以内に2年以上の実務経験があることなどが受講要件として示されています。
修了証の有効期間については、過去の研修制度や修了年度によって確認方法が異なる場合があります。候補者の修了証に記載された日付をもとに、宮城県の研修窓口または指定権者へ確認してください。
児発管の主な仕事は個別支援計画の作成だけではありません
児発管の業務は幅広く、計画書の作成にとどまらず、支援状況の把握、職員への助言、関係機関との連携まで及びます。
※計画作成・説明・会議・交付・モニタリングの記録を残します。
アセスメントと個別支援計画の作成
こども本人と保護者の希望、心身の状況、生活環境、学校生活、得意なこと、困っていること――まずはこれらを丁寧に把握します。そのうえで、本人支援の5領域である「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の視点を踏まえ、放課後等デイサービス計画を作成します。
計画では本人支援だけでなく、家族支援、移行支援、地域支援・地域連携も検討の対象です。保護者へ内容を説明し、同意を得て交付する手続も欠かせません。
個別支援会議と職員への共有
計画原案については、支援を担当する職員の意見を聴く会議を開きます。形式的にこなすのではなく、送迎時や活動中に職員が得た情報を支援目標へ反映させることが大切です。
計画の目標が現場職員に伝わっていなければ、日々の支援と記録がばらばらになってしまいます。支援方針をわかりやすく言語化し、職員へ助言していくことも児発管の役割の一つです。
モニタリングと計画の見直し
計画を作成した後は、支援の実施状況を継続的に把握していきます。こどもの成長、生活環境、学校での状況、家族の希望が変わった場合には、必要に応じて計画を見直します。
モニタリングは、計画を作って保存して終わりにしないための仕組みです。面談記録、会議録、計画への同意・交付記録まで、一連の書類を整えておく必要があります。
学校・相談支援事業所・医療機関等との連携
こどもの支援は、事業所の中だけでは完結しません。保護者の同意や個人情報保護に配慮しながら、学校、相談支援専門員、医療機関、保育所、他の障害児通所支援事業所などと情報を共有していきます。
管理者との兼務は可能な場合がありますが、事前確認が必要です
管理者が児発管を兼務している事業所は実際に存在します。ただし、どんな形の兼務でも無条件に認められるわけではありません。
兼務判断では勤務場所・時間・業務量を確認します
指定権者は、児発管の専任性、管理業務への支障、営業時間中の勤務状況、他事業所との距離、兼務する職種の人員基準などを見て判断します。
特に気をつけたいのは、児発管が児童指導員または保育士を兼ね、その勤務時間を別の基準人員として算入しようとするケースです。同じ時間を複数の職種として重ねて計算できるとは限りません。
名目上の配置では指定基準を満たしません
別の事業所で常時勤務している人を名義だけ児発管にする、勤務実態のない人を勤務形態一覧表に記載する、実務経験証明書の業務内容を実態と異なる内容にする――こうした対応は認められません。
採用時には、雇用契約、勤務予定表、担当業務、出勤場所をきちんと一致させてください。
宮城県と仙台市では指定申請先・様式を分けて確認します
全国共通の人員基準が土台にありますが、指定申請の窓口と提出様式は事業所の所在地によって変わります。
▼ 仙台市内
・仙台市の様式で届出
・6か月OJT届出も仙台市の様式
▼ 仙台市外
・宮城県の様式で届出
・例:名取市、岩沼市等→仙台保健福祉事務所
仙台市内の事業所は仙台市へ相談します
仙台市内で放課後等デイサービスを開設する場合、指定申請と児発管要件の事前確認は仙台市の担当部署が窓口になります。仙台市は、新規指定申請ページで児童発達支援・放課後等デイサービスの申請一式を公開しています。
児発管関係では、実務経験証明書、経歴書、研修修了証・資格証の写し、勤務形態一覧表などの提出が求められます。6か月OJT特例の届出も、仙台市の様式・案内に従ってください。
仙台市外は宮城県の所管窓口を確認します
仙台市外の宮城県内で開設する場合は、宮城県または所在地を所管する保健福祉事務所が窓口です。たとえば塩竈市、名取市、多賀城市、岩沼市、富谷市、亘理郡、宮城郡、黒川郡の対象事業については、宮城県仙台保健福祉事務所の案内があります。
