産廃収集許可

宮城県 産業廃棄物収集運搬業許可要件は?

産廃許可取得に必要な5つの要件を解説

宮城県で他人の産業廃棄物を収集して処分場などへ運搬する事業を始めるには、原則として産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。

「講習会を受ければ申請できる」「トラックがあれば許可が取れる」と思われがちですが、実際はそう単純ではありません。審査では、申請者の知識・能力だけでなく、車両や容器の適合性、事業計画の実行可能性、財務状況、さらには役員や一定の株主等の適格性まで、総合的に確認されます。

この記事では、宮城県で多くの事業者が取得する「積替え・保管なし」の産業廃棄物収集運搬業許可を対象に、許可取得に必要な5つの要件と申請前に確認すべきポイントを詳しく解説します。

この記事の結論

宮城県の産業廃棄物収集運搬業許可では、主に次の5つの要件を満たす必要があります。

  1. 事業を的確に行うための知識・技能があること
  2. 適切な車両・運搬容器等を継続して使用できること
  3. 適法で実行可能な事業計画があること
  4. 事業を継続できる経理的基礎があること
  5. 申請者、役員、一定の株主等が欠格要件に該当しないこと

講習会修了証は重要な資料ですが、5要件の一部を確認する資料にすぎません。実際の排出場所、廃棄物の種類、運搬先、車両・容器、財務内容、役員・株主構成まで整合させて申請する必要があります。

産業廃棄物収集運搬業許可 5つの要件を総合的に審査 知識・技能 講習会修了証で確認 運搬施設 車両・容器・駐車場の確保 事業計画 品目・排出工程・運搬先・車両の整合 経理的基礎 財務状況と事業継続性 欠格要件 役員・株主等も審査対象 ※講習会修了だけで許可が保証されるものではありません

この記事の対象となる方

宮城県で産廃収集運搬業へ新規参入する法人・個人事業主の方
元請会社や処分場から許可取得を求められた建設・解体事業者の方
一般貨物運送に加えて産業廃棄物の運搬を始める事業者の方
赤字・債務超過・設立直後など財務面に不安がある事業者の方
車両の借用やリースで申請できるか確認したい方
更新や許可品目の追加を予定している既存許可業者の方

許可要件を確認する前の3つの前提

5つの要件に入る前に、そもそも許可が必要な事業かどうかを確認しておきましょう。ここを飛ばすと、要件を満たしても申請先や手続区分を間違えることがあります。

前提1.運ぶ物が「産業廃棄物」かを確認する

事業活動から出た物がすべて産業廃棄物になるわけではありません。紙くず、木くず、繊維くずなどには、排出する業種によって分類が変わるものがあります。

また、売買代金が発生する、無料で引き取る、再利用の予定がある――こうした一事情だけで「廃棄物ではない」と断定することはできません。物の性状、排出状況、通常の取扱形態、取引価値、占有者の意思などを総合して判断します。産業廃棄物に該当するかどうかの基本的な考え方は、産業廃棄物収集運搬業許可の概要記事でも解説しています。

前提2.「自社運搬」か「他人の廃棄物の運搬」かを確認する

排出事業者が自ら排出した産業廃棄物を自ら運ぶ場合、収集運搬業許可は原則として不要です。一方、他人が排出した産業廃棄物を委託されて運ぶ場合は、原則として許可が必要になります。

建設廃棄物は「下請の自社運搬」にならないことが多い点に注意してください。
建設工事から生じる廃棄物は、原則として元請業者が排出事業者です。下請業者が現場から廃棄物を運ぶ行為を、当然に下請業者の「自社運搬」とは扱えません。建設業許可や一般貨物自動車運送事業の許可を持っていても、産廃収集運搬業許可が自動的に不要になるわけではありません。

前提3.必要な許可区域を確認する

許可は会社の本店所在地や車庫所在地だけで決まりません。原則として、産業廃棄物を積み込む場所と積み卸す場所のある都道府県等について許可を検討します。単に通過するだけの都道府県では、通常、収集運搬業許可は不要です。

