産廃収集許可

宮城県 産廃収集許可の新規申請流れと必要書類

宮城県の産廃収集運搬許可、新規申請の流れと必要書類を徹底解説

宮城県で、他人が排出した産業廃棄物を委託によって収集し処分場などへ運搬する事業を始めるには、原則として産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。

新規申請では、申請書のほかに事業計画、車両・運搬容器、駐車場、講習会修了証、決算書、納税証明書、役員・株主等の公的証明書など、かなりの数の資料を準備することになります。しかも、書類を単にそろえればよいわけではありません。「どこで、何を積み、どこへ、どのように運ぶか」という事業計画と、申請する許可品目・車両・容器・処分先が一致していなければなりません。

この記事では、宮城県で多くの事業者が取得する「積替え・保管なし」の産廃収集運搬許可について、新規申請の準備から許可証交付までの流れ、法人・個人別の必要書類、仙台市との関係、申請時に起こりやすい不備まで詳しく解説します。

この記事の結論

宮城県で産廃収集運搬許可を新規申請するときは、次の順序で進めると整理しやすくなります。

  1. 許可が必要な事業か確認する
  2. 積込み場所・積卸し場所から必要な許可区域を決める
  3. 積替え・保管の有無を決める
  4. 排出工程、廃棄物の種類、予定運搬先を具体化する
  5. 適切な方が新規講習会を受講する
  6. 車両、容器、駐車場と使用権原を整える
  7. 財務状況、役員・株主等の欠格要件を確認する
  8. 申請書・添付書類を作成し、公的証明書を収集する
  9. 手数料を納付し、申請書類を郵送または予約のうえ持参する
  10. 審査・補正・必要に応じた立入検査を経て、許可証を受け取る

新規許可申請手数料は81,000円(2026年4月1日現在)。標準処理期間は、土日・祝日と補正期間を除いて60営業日(約3か月)です。この期間に講習会の受講待ちや書類作成、証明書収集にかかる時間は含まれません。

許可が必要になる時期から逆算し、数か月の余裕を持って準備することが重要です。申請した日から営業を始められるわけではなく、許可証が交付される前に受託運搬を開始することはできません。

この記事の対象となる方

宮城県で産廃収集運搬業へ新規参入する法人・個人事業主の方
元請会社や処分場から許可取得を求められた建設・解体事業者の方
一般貨物運送に加えて産業廃棄物の運搬を始める事業者の方
必要書類の全体像と収集のタイミングを把握したい方

産廃収集運搬許可を申請する前に確認すべきこと

産廃収集運搬業許可の基本や許可が必要なケースはこちらで詳しく解説していますが、新規申請に入る前に最低限押さえておくポイントを整理します。

1.本当に産廃収集運搬業許可が必要か

許可が必要なのは、原則として「他人が排出した産業廃棄物」を委託によって収集・運搬する場合です。自社が排出した産業廃棄物を自ら運搬するなら、収集運搬業許可は原則不要です(ただし処理基準、車両表示、書面携帯等は守る必要があります)。

特に建設工事では、廃棄物処理法上、原則として元請業者が排出事業者となります。下請業者が工事現場から廃棄物を運ぶ場合は「自社運搬」とは扱われず、原則として産廃許可が必要です。建設業許可や一般貨物自動車運送事業の許可を持っていても、産廃許可を兼ねるものではありません。

2.普通産業廃棄物か、特別管理産業廃棄物か

感染性、毒性、爆発性など一定の危険性がある廃棄物は、特別管理産業廃棄物に該当する場合があります。特別管理産業廃棄物を運ぶには、普通産業廃棄物収集運搬業とは別の許可が必要です。

たとえば「廃油」「廃酸」「廃アルカリ」は、性状や濃度等によって普通か特別管理かが変わることがあります。排出事業者から性状、成分、発生工程を確認してから申請区分を決めましょう。

3.必要な許可区域を確認する

必要な許可は、本店所在地や車庫所在地だけでは決まりません。基本的には、産業廃棄物を積み込む場所と積み卸す場所のある都道府県等の許可を検討します。単に道路を通過するだけの都道府県では、通常、許可は不要です。