所在地とサービス種別によって所管が変わるため、「宮城県内だから申請先はすべて県庁」と考えず、事業所の所在地を伝えたうえで確認してください。
東北各県で研修申込方法や提出様式が異なります
児発管の全国共通要件を満たしていても、研修の募集方法、実務経験証明書の書式、指定申請の事前相談、提出期限は東北各県や指定権者ごとに違いがあります。県外で取得した研修修了証を使用する場合も、申請先への事前確認をおすすめします。
開業前は児発管候補者を最優先で確認します
児発管候補者の確認を後回しにすると、物件や採用が決まっていても指定申請を先に進められないことがあります。
※所在地により宮城県と仙台市で指定申請先・様式が異なります。
物件確認と人員確保は並行して進めるのが基本です。ただし、高額な賃貸借契約や内装工事に踏み切る前に、指定権者、消防、建築関係部署へ相談しておくことが重要です。
児発管候補者チェックリスト
- 相談支援・直接支援・国家資格等業務のどの経路で判定するか整理した
- 対象施設、職種、具体的業務を確認した
- 在職期間だけでなく実際の従事日数を確認した
- 前職等から実務経験証明書を取得できる
- 基礎研修、実践研修、更新研修等の修了証がある
- 更新期限や旧制度の経過措置を確認した
- 常勤・専任として勤務できる
- 兼務内容を勤務形態一覧表へ正確に反映できる
- 宮城県または仙台市へ事前確認した
- 退職時の引継ぎと後任育成も検討した
児発管の採用では「要件」と「現場で働き続けられる環境」の両方が必要です
指定申請では、まず候補者が法令上の要件を満たしているかを確認します。しかし、開業後に安定した運営を続けていくには、資格要件を満たすだけでは不十分です。児発管が無理なく職務を続けられる環境づくりが欠かせません。
一人に業務を集中させない体制を作ります
児発管に対して、個別支援計画、保護者対応、請求、送迎、採用、行政対応をすべて任せてしまうと、計画作成や職員への助言に使う時間がどうしても不足します。
管理者、児童指導員、保育士、事務担当者の役割を明確にして、面談日程、会議、モニタリング期限を共有できる仕組みを整えましょう。
後任候補を育成する視点が必要です
児発管が退職してから後任を探したのでは、基礎研修、OJT、実践研修の期間を考えると間に合わないことがあります。実務経験要件を満たす職員について、研修申込とOJT計画を早い段階から検討しておくことが大切です。
よしだ行政書士事務所は、福祉事業を支えるのは制度だけではなく、現場で働く「人」だと考えています。認可保育園の園長として人員確保、安全管理、保護者対応に携わった経験からも、配置表の数字を満たすだけでなく、職員が安心して働ける役割分担こそが、こどもの安心と事業の安定につながると感じています。
よしだ行政書士事務所が開業準備と指定申請を支援します
対応できる支援内容
- 事業計画と開業スケジュールの整理
- 児発管候補者の実務経験・研修資料の整理
- 指定権者への事前相談に向けた資料準備
- 人員配置表・勤務形態一覧表の作成支援
- 指定申請書、付表、運営規程等の作成
- 変更届・運営相談・顧問支援
- 社会保険労務士、税理士、司法書士、建築士等との連携
宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心として東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。
児発管候補者の経歴が要件に該当するか不安な場合は、勤務先、職種、業務内容、保有資格、研修修了証を整理したうえでご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1.保育士は児童発達支援管理責任者になれますか?
保育士資格だけでは児発管として配置できません。対象となる実務経験と、基礎研修・実践研修等の修了要件を満たすことが必要です。
保育士は、一定資格を持つ者の直接支援業務として実務経験を判定できる可能性があります。ただし、勤務した施設、担当業務、期間、従事日数によって結論が変わるため、実務経験証明書を基に指定権者へ確認してください。
Q2.児発管は何人配置する必要がありますか?
