仙台市で児童発達支援を開業する方法

  • URLをコピーしました!

仙台市で児童発達支援を開業する方法|指定申請の流れと注意点を詳しく解説

仙台市で児童発達支援を開業するには、法人を用意し、人員・設備・運営の基準を満たしたうえで、仙台市から指定障害児通所支援事業者の指定を受ける必要があります。

ただし、書類をそろえて提出するだけでは足りません。仙台市では、物件等の契約前かつ指定申請期限の1か月前までの事前相談、建築・消防関係部署との協議、管理者・児童発達支援管理責任者(児発管)等の事前面談を経てから、指定申請書を提出する流れが示されています。

とりわけ気をつけたいのが物件です。指定基準に合う広さがあっても、建築基準法や消防法上の手続が終わっていなければ、希望日に指定を受けられない可能性があります。賃貸借契約や高額な内装工事を先行させず、候補物件の平面図を用意して仙台市へ相談することが大切です。

本記事では、児童発達支援と放課後等デイサービスを一体的に運営する多機能型事業所も視野に入れながら、仙台市での開業手続、申請期限、準備の順序、よくある注意点を解説します。全国共通の開業条件は児童発達支援を開業するには?必要な資格・条件・指定基準で、開業・指定申請の全体像は児童発達支援の開業・指定申請完全ガイドで確認できます。

この記事の情報について

2026年8月19日時点の法令、こども家庭庁、宮城県および仙台市の公開情報をもとに作成しています。申請様式、提出期限、受付方法等は変更されることがあるため、実際の申請前に最新情報をご確認ください。

この記事のポイント

  1. 事業所所在地が仙台市内であれば、指定申請先は宮城県ではなく仙台市
  2. 事前相談は物件等の契約前かつ申請書提出期限の1か月前までに申し込む
  3. 建築・消防の協議と必要な手続を、指定申請期限までに終える
  4. 管理者・児発管が同席する対面面談を、申請期限の1週間前までに受ける
  5. 指定申請書は指定希望月の2か月前の15日までに持参または郵送で提出
📋 これから事業計画を立てる方
仙台市の申請手続・期限を把握して、逆算でスケジュールを組みたい
🏢 物件を探し始めた法人の方
契約前に確認すべき建築・消防・指定基準の注意点を知りたい
🔄 放デイとの多機能型を検討中の方
児童発達支援と放課後等デイサービスを同時に開業するときの実務を整理したい
目次

仙台市で児童発達支援を開業するための基本条件

仙台市で児童発達支援を開業するための基本条件は、法人、人員、設備、運営体制を整え、仙台市へ指定申請を行うことです。

児童発達支援は、主として就学前の障害のあるこどもに対し、日常生活や社会生活を円滑に営めるよう発達支援を提供する障害児通所支援です。一般的な児童発達支援事業所を開設する場合、児童福祉法にもとづく事業者指定を受けなければ、指定障害児通所支援としてサービスを提供し、障害児通所給付費を請求することはできません。

開業に向けて確認しておきたい主な項目を、次の表で整理します。

区分主な確認事項
法人格法人が設立済みで、定款・登記事項の目的が事業に対応しているか
事業計画対象児童、定員、営業日、支援時間、支援内容、送迎範囲、収支計画が具体的か
人員管理者、児発管、児童指導員・保育士等を必要数配置できるか
設備発達支援室、相談・事務スペース、洗面・便所、必要な備品等を確保できるか
関係法令建築基準法、消防法、都市計画、賃貸借契約等に問題がないか
運営体制運営規程、重要事項説明書、個別支援計画、安全計画、各種委員会・研修等を整備できるか
指定申請仙台市の事前相談、事前面談、提出期限、様式に対応できるか

なお、児童発達支援には、センターではない一般的な事業所と、地域の中核的役割を担う児童発達支援センターがあります。本記事は、新規参入で多く検討されるセンターではない児童発達支援事業所を主な対象としています。

また、「開業を検討している個人」が準備や法人設立を進めることは可能ですが、指定申請は法人として行うのが基本です。株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人等のうち、事業目的、資金調達、意思決定の方法、将来の事業展開に合った形態を選びましょう。