4.宮城県知事許可と仙台市長許可の関係

積替え・保管を行わない産業廃棄物収集運搬業は、原則として宮城県知事許可を取得すれば仙台市内でも積込み・積卸しが可能です。仙台市内に本店があること、仙台市内を車両が走ることだけで両方の許可が必要になるわけではありません。

一方、仙台市内で積替え・保管を行う場合は仙台市長許可が関わります。この記事は「積替え・保管なし」の宮城県知事許可を中心に解説しています。

宮城県の産廃収集運搬許可 ── 新規申請の流れ

宮城県 産廃収集運搬許可 新規申請の全体フロー ❶ 事業計画をヒアリング・整理する ❷ 許可品目を排出工程から特定する ❸ 処分先と受入品目を確認する ❹ 講習会を申し込んで受講する ❺ 車両・容器・駐車場を整える ❻ 経理的基礎と欠格要件を事前確認する ❼ 申請書と添付書類を作成する ❽ 公的証明書を収集する(発行後3か月以内) ❾ 手数料81,000円を納付し、書類を提出する ❿ 形式審査 → 本審査 → 補正・立入検査(60営業日が目安) ⓫ 許可証交付 許可品目・許可区域の範囲内で営業開始 ※60営業日は受理後の標準処理期間です。講習会受講・書類準備・補正期間は含みません

ステップ1.事業計画をヒアリング・整理する

最初に固めるのは書類ではなく、事業の中身です。排出事業者(想定する排出業種)、産業廃棄物が発生する工程、廃棄物の名称・性状・法令上の種類、予定運搬量、積込み場所と積卸し場所、使用車両と運搬容器、飛散・流出・悪臭の防止方法、積替え・保管の有無などを具体化します。

「許可を取ってから顧客や処分場を探す」という考え方では、許可品目や必要な許可区域、車両・容器の適合性を説明しにくくなります。契約締結前であっても、少なくとも予定排出事業者・想定品目・受入予定処分場を確認しておきましょう。

ステップ2.許可品目を特定する

産廃収集運搬業許可は、許可証に記載された種類だけを取り扱えます。現場で「建設廃材」「がら」「混合ごみ」と呼ばれていても、法令上の何に当たるかは名称だけでは判断できません。

建設系混合廃棄物であれば、廃プラスチック類、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類、木くず、紙くず、繊維くずなど、実際に含まれるものを排出工程と性状から一つずつ確認します。石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物等の限定条件も事業範囲に影響します。許可品目の決め方の詳細はこちらで解説しています。

品目を多く申請すれば有利とは限りません。各品目について発生工程・性状・予定量・運搬方法・処分先を説明できることが前提です。許可取得後に品目を追加する場合は、変更届ではなく事業範囲変更許可が必要になります。

ステップ3.処分先と受入品目を確認する

予定する処分業者が、申請品目を実際に受け入れられるか確認します。処分業者の許可証について、処分業者名・施設所在地、許可有効期限、許可品目と限定条件、中間処理か最終処分か、対象施設での受入可否を照合してください。

処分先の限定条件にも注意を。
処分業者が「がれき類」の許可を持っていても、石綿含有産業廃棄物を除く限定が付いていれば、石綿含有のがれき類は搬入できません。申請者の希望品目と処分先の許可範囲を一致させることが大切です。

ステップ4.講習会を申し込んで受講する

宮城県への新規申請では、原則としてJWセンターが実施する産業廃棄物収集・運搬課程の新規講習会修了証の写しを提出します。

法人では、代表者、監査役・社外取締役を除く役員、または業を行おうとする区域にある事業場の代表者である政令使用人が受講者になります。個人事業主では申請者本人または同区域の事業場代表者が対象です。政令使用人を受講者とする場合は、委任状や組織図など権限委任を確認できる資料も必要です。

宮城県の令和8年度7月版手引きでは、新規講習会修了証の有効期限を5年としています。他の自治体で既に許可を持つ方について、更新講習会修了証(有効期間2年)と既存許可証の写しで申請できる取扱いもあります。

講習会は早めに手配を。
申込みから受講・試験・修了証取得まで時間がかかることがあり、希望時期に受講枠がないことも珍しくありません。講習会を修了しても、ほかの4つの許可要件もすべて審査されるため、講習会修了だけで許可が保証されるわけではありません。