指定放課後等デイサービスでは1人以上が必要で、そのうち1人以上は専任かつ常勤が原則です。
多機能型、複数単位、複数事業所、管理者との兼務などでは別途確認が必要です。勤務形態一覧表を作成し、指定権者へ事前相談してください。
Q3.管理者と児発管を兼務できますか?
支援や管理業務に支障がない場合、兼務が認められることがあります。ただし、勤務場所、勤務時間、業務量、他の兼務状況による個別判断です。
兼務できるかどうかと、児童指導員・保育士の基準人員として同じ時間を算入できるかどうかは別の問題です。指定権者へ具体的な勤務表を示して確認してください。
Q4.基礎研修を修了すれば、すぐ児発管になれますか?
原則として、基礎研修の修了だけでは配置できません。必要な配置実務経験を満たし、基礎研修後のOJTを経て実践研修を修了する必要があります。
一定の欠如時のみなし配置など例外的制度はありますが、適用条件が細かいため、通常の採用計画の前提にはできません。
Q5.実践研修前のOJTを6か月に短縮できますか?
3つの要件をすべて満たす場合に限り、6か月以上のOJTで実践研修を受講できる例外があります。
基礎研修開始時に配置実務経験を満たしていること、個別支援計画の原案作成までの業務に従事すること、その従事について指定権者へ事前届出をすること――この3点がそろわなければ適用されません。
Q6.高齢者施設での勤務経験は児発管の実務経験になりますか?
対象業務として算入できる可能性はありますが、高齢者分野だけの経験では配置要件を満たさない場合があります。
宮城県の一覧表では、対象期間のうち障害者・児童分野等の経験を一定期間求める構造になっています。施設名だけでなく、業務内容と期間を分けて確認してください。
Q7.前職が実務経験証明書を書いてくれない場合はどうしますか?
履歴書だけで代替できるとは限りません。まず前職へ正式に依頼し、難しい場合は指定権者へ代替資料の可否を相談してください。
雇用契約書、給与明細、社会保険記録、業務内容がわかる資料などが候補になりますが、最終的に何を認めるかは指定権者の判断です。
Q8.児発管が急に退職した場合、どうすればよいですか?
欠如がわかった時点で、速やかに指定権者へ相談してください。変更・欠如関係の届出、個別支援計画への対応、減算の有無、後任配置を同時に確認します。
やむを得ない事由によるみなし配置には要件と期間制限があります。自社判断で適用せず、必ず指定権者へ確認してください。
Q9.仙台市と宮城県で児発管の要件は違いますか?
国が定める基本的な配置・研修・実務経験要件は共通です。ただし、申請先、様式、事前相談の方法、届出の手順は異なります。
仙台市内は仙台市、仙台市外は所在地を所管する宮城県側の窓口へそれぞれ確認してください。6か月OJT特例の届出様式も別々です。
Q10.指定申請の何か月前に児発管を決めるべきですか?