積替え・保管を行わない一般的な収集運搬であれば、宮城県知事許可で仙台市内でも業を行えるのが基本です。ただし、仙台市内で積替え・保管を行う場合などは仙台市長許可が関わってきます。宮城県と仙台市の許可関係の詳細はこちらをご覧ください。

要件1.事業を的確に行うための知識・技能があること

宮城県では講習会修了証で能力を確認する

申請者には、産業廃棄物の性状、処理基準、委託契約、マニフェストなどを理解し、収集運搬業を適法に行える知識と技能が求められます。宮城県の申請では、原則としてJWセンター(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)が実施する所定の講習会の修了証の写しを提出します。

講習会には申請の種類に合った課程を選ぶ必要があります。普通産業廃棄物と特別管理産業廃棄物、新規課程と更新課程、収集・運搬課程と処分課程――これらを混同しないようにしてください。

誰が受講すればよいか

法人申請では、一般に代表者、役員、または業を行う区域にある事業場の代表者など、事業を的確に行う責任を担う方が受講候補になります。個人申請では、申請者本人または一定の事業場代表者等が中心です。

「従業員の誰かが修了していればOK」とは限りません。申請者との関係、役職、常勤性、事業運営上の責任を確認し、宮城県の最新手引きに合う受講者を決める必要があります。退任予定の役員を講習会修了者にしてしまうと、申請中または許可後に要件を欠くリスクが出てきます。

修了証には取扱期限がある

講習会修了証は、いつ受講したものでも使えるわけではありません。新規・更新の別や申請時点に応じて、宮城県が認める期間内の修了証であることが必要です。

更新申請では特に注意が必要です。
有効期限が迫ってから講習会を申し込んでも、希望の日程を確保できないことがあります。宮城県は更新時期や受講時期を個別に通知しないため、許可期限と修了証の状況を事業者側で管理しなければなりません。

講習会修了は許可を保証するものではありません

修了証はあくまで知識・技能に関する審査資料の一つです。残り4つの要件――車両・容器事業計画経理的基礎欠格要件――に問題があれば、講習会を修了していても許可されるとは限りません。

要件2.適切な運搬施設を継続して使用できること

車両は廃棄物の性状と運搬方法に適合させる

産業廃棄物が飛散・流出したり、悪臭が漏れたりするおそれのない車両と運搬方法を確保する必要があります。平ボディ車、ダンプ車、脱着装置付コンテナ専用車、清掃車など、車種の名称だけで適否が決まるわけではありません。

たとえば、泥状・液状の廃棄物を開放型の荷台にそのまま積む計画では、流出防止の説明がつきません。粉じんが生じる廃棄物にはシートや密閉容器、液状物には漏れにくい容器を使うなど、性状に応じた飛散・流出防止措置を計画します。石綿含有産業廃棄物等を扱う場合は、破砕・混合を防ぐ区分や方法の検討も必要です。

車両を所有していなくても直ちに不可ではない

借用車両やリース車両でも、申請者が継続して使用する権原を証明できれば申請できる場合があります。車検証上の所有者・使用者と申請者が異なるときは、賃貸借契約書や使用承諾書等で使用関係を明確にします。

電子車検証の場合、宮城県では有効期間内で所有者・使用者の双方を確認できる「自動車検査証記録事項」の提出が求められています。車検期限切れ、名義の不一致、契約期間が極端に短い場合などは、申請前に整理が必要です。

宮城県では車両の重複登録に注意してください。
原則として、1台の産業廃棄物収集運搬車両を複数の事業者が同時に登録することはできないと案内されています。他社の許可車両を借りる場合、借りる側の増車届だけでなく、貸す側の減車届が必要になることがあります。グループ会社間の共用でも、会社が別法人であれば同一申請者とは扱われません。

運搬容器も審査対象になる

容器に一律の製品指定があるわけではありませんが、運搬する廃棄物の性状に適合し、飛散・流出・悪臭を防止できるものが必要です。ドラム缶、フレコンバッグ、コンテナ、密閉容器などを使う場合は、材質、密閉方法、固定方法、積載方法を説明できるようにしておきます。