ステップ5.車両、容器、駐車場を整える

使用する車両は、運搬する廃棄物が飛散・流出し悪臭が漏れるおそれのないものでなければなりません。車種の名称だけで適否が決まるわけではなく、廃棄物の性状と運搬方法を組み合わせて判断します。

車両を所有していなくても、リース契約や賃貸借契約等により継続的な使用権原を証明できれば申請できる場合があります。電子車検証の場合は「自動車検査証記録事項」を準備してください。宮城県では、原則として1台の産業廃棄物収集運搬車両を複数業者が同時に登録することはできません。

駐車場については、見取図、場内配置図、土地の登記事項証明書、借地の場合の賃貸借契約書等が必要です。場内のすべての地番について登記事項証明書を準備します。なお、空車を駐車する場所と産業廃棄物を保管する場所は別です。「積替え・保管なし」の許可で、車庫に廃棄物を降ろしたり積載車両を常態的に留め置いたりすることはできません。

ステップ6.経理的基礎と欠格要件を事前確認する

申請者には、産廃収集運搬業を継続できる経理的基礎が必要です。法人では直前3年分の決算書と法人税の納税証明書、個人では資産調書・預金残高証明書等・所得税の納税証明書を準備します。

事業開始から3年未満の場合や債務超過等の場合は、宮城県から追加資料の提出を求められます。赤字や債務超過だけで直ちに不許可とは限りませんが、改善計画や資金計画等の準備が必要になる可能性があります。

また、申請者だけでなく、法人の役員、一定割合以上の株主・出資者、政令使用人等が欠格要件の確認対象です。産廃許可の5つの取得要件を詳しく確認するで、経理的基礎と欠格要件について掘り下げて解説しています。

ステップ7.申請書と添付書類を作成する

宮城県公式サイトから現行の申請用紙・添付書類様式・別表1・最新手引きをダウンロードします。古い様式を手元のデータから流用すると、様式変更や窓口変更を見落とすおそれがあります。

すべての書類で、法人名、住所、役員氏名、車両番号、品目、処分先等の表記を一致させてください。登記事項証明書では変更登記済みなのに、定款や賃貸借契約書が旧商号・旧住所のまま――こうした不整合は思った以上によく起こります。

ステップ8.公的証明書を収集する

宮城県の手引きでは、公的機関が発行する証明書は申請日時点で発行後3か月以内かつ最新の原本が必要です。事業計画や対象者が固まる前に取得すると、申請までに期限が切れてしまいます。

証明書収集のコツ
・住民票:本籍記載、マイナンバー省略を指定する(マイナンバー記載の住民票は受理されません)
・登記されていないことの証明書:法務局で取得。氏名・生年月日・本籍等を正確に記載して請求する
・納税証明書:法人は法人税「その1」、個人は所得税「その1」。県税・市税と取り違えない
・外国人の方:住民票は本籍に代えて国籍等が記載されたものを準備
・タイミング:事業計画と対象者を固めた後、一括して取得するのが効率的

ステップ9.手数料を納付し、申請書類を提出する

新規許可申請手数料は81,000円です。宮城県では、オンライン決済または宮城県手数料セルフレジを利用します。

オンライン決済を利用しても、申請書類そのものがオンラインだけで完結するわけではありません。決済後、申請書類一式を所管窓口へ書留郵便で送付するか、予約のうえ持参します。

郵送の場合、申請日は「発送日」ではなく「到着日」です。
宮城県の手引きでは、規則様式第六号の申請日を空欄にして提出するよう案内されています(誓約書等には作成日を記載)。閉庁日に届いた場合は翌営業日が申請日になります。

窓口へ持参する場合は予約制です。郵送で副本の返送を希望する場合は、副本・返送先を記載した角2封筒またはレターパック・必要な切手を同封します。

ステップ10.形式審査、本審査、補正、立入検査

提出時には記載漏れや添付不足についての形式審査があり、受理後に事業計画・車両・使用権原・講習会・財務・欠格要件等の本審査が進みます。追加説明や資料の差替えを求められることもあり、事務所・事業場への立入検査が行われる場合もあります。