一律の期限は断定できませんが、物件契約や申請書作成よりも前に候補者を決め、証明書類の取得を始めておくのが安全です。
実務経験証明書の取得や指定権者の事前確認に時間がかかることがあります。開業希望日から逆算し、指定権者の申請締切と事前相談日程を早めに確認してください。
まとめ
児童発達支援管理責任者は、放課後等デイサービス計画を作成し、こどもと家族の希望を日々の支援へつなぐ中心的な職種です。指定放課後等デイサービスでは1人以上を配置し、そのうち1人以上は専任かつ常勤とするのが原則です。
児発管として配置できるかどうかは、単一の資格や勤続年数だけでは判断できません。対象となる実務経験、基礎研修、OJT、実践研修、更新研修を資料で一つずつ確認する必要があります。
宮城県と仙台市では申請先や届出様式に違いがあります。開業準備を進める際は、物件契約や採用確定よりも前に、候補者の実務経験証明書と研修修了証をそろえ、指定権者へ事前相談してください。
よしだ行政書士事務所は、申請書の作成だけでなく、児発管や現場職員が継続して働ける運営体制を見据え、放課後等デイサービスの開業を支援します。
注釈・凡例
- 児発管
- 児童発達支援管理責任者の略称です。
- 指定権者
- 放課後等デイサービス事業所の指定を行う都道府県、政令指定都市等の行政機関です。
- 常勤
- 事業所の就業規則等で定める常勤職員の勤務時間に達する勤務形態を指します。育児・介護等に関する特例は個別確認が必要です。
- 専任
- 原則として、その職種の業務に専ら従事することです。兼務の可否は基準と業務への支障の有無で判断されます。
- OJT
- 職場で実務に従事しながら行う実地の経験を指します。6か月特例では、単なる勤務ではなく個別支援計画作成の所定業務と事前届出が必要です。
- 基準日
- 制度情報は2026年8月2日に最終確認しています。
- 地域差
- 基本要件は全国共通ですが、申請先、様式、事前相談、研修募集方法は宮城県と仙台市等で異なります。
- 経過措置
- 旧研修体系の修了者や、児発管欠如時のみなし配置については、修了年度・事由・期間により扱いが異なります。
- 要事前確認
- 実務経験、兼務、常勤性、旧制度修了者、欠如時特例、多機能型・複数単位は、資料一式を示して指定権者へ確認してください。
参考資料
- 児童福祉法/国/昭和22年12月12日公布/法律第164号/https://laws.egov.go.jp/law/322AC0000000164/最終確認日:2026年8月2日
- 児童福祉法施行規則/国/昭和23年3月31日公布/厚生省令第11号/https://laws.egov.go.jp/law/323M40000100011/最終確認日:2026年8月2日
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準/厚生労働省/平成24年2月3日公布/厚生労働省令第15号/https://laws.egov.go.jp/law/424M60000100015/最終確認日:2026年8月2日
- 放課後等デイサービスガイドライン/こども家庭庁/令和6年7月/https://www.cfa.go.jp/policies/shougaijishien/shisaku/guideline_tebiki/最終確認日:2026年8月2日
- 宮城県児童発達支援管理責任者の要件となる実務経験一覧表/宮城県/令和6年8月28日時点/https://www.pref.miyagi.jp/documents/7170/jitsumukeiken_jihatsukan.pdf/最終確認日:2026年8月2日
- 宮城県サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修/宮城県/2026年2月17日掲載/https://www.pref.miyagi.jp/site/syoufuku-top/170330.html/最終確認日:2026年8月2日
- 実践研修を6カ月以上のOJTにより受講するための要件等/宮城県/令和5年度制度改正対応/https://www.pref.miyagi.jp/documents/7170/ojt-hosoku.pdf/最終確認日:2026年8月2日
- 指定障害福祉サービス等事業者各種届出に関する手引き/宮城県保健福祉部障害福祉課/令和7年8月/https://www.pref.miyagi.jp/documents/7274/zentaiban.pdf/最終確認日:2026年8月2日
- 令和7年度第1回仙台市障害福祉サービス事業者等集団指導「障害児通所支援の基準人員配置と加配等加算」/仙台市/令和7年度/https://www.city.sendai.jp/shogaishienshido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/shidokansa/documents/siryou0701_06.pdf/最終確認日:2026年8月2日
- 新規指定申請/仙台市/https://www.city.sendai.jp/shogaishienshido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/jigyosho/shinki.html/最終確認日:2026年8月2日
免責・注意事項
本記事は、2026年8月2日時点の法令・行政資料に基づく一般的な制度説明です。個別の候補者が児童発達支援管理責任者の要件を満たすこと、放課後等デイサービスの指定を受けられること、加算を算定できることを保証するものではありません。
実務経験の対象、研修修了証の有効性、兼務、常勤性、経過措置、欠如時の例外、申請書類は個別事情によって判断が変わります。指定基準、報酬基準、申請方法、様式、行政運用は改正・変更されることがあるため、実際の申請時には宮城県または仙台市等の指定権者が公表する最新情報を確認してください。