駐車場の使用権原も確認する

申請車両を継続的に保管できる駐車場を確保し、所有または賃貸借等の使用権原を示す必要があります。車両の大きさや台数に対して駐車スペースが不自然に小さくないかも確認ポイントです。

「駐車場がある=廃棄物の保管場所がある」ではありません。
空の車両を駐車する場所と、産業廃棄物を保管する場所は別物です。「積替え・保管なし」の許可で、自社車庫に廃棄物を積んだまま置いたり荷降ろししたりすることはできません。

要件3.事業計画が適法で実行可能であること

「何を・どこから・どこへ・どう運ぶか」を具体化する

事業計画は、申請書を埋めるための形式的な資料ではありません。以下の内容が相互に整合していることが求められます。

確認事項具体的な内容
排出元排出事業者または排出業種
排出工程廃棄物が生じる工程
品目・量産業廃棄物の種類と予定運搬量
積込み・積卸し積込み場所と積卸し場所
処分先搬入予定の処分施設と受入可能品目
運搬方法使用車両、容器、飛散・流出防止方法
頻度・運行収集運搬の頻度と運行方法
積替え・保管積替え・保管を行わないこと

「依頼があれば何でも運ぶ」「処分場は許可後に決める」という状態では、品目・許可区域・車両の適合性を十分に説明できません。実際の取引予定に基づく計画を準備してください。

許可品目はこう決める ── 排出工程からの逆引き ❶ 排出工程を確認する(建設現場?工場?事業所?) ❷ 廃棄物の性状を確認する(固形?泥状?液状?混合?) ❸ 法令上の産業廃棄物の種類に分類する ❹ 限定条件を確認する(石綿・水銀・自動車等破砕物) ❺ 対応する車両・容器と処分先の受入品目を照合する ※日常的な呼称(「がら」「混廃」「廃材」等)だけで品目を判断しないでください

許可品目は日常語ではなく排出工程から決める

許可証の品目は、法令上の産業廃棄物の種類で表示されます。現場で「がら」「混合ごみ」「廃材」と呼んでいる物が、法令のどの品目に当たるかは名称だけでは判断できません。

建設系混合廃棄物であれば、廃プラスチック類、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類、木くずなど、実際に混合される物を排出工程と性状から一つずつ確認します。必要な品目が一つでも許可に含まれていなければ、その品目を受託して運搬することはできません。

限定条件も事業範囲の一部

石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等、自動車等破砕物については、「含む」「除く」などの限定が許可内容に関わります。品目名が同じでも、限定条件によって実際に扱える範囲が違ってきます。

許可取得後に品目や限定範囲を広げたい場合は、単なる変更届ではなく事業範囲変更許可が必要になることがあります。将来扱う「可能性」だけで過大に申請するのではなく、具体的な排出見込み・運搬方法・処分先を示せる範囲を検討しましょう。

積替え・保管なしは原則として処分場へ直送する形態

積替え・保管なしとは、収集した廃棄物を途中の自社ヤード等で降ろしたり、別車両へ積み替えたりせず、排出場所から処分場等へ運ぶ形態のことです。

処分場の営業時間に合わせるための「宵積み」などが直ちに一律禁止と断定できるわけではありませんが、場所・時間・連続性・管理方法によっては保管と評価される可能性があります。荷を積んだ車両を日常的に自社車庫へ戻す計画がある場合は、宮城県へ事前に確認してください。

処分先が受け入れられる品目かを確認する

運搬先の処分業者が、その廃棄物を処理できる許可を持っていなければなりません。処分業許可証の品目、限定条件、処理方法、施設所在地を確認し、自社の事業範囲と一致させます。処分先の名称を書くだけでなく、予定品目を実際に受け入れてもらえるのかを確認することが重要です。

要件4.事業を継続できる経理的基礎があること

赤字や債務超過だけで一律に不許可とは限らない

申請者には、収集運搬業を継続的に行える経理的基礎が必要です。ただし、単年度赤字や債務超過があるというだけで、直ちに申請できない、必ず不許可になるとは限りません。

宮城県は直近の決算書、納税証明書等によって財務状況を確認し、事業開始後3年未満の場合や債務超過等で経理状況が悪化している場合には追加資料を求めています。個別審査となるため、早い段階で財務資料を確認することが大切です。