標準処理期間は60営業日ですが、補正にかかった期間は含まれません。排出工程・品目・処分先・車両の不整合を申請前に解消しておくことが、結果として早期許可につながります。

ステップ11.許可証を受け取る

審査を通過すると、提出先窓口で許可証が交付されます。郵送交付を希望する場合は、送付先を記入した角2封筒またはレターパック(特定記録・簡易書留分の切手貼付済み)を事前に提出します。

許可証が届いたら、申請者の名称・住所、許可番号、許可年月日と有効年月日、積替え・保管の有無、許可品目、限定条件を必ず確認してください。「含む」「除く」といった限定の記載も含め、希望どおりの内容になっているかチェックします。

宮城県の新規申請に必要な書類一覧

以下は宮城県の令和8年度7月版手引きに基づく一般的な一覧です。申請者の形態、車両の所有関係、財務状況等により追加・省略できる資料があります。

新規申請の必要書類は5グループで整理する ① 事業計画 品目・排出工程 処分先・環境保全 ② 車両・駐車場 車検証・写真 登記・契約書 ③ 講習会 修了証の写し 委任状・組織図 ④ 財務・納税 決算書3年分 納税証明書 ⑤ 法人・役員等 定款・登記簿 住民票・誓約書 + 申請書(様式第六号・別表1)、手数料納付レシート、先行許可証(該当時) ※法人・個人、所有・借用、財務状況等により書類は変わります

1.申請書類

産業廃棄物収集運搬業許可申請書(施行規則様式第六号)と別表1。事業の範囲、事務所・事業場、役員、株主・出資者、政令使用人等を記載します。

2.事業計画に関する書類

第1面(事業計画の概要)、第2面(運搬施設の概要等)、第3面(積替施設・保管施設の概要)、第4面(収集運搬業務の具体的な計画)、第5面(環境保全措置の概要)。積替え・保管なしの場合でも、該当欄を勝手に削除せず現行様式と記載要領に従います。

3.運搬施設・駐車場に関する書類

第6面(車両写真)、第7面(容器写真)、駐車場の見取図・配置図、車検証の写し(電子車検証の場合は自動車検査証記録事項)、借用車・リース車の賃貸借契約書等、事業場・駐車場の土地の登記事項証明書、借地の賃貸借契約書等。土地・車両を所有していない場合は、名義人から申請者まで権利関係が連続して確認できる資料を用意します。

4.技術的能力に関する書類

JWセンターの新規講習会修了証の写し。政令使用人が受講者の場合は委任状・組織図等。更新修了証を使う特例の場合は既存許可証の写し等。受講者が適格な役員等に当たるか、申請時点で在任しているかを確認します。

5.開始資金に関する書類

第8面(事業の開始に要する資金の総額および調達方法)。車両購入費、容器費、駐車場費、運転資金等とその調達方法を記載します。

6.法人の経理的基礎に関する書類

直前3年分の貸借対照表、損益計算書、個別注記表、株主資本等変動計算書、法人税の納税証明書「その1」。設立3年未満・債務超過等の場合は追加資料。納税証明書は税務署長が発行する法人税の「その1」です。県税・市税の証明書と取り違えないようにしてください。

7.個人事業主の経理的基礎に関する書類

第9面(資産に関する調書)、預金等の残高証明書または通帳の写し、直前3年分の所得税の納税証明書「その1」。開業後3年未満等の場合は追加資料。

8.法人の申請者等に関する書類

定款または寄付行為の写し、法人の履歴事項全部証明書、対象となる役員・株主・出資者・政令使用人の住民票(本籍記載・マイナンバー省略)、「登記されていないことの証明書」・医師の診断書または所定の代替資料、法人株主の場合はその法人の履歴事項全部証明書。

9.個人事業主の申請者等に関する書類

申請者の住民票、「登記されていないことの証明書」等、政令使用人がいる場合はその方の同様資料。

10.誓約書その他

第10面(欠格要件に該当しない旨の誓約書)、他法令の規制がある場合の適合書類、宮城県が個別に必要と認める書類。行政書士が代理申請する場合は委任状(手引きでは申請書第1面への職印押印と委任状の提出を求めています)。