法人で確認される主な資料

法人申請では、一般に直近3年分の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表、法人税の納税証明書などを準備します。設立直後で3期分がそろわない場合は、開始貸借対照表、事業計画、資金計画等の追加資料を宮城県の案内に従って準備します。

個人事業主の場合は、所得税関係の申告書類、納税証明書、資産・負債に関する資料等を確認します。必要書類は状況によって異なるため、最新手引きで確認してください。

追加説明が必要になりやすいケース

次のような場合は、改善計画等の追加資料を求められる可能性があります。

・設立または開業から3年未満
・債務超過である
・継続して営業損失・経常損失が生じている
・税の未納がある、または納税証明書の内容に問題がある
・役員借入金や関係会社債権が大きい
・売上の急減や多額の特別損失がある
・許可事業の開始に必要な車両費・人件費等を賄う資金が不明確

改善計画を作成する場合は、売上見込みを希望的に書くだけでは足りません。予定顧客、運搬量、単価、車両費、燃料費、人件費、処分先、資金調達方法など、事業計画との整合性を持たせる必要があります。税務判断や将来収支の作成には、必要に応じて税理士との連携も検討してください。

要件5.欠格要件に該当しないこと

申請法人だけでなく役員・株主等も対象になる

廃棄物処理法は、廃棄物処理業を適正に行えない一定の事情を欠格要件として定めています。欠格要件の確認対象は申請者本人・申請法人だけではありません。法定代理人、役員、政令使用人、一定割合以上の株式を持つ株主・出資者などにも及びます。

申請時には、登記事項証明書、住民票、登記されていないことの証明書、株主・出資者に関する資料等を用いて対象者を確認します。名称上は相談役や顧問であっても、実質的に法人の経営へ支配的な影響力を持つ方がいる場合は個別確認が必要です。

主な確認分野

欠格要件には、成年被後見人等に関する一定の要件、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、一定の刑罰を受けて所定期間を経過しない者、廃棄物処理業等の許可取消しと関係する者、暴力団員等が含まれます。正確な判断には、処分・判決・刑の終了日、役員在任時期、取消処分との関係等を法令に照らして確認する必要があります。

よくある誤解にご注意ください。
「罰金ならすべて該当する」「昔の違反が一つでもあれば永久に取れない」という単純な判断はできません。反対に、道路交通法違反だから産廃許可には無関係と一律に決めることも避けてください。該当しそうな事情がある場合は、罪名、条文、刑の種類、確定日、刑の執行終了日等を確認しましょう。

申請後・許可後の役員変更にも注意する

欠格要件は申請時だけの話ではありません。申請中に役員や株主構成が変われば、申請内容の補正や追加資料が必要になる場合があります。許可後に欠格要件に該当した場合は、許可取消しにつながることがあります。

役員、政令使用人、一定の株主等に変更が生じたときは、所定期限内の変更届も必要です。宮城県では、車両・役員・住所等の変更について原則10日以内、商業登記の履歴事項全部証明書を添付する場合は30日以内と案内されています。

許可要件と必要書類の対応表

許可要件主な確認内容主な資料の例申請前の注意点
知識・技能適切な者が所定講習会を修了しているか講習会修了証の写し申請区分、受講者、修了時期を確認
運搬施設車両・容器・駐車場が適切か、使用権原があるか車検証記録事項、車両写真、契約書、容器写真、駐車場資料重複登録、名義、車検期限を確認
事業計画品目・排出工程・運搬先・運搬方法が整合するか事業計画書、運搬車両一覧、処分先情報品目と限定条件、必要許可区域を確認
経理的基礎事業を継続できる財務状況か決算書、納税証明書、追加説明資料設立3年未満、債務超過等は早期に確認
欠格要件申請者・役員・株主等が法定要件に該当しないか登記事項証明書、住民票、各種証明書、株主資料対象者の漏れ、処分歴等を確認

上記は代表例です。法人・個人、新規・更新、申請内容によって添付書類は異なります。証明書には発行後の有効な取扱期間があるため、収集のタイミングにも気を配ってください。必要書類の一覧は産業廃棄物収集運搬業許可の概要記事でも整理しています。

宮城県で許可要件を確認する手順

許可申請準備の全体像 予定案件を具体化する 必要な許可区域と品目を決める 講習会修了者を決め、受講する 車両・容器・駐車場を確認する 財務・役員・株主構成を先に確認する 申請書類を整えて提出する 審査・補正(60営業日が目安) 許可証交付 許可範囲内で営業開始 ※60営業日は受理後の標準処理期間です。準備・補正期間は含まれません
  1. 予定案件を具体化する ── 排出事業者、排出場所、廃棄物が生じる工程、品目、予定数量、処分先を整理します。取引前であっても、想定する具体的な事業モデルが必要です。
  2. 必要な許可区域と品目を決める ── 積込み・積卸し場所から必要な都道府県等を特定し、排出工程と性状から許可品目・限定条件を整理します。特別管理産業廃棄物に該当する場合は別許可です。
  3. 講習会修了者を決め、受講する ── 申請者との関係や役職を確認し、適切な方が所定課程を受講します。申込み→受講→試験→修了証取得までの期間を見込んでください。
  4. 車両・容器・駐車場を確認する ── 品目の性状に適した運搬方法を決め、車検証、契約関係、写真、駐車場所を確認します。借用車両の場合は重複登録の有無も要チェックです。
  5. 財務・役員・株主構成を先に確認する ── 直近3年分の決算書等を確認し、追加資料の可能性を判断します。同時に、登記事項証明書や株主名簿から欠格要件の確認対象者を確定します。
  6. 申請書類を整えて提出する ── 事業計画、車両、品目、処分先、財務資料の内容を相互に照合します。宮城県では、書類や手数料が不足している場合は受付できないと案内されています。
  7. 審査・補正を経て許可証交付後に営業する ── 宮城県の標準処理期間は、土日・祝日と補正期間を除き60営業日(約3か月)です。許可証が交付される前に受託運搬を開始することはできません。

2026年8月以降は宮城県の提出窓口移行に注意

2026年8月から、積替え・保管なしの収集運搬業について申請窓口が段階的に変わります。

2026年8月~9月:一部の許可申請が県庁廃棄物対策課での受付に移行
2026年10月以降:すべての許可申請・変更(廃止)届出を県庁廃棄物対策課で受付

従来の保健所・合同庁舎の案内だけを見て提出先を決めず、実際の申請日と手続区分に応じて宮城県の最新案内を確認してください。持参の場合は来庁日時の予約が必要です。

更新申請でも5要件は確認される

産業廃棄物収集運搬業許可の有効期間は原則5年です。更新は許可証を差し替えるだけの手続ではなく、講習会車両事業計画財務欠格要件等が改めて審査されます。

宮城県は更新時期を個別に通知しません。許可期限を過ぎると更新で許可を継続できなくなるため、十分前から準備を始めてください。修了証の取得が間に合わない場合の例外的な取扱いも案内されていますが、要件と提出書類があるため、通常の準備方法として当てにするのは危険です。

なお、許可品目・限定範囲を追加する場合は事業範囲変更許可、車両・役員・所在地等の変更は変更届が基本です。更新、変更許可、変更届を混同しないよう注意してください。

申請前チェックリスト

  • 他人の産業廃棄物を受託運搬する計画か確認した
  • 普通産業廃棄物と特別管理産業廃棄物を区別した
  • 積込み場所と積卸し場所から必要許可区域を整理した
  • 仙台市長許可が別途必要となる計画か確認した
  • 積替え・保管を行わない運行計画になっている
  • 排出工程と性状から許可品目・限定条件を決めた
  • 処分先の許可品目と受入条件を確認した
  • 適切な者が所定講習会を修了した、または受講予定を確保した
  • 車両の名義、車検期限、使用権原を確認した
  • 借用車両の重複登録を確認した
  • 廃棄物に適した容器と飛散・流出防止方法を決めた
  • 駐車場の使用権原と収容可能台数を確認した
  • 直近3年分の決算書・納税関係資料を確認した
  • 設立3年未満、赤字、債務超過等の追加資料を確認した
  • 役員、政令使用人、一定の株主・出資者等を特定した
  • 欠格要件に関係し得る事情を確認した
  • 申請日現在の宮城県の提出先と様式を確認した
  • 許可証交付後に営業開始するスケジュールを組んだ