法人と個人で異なる必要書類

区分法人個人事業主
申請者の基本資料定款、履歴事項全部証明書住民票等
財務資料直前3年分の決算書資産に関する調書、残高証明書等
納税証明書法人税「その1」直前3年分所得税「その1」直前3年分
人的証明書の対象役員、一定の株主・出資者、政令使用人等申請者、政令使用人等
講習会受講者代表者、一定の役員、政令使用人申請者本人または政令使用人
欠格要件確認法人と対象者申請者と対象者

法人では、役員や株主・出資者が多いほど公的証明書の数が増えます。申請直前に役員変更や株式移動が予定されている場合は、先に会社情報を確定させてから証明書を取得する方が二重取得を避けられます。

公的証明書の取得で注意するポイント

発行後3か月以内・最新の原本

宮城県の手引きでは、履歴事項全部証明書、土地の登記事項証明書、住民票、登記されていないことの証明書、納税証明書について、申請日時点で発行後3か月以内かつ最新の原本を求めています。申請書の作成が長引けば、先に取得した証明書が期限切れになるため注意してください。

先行許可証による一部省略

一定の条件を満たす産廃処理業等の許可証原本を提示できる場合、役員等の住民票・登記されていないことの証明書等と誓約書を一部省略できる制度があります。ただし、使用できる許可の種類、許可から5年以内であること、有効期限内であること、許可証上の所定欄が「無」であること等の条件があります。利用を検討する場合は申請窓口へ確認しましょう。

申請書の提出方法

宮城県の手引きでは、提出用正本1部と、控えが必要な場合の副本1部を準備します。申請書類はA4サイズのファイルにつづります。

郵送で副本の返送を希望する場合は、副本、返送先記載の角2封筒またはレターパック、必要な郵便料金分の切手を同封します。先行許可証の原本を郵送する場合は、特定記録・簡易書留分の切手を貼った返送用封筒等も同封してください。

2026年8月・10月の宮城県申請窓口変更に注意

2026年8月以降、「積替え・保管なし」の新規申請窓口が県庁廃棄物対策課へ集約されています。

仙台市を除く宮城県内事業者も、2026年8月以降は県庁廃棄物対策課が受付窓口です。仙台市内または宮城県外にのみ事務所・事業場を有する申請者も、従来どおり県庁への提出になります。

さらに、2026年10月からは積替え・保管なしのすべての許可申請・変更(廃止)届出を県庁で受け付ける予定です。積替え・保管ありは従来どおり所管保健所への提出が基本です。申請直前に宮城県公式サイトの最新案内を確認してください。

手数料、審査期間、有効期間

項目宮城県の取扱い
新規許可申請手数料81,000円(2026年4月1日現在)
納付方法オンライン決済、宮城県手数料セルフレジ
標準処理期間土日・祝日・補正期間を除き60営業日(約3か月)
許可の有効期間原則5年
営業開始許可証交付後。申請中は受託運搬不可

不許可または申請取下げとなった場合でも、手数料は原則として返還されません。他県の許可も必要な計画では、許可権者ごとに申請手数料がかかります。

新規申請でよくある不備・手戻り

  1. 許可品目と排出工程がつながっていない ── 「将来使うかもしれないから全品目」では、各品目の発生工程・運搬方法・処分先を説明できない。
  2. 申請品目を受け入れられる処分先がない ── 処分業者名を書いても、許可品目・限定条件が一致しなければ計画は成立しない。
  3. 車両の使用権原がつながらない ── 車検証の所有者と貸主が異なり、契約書だけでは説明できないケース。
  4. 電子車検証だけを添付し、所有者情報が確認できない ── 自動車検査証記録事項を添付する必要がある。
  5. 駐車場の地番が一部不足している ── 複数筆にまたがる場合、すべての地番の登記事項証明書が必要。
  6. 住民票に本籍がない、またはマイナンバーが記載されている ── 取得時の指定ミスで再取得になる典型例。
  7. 納税証明書の種類が違う ── 法人は法人税、個人は所得税の「その1」。県税・市税と間違えやすい。
  8. 講習会受講者が申請時の役員等に該当しない ── 一般従業員の修了だけでは足りないことがある。
  9. 積替え・保管なしなのに自社ヤードへ持ち帰る計画がある ── 直送しない計画は「積替え・保管なし」と整合しない。
  10. オンライン決済だけで完了したと思っている ── 決済後も書類一式を郵送または持参する必要がある。