よくある誤解とつまずきやすい点

「講習会修了=許可取得」ではありません

講習会は能力要件を確認する重要資料ですが、ほかの4要件も同時に審査されます。講習会の申込みと並行して、車両・品目・処分先・財務・役員等の確認を進めてください。

「赤字だから申請できない」とは限りません

赤字や債務超過の場合は追加審査・追加資料が必要になり得ますが、それだけで一律に結論は出ません。直前に慌てるのではなく、決算書を先に確認して宮城県の基準に沿った説明を準備しましょう。

「借りた車両だから不可」とは限りません

継続的な使用権原を証明できれば借用車両を使える場合があります。ただし、貸主との契約、車検証名義、重複登録の確認は不可欠です。

「混合廃棄物」という1品目の許可ではありません

混合物を構成する法令上の品目を一つずつ特定し、必要な品目を許可に含める必要があります。見た目や現場での呼称だけで決めないことが重要です。

「宮城県許可があれば全国で運べる」わけではありません

宮城県知事許可の区域外で積込み・積卸しを行うなら、別の都道府県等の許可を検討します。通過する県と積込み・積卸しを行う県を区別してください。詳しくはこちらの記事もご確認ください。

よしだ行政書士事務所が許可要件の確認から申請まで支援します

産業廃棄物収集運搬業許可では、必要書類を集め始める前に実際の事業計画を整理することが重要です。許可品目を間違えると予定する廃棄物を運べず、車両や処分先が計画に合わなければ申請内容の見直しが必要になります。

  • 許可の要否と必要許可区域の整理
  • 排出工程に基づく許可品目・限定条件の確認
  • 講習会修了者と受講課程の確認
  • 車両、容器、駐車場、使用権原の確認
  • 法人、役員、株主等の必要資料の整理
  • 財務状況に応じた追加資料の確認
  • 申請書・添付書類の作成と提出支援
  • 更新、事業範囲変更、車両・役員等の変更手続

宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心に東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。建設業許可その他の関連許認可も含め、許可後の実際の事業と申請内容が一致するよう確認します。

まとめ

宮城県の産業廃棄物収集運搬業許可を取得するには、講習会車両・容器事業計画経理的基礎欠格要件という5つの主要要件を満たす必要があります。

中でも、許可品目と限定条件の判断、借用車両の使用権原・重複登録、設立直後や債務超過時の追加資料、役員・一定の株主等を含む欠格要件は、申請直前に問題が見つかると計画全体に影響します。

最初に「どの廃棄物を、どこから、どの処分場へ、どの車両・容器で運ぶか」を具体化し、5要件を同時に確認していくことが、円滑な申請準備への近道です。産業廃棄物収集運搬業許可の全体像もあわせてご覧ください。