新規申請前チェックリスト

事業計画

  • 他人の産業廃棄物を受託運搬する事業である
  • 普通産業廃棄物と特別管理産業廃棄物を区分した
  • 積込み場所と積卸し場所を確認した
  • 必要な都道府県等の許可を整理した
  • 積替え・保管の有無を決めた
  • 排出工程から申請品目を特定した
  • 石綿・水銀等の限定条件を確認した
  • 処分先の許可証と受入可否を確認した

人・許可要件

  • 適格な代表者・役員等が新規講習会を修了した
  • 修了証が有効期間内である
  • 役員、株主・出資者、政令使用人を確定した
  • 対象者について欠格要件を確認した
  • 財務資料を確認し、追加説明の要否を検討した

車両・駐車場

  • 車両が廃棄物の性状に適している
  • 車検証が有効期間内である
  • 電子車検証の記録事項を用意した
  • 借用車の使用権原が連続して証明できる
  • 他社との重複登録がない
  • 容器の写真と飛散・流出防止方法を準備した
  • 駐車場の全地番を確認した
  • 配置図、登記事項証明書、賃貸借契約書が一致している

申請書類

  • 最新様式を宮城県公式サイトから取得した
  • 法人名・住所・氏名・車両番号の表記が一致している
  • 公的証明書が発行後3か月以内で最新の原本である
  • 住民票は本籍あり・マイナンバーなしである
  • 納税証明書は税目・種類・年度が正しい
  • 正本と必要に応じて副本を準備した
  • 郵送時の返送用封筒等を準備した
  • 申請直前に最新の提出窓口を確認した

よしだ行政書士事務所が産廃収集運搬許可の新規申請を支援します

新規申請では、必要書類を集めるだけでなく、事業計画と許可品目、車両・容器、処分先、許可区域を一体として整理することが重要です。

  • 許可の要否と必要な許可区域の整理
  • 排出工程からの許可品目・限定条件の検討
  • 講習会受講者と課程の確認
  • 車両・容器・駐車場と使用権原の確認
  • 法人・個人別の必要書類一覧の作成
  • 事業計画書、申請書、添付書類の作成
  • 財務状況に応じた追加資料の整理
  • 宮城県への代理申請・補正対応
  • 許可後の車両・役員等の変更届、更新時期の整理

宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心に東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。「どの品目を申請すればよいか分からない」「設立直後で財務面が不安」という場合は、車両購入や契約締結の前にご相談ください。

まとめ

宮城県の産廃収集運搬許可を新規申請するときは、講習会受講や書類収集から始めるのではなく、まず実際の事業計画を整理することが重要です。

積込み・積卸し場所から必要な許可区域を確認し、排出工程から許可品目を特定し、処分先の受入範囲と車両・容器を一致させます。そのうえで、適格な方が講習会を受講し、財務・欠格要件を確認してから公的証明書を取得すると、手戻りを減らせます。

新規申請手数料は81,000円、標準処理期間は補正期間等を除いて60営業日です。2026年8月以降は「積替え・保管なし」の新規申請窓口が県庁廃棄物対策課へ集約されているため、申請直前に最新の受付窓口と様式を確認してください。

よくあるご質問

宮城県の産廃収集運搬許可は申請から何日かかりますか?
標準処理期間は、土日・祝日と補正期間を除いて60営業日(約3か月)です。講習会の受講待ち、書類作成、証明書収集の期間は別です。補正が生じればその分延びます。
産廃収集運搬許可の申請中に運搬できますか?
できません。新規申請を受理されただけでは許可業者ではありません。許可証交付前に他人の産業廃棄物を受託運搬しないよう注意してください。
宮城県と仙台市の両方の許可が必要ですか?
積替え・保管なしであれば、原則として宮城県知事許可により仙台市内でも収集運搬業を行えます。仙台市内で積替え・保管を行う場合などは仙台市長許可を個別に検討します。
借用車やリース車でも新規申請できますか?
継続的な使用権原を証明できれば申請できる場合があります。車検証上の所有者から申請者まで権利関係がつながる契約書等が必要です。宮城県の重複登録禁止にも注意してください。
設立直後で決算書が3期分ありません。申請できますか?
3期分が存在しないことだけで申請できないとは限りません。宮城県は事業開始後3年未満の場合、経理的基礎を確認する追加資料を求めています。開始貸借対照表、資金計画、収支計画等を個別に準備します。
債務超過でも許可を取得できますか?
債務超過という事情だけで一律に結論は出せません。事業継続性を説明する追加資料が必要になる可能性が高いため、申請前に決算内容と資金計画を確認します。
申請する許可品目はどのように決めますか?
各品目について発生工程、性状、予定量、運搬方法、処分先を説明できることが前提です。現場での呼称ではなく、法令上の産業廃棄物の種類に分類します。将来の可能性だけで過大に申請するのではなく、事業計画に基づいて選定します。
宮城県の産廃許可はオンラインだけで申請できますか?
現行案内では、オンライン決済後に申請書類一式を所管窓口へ書留郵便で送付または持参します。決済だけでは申請手続は完了しません。
郵送申請ではいつが申請日になりますか?
発送日ではなく、申請書類が所管窓口へ到着した日です。閉庁日に届いた場合は翌営業日になります。宮城県の手引きでは、様式第六号の申請日は空欄にし、誓約書等には作成日を記載するよう案内されています。
新規申請の手数料はいくらですか?
宮城県の新規許可申請手数料は81,000円(2026年4月1日現在)です。オンライン決済または宮城県手数料セルフレジで納付します。不許可・取下げの場合も返還されません。

注釈・凡例

産業廃棄物
事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法令で定められたもの。
排出事業者
事業活動に伴って廃棄物を生じさせた事業者。建設廃棄物では原則として元請業者。
収集運搬
廃棄物を集め、処分施設等へ運ぶ行為。
積替え・保管
収集した廃棄物を途中の施設で別車両等へ積み替え、または一時的に保管すること。
許可権者
産業廃棄物処理業の許可を行う都道府県知事または政令市長等。
事業範囲
許可を受けた産業廃棄物の種類、積替え・保管の有無、限定条件等の範囲。
欠格要件
法令上、廃棄物処理業の許可を受けることができない一定の事情。
政令使用人
申請者の使用人で、法令上定める本店・支店等の代表者に該当する者。
マニフェスト
産業廃棄物の委託処理の流れを管理する産業廃棄物管理票。
基準日
本記事の制度情報は2026年8月10日時点。申請時には最新情報を確認すること。

監修

よしだ行政書士事務所 代表行政書士:吉田貴之
所属:宮城県行政書士会|行政書士登録番号:第16061015号

参考資料

  1. 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」国、現行法令、第14条等、最終確認日:2026年8月10日
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000137
  2. 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」環境省、現行省令、第10条等、最終確認日:2026年8月10日
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=346M50000100035
  3. 「宮城県産業廃棄物収集運搬業許可申請(新規・更新)のてびき」宮城県、令和8年度7月版、全23頁、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.pref.miyagi.jp/documents/12214/01tebiki.pdf
  4. 「産業廃棄物収集運搬業」宮城県、2026年7月29日掲載、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/haitai/syuun-index.html
  5. 「収集運搬業FAQ」宮城県、全21頁、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.pref.miyagi.jp/documents/12214/faqver1.pdf
  6. 「産業廃棄物収集運搬業許可申請書・申請の手引き」仙台市、2026年3月2日更新、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.city.sendai.jp/shido-jigyo/jigyosha/kankyo/haikibutsu/haikibutsu/todokede/tebiki.html
  7. 「講習会・研修会」公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.jwnet.or.jp/workshop/

免責・注意事項

本記事は、2026年8月10日時点で確認できる法令および宮城県・仙台市等の公式情報を基に、一般的な「積替え・保管なし」の産業廃棄物収集運搬業新規許可申請を解説したものです。個別案件の許可の要否、廃棄物の分類、許可品目、必要な許可区域、必要書類および審査結果を保証するものではありません。法令、様式、手数料、受付窓口および行政運用は変更されることがあります。実際の申請時には、最新の公式情報を確認し、必要に応じて管轄行政庁または専門家へご相談ください。

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