よくあるご質問

産廃許可の取得要件は何ですか?
主に、知識・技能、適切な運搬施設、実行可能な事業計画、経理的基礎、欠格要件非該当の5点です。講習会修了証だけでなく、車両、容器、品目、処分先、財務、役員・株主等を総合して審査されます。
講習会は誰が受ければよいですか?
法人では代表者、役員または一定の事業場代表者等、個人では申請者本人等が候補です。従業員なら誰でもよいわけではないため、申請者との関係と宮城県の最新手引きを確認してください。
赤字や債務超過でも申請できますか?
赤字や債務超過だけで一律に申請不可とはいえません。ただし、宮城県から事業改善・資金計画等の追加資料を求められる可能性があるため、決算書を早い段階で確認する必要があります。
設立したばかりの法人でも許可を取得できますか?
設立直後であることだけで取得できないとは限りません。3年分の決算書が存在しないため、開始時の財務資料、事業計画、収支・資金計画など、宮城県が指定する追加資料を準備します。
トラックを所有していなくても申請できますか?
借用・リース車両でも、継続的な使用権原を証明できれば申請できる場合があります。車検証名義、契約内容、車検期限、他社許可との重複登録を確認してください。
「積替え・保管なし」でも駐車場は必要ですか?
申請車両の保管場所と使用権原は確認が必要です。ただし、駐車場があるからといって、そこへ産業廃棄物を降ろしたり継続的に保管したりできるわけではありません。
許可品目は多めに申請した方がよいですか?
将来扱う可能性だけで品目を追加するのではなく、排出工程、予定量、運搬方法、処分先を説明できる範囲で申請します。取得後に品目を追加するときは、事業範囲変更許可が必要になる場合があります。
仙台市内で運搬する場合、仙台市の許可も必要ですか?
積替え・保管を行わない一般的な収集運搬であれば、基本的に宮城県知事許可で仙台市内でも業を行えます。仙台市内で積替え・保管を行う場合などは、仙台市長許可を個別に確認します。
宮城県の許可があれば県外の処分場へ運べますか?
宮城県知事許可だけで全国の積込み・積卸しができるわけではありません。県外で積み卸す場合は、運搬先の都道府県等の許可を検討します。単に通過するだけの県は原則として別許可不要です。
更新時にも財務や欠格要件を確認されますか?
はい。更新申請でも、講習会、車両、事業計画、経理的基礎、欠格要件等が改めて確認されます。許可期限と講習会修了証を早めに管理してください。

注釈・凡例

産業廃棄物
事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法令で定められたもの。
排出事業者
事業活動に伴って廃棄物を生じさせた事業者。建設廃棄物では原則として元請業者。
収集運搬
廃棄物を集め、処分施設等へ運ぶ行為。
積替え・保管
収集した廃棄物を途中の施設で別車両等へ積み替え、または一時的に保管すること。
許可権者
産業廃棄物処理業の許可を行う都道府県知事または政令市長等。
事業範囲
許可を受けた産業廃棄物の種類、積替え・保管の有無、限定条件等の範囲。
欠格要件
法令上、廃棄物処理業の許可を受けることができない一定の事情。
政令使用人
申請者の使用人で、法令上定める本店・支店等の代表者に該当する者。
マニフェスト
産業廃棄物の委託処理の流れを管理する産業廃棄物管理票。
基準日
本記事の制度情報は2026年8月10日時点。申請時には最新情報を確認すること。

監修

よしだ行政書士事務所 代表行政書士:吉田貴之
所属:宮城県行政書士会|行政書士登録番号:第16061015号

参考資料

  1. 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」国、現行法令、第14条等、最終確認日:2026年8月10日
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000137
  2. 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」環境省、現行省令、第10条等、最終確認日:2026年8月10日
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=346M50000100035
  3. 「宮城県産業廃棄物収集運搬業許可申請(新規・更新)のてびき」宮城県、令和8年度7月版、全23頁、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.pref.miyagi.jp/documents/12214/01tebiki.pdf
  4. 「産業廃棄物収集運搬業」宮城県、2026年7月29日掲載、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/haitai/syuun-index.html
  5. 「収集運搬業FAQ」宮城県、全21頁、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.pref.miyagi.jp/documents/12214/faqver1.pdf
  6. 「産業廃棄物収集運搬業許可申請書・申請の手引き」仙台市、2026年3月2日更新、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.city.sendai.jp/shido-jigyo/jigyosha/kankyo/haikibutsu/haikibutsu/todokede/tebiki.html
  7. 「講習会・研修会」公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター、最終確認日:2026年8月10日
    https://www.jwnet.or.jp/workshop/

免責・注意事項

本記事は、2026年8月10日時点の法令・行政資料に基づく一般的な制度説明であり、個別案件の許可取得を保証するものではありません。廃棄物該当性、産業廃棄物の種類、必要な許可区域、講習会修了証の取扱い、車両・容器の適否、経理的基礎、欠格要件等は、個別事情によって判断が変わります。法令、申請方法、様式、手数料、講習会、提出窓口および行政運用は改正・変更されることがあります。実際の申請時には、宮城県、仙台市その他の該当許可権者およびJWセンターの最新情報を確認してください。

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