仙台市と宮城県では指定申請先が異なる

事業所の所在地が仙台市内であれば、児童発達支援の指定申請先は宮城県ではなく仙台市です。

宮城県の公式ページでも、所在地が仙台市内の場合は申請・届出先が仙台市になると案内されています。法人の本店所在地ではなく、原則として開設する事業所の所在地で判断する点に注意してください。

事業所の所在地主な指定・届出先実務上の注意
仙台市内仙台市仙台市の手引き、様式、期限、事前相談・面談の運用に従う
仙台市を除く宮城県内宮城県宮城県の様式・手引きを確認し、管轄の保健福祉事務所等へ事前確認する

仙台市外での開業方法は、宮城県で児童発達支援を開業する方法で整理しています。

なお、利用するこどもの通所受給者証や障害児通所給付の支給決定を行う市町村と、事業者の指定を行う行政機関は役割が異なります。「利用者の手続」と「事業者の指定申請」を混同しないようにしましょう。

仙台市で指定を受けるまでの流れ

仙台市が案内する新規指定の手順は、事前相談 → 建築・消防の手続 → 管理者等事前面談 → 申請書の提出です。必要な手続を行わずに申請した場合は受理されないと案内されています。

ステップ1|事業構想と収支計画を作る

まずは、どのようなこどもへ、どの時間帯に、どのような支援を提供するかを具体化します。少なくとも次の項目を整理しておきましょう。

  • 児童発達支援のみか、放課後等デイサービスも行うか
  • 単独型か、多機能型か
  • 利用定員と想定利用人数
  • 営業日、営業時間、サービス提供時間
  • 児童の年齢、障害特性、支援ニーズ
  • 本人支援、家族支援、移行支援、地域支援・地域連携の内容
  • 5領域とのつながりを明確にした支援プログラム
  • 送迎の有無、車両台数、送迎範囲
  • 採用する職員、勤務形態、給与水準
  • 初期費用、毎月の固定費、運転資金、売上見込み

物件の広さや必要職員数は、定員、サービス提供時間、運営形態によって変わります。先に収支だけを作るのではなく、支援内容、人員、物件、資金を連動させて検討することが大切です。開業資金の目安は児童発達支援の開業資金はいくら?で確認できます。

ステップ2|法人と定款目的を確認する

既存法人で参入する場合は、履歴事項全部証明書と定款を確認します。新たに法人を設立する場合は、設立登記に要する期間を開業スケジュールに組み込んでください。

定款の目的には、児童福祉法にもとづく障害児通所支援事業を実施できることがわかる文言を設けます。文言は法人形態や将来実施する事業によって変わるため、登記前に指定担当部署と整合を確認しておくと安心です。

ステップ3|物件候補を探し、平面図を用意する

物件は、賃料や立地だけでは選べません。指定基準、建築、消防、安全な送迎、近隣環境等を同時に確認する必要があります。

仙台市の事前相談では、電子申請フォームに質問項目を入力し、事業所の平面図を添付することが求められています。候補物件の面積、各室の用途、出入口、避難経路等がわかる図面を準備しましょう。

ここで重要なのは、仙台市が事前相談の時期を「物件等の契約前」としている点です。どうしても契約する場合は、指定・建築・消防等の確認結果を踏まえて解約や条件変更が可能となる条項を設けるなど、契約上のリスク対策が必要になります。

物件確認の詳細は児童発達支援事業所の物件選びをご覧ください。

ステップ4|仙台市へ事前相談を申し込む

仙台市では、新規指定の事前相談を物件等の契約前かつ申請書提出期限の1か月前までに行うよう案内しています。

たとえば4月1日の指定を希望する場合、申請期限は2月15日で、事前相談は1月15日までという例が示されています。事前相談は仙台市の電子申請フォームから申し込み、送信後に担当者から日程調整等の連絡が届きます。

事前相談でスムーズに説明できるよう、次の情報を準備しておきましょう。

  • 法人名、代表者、連絡先
  • 開設予定地と物件の平面図
  • 希望指定日
  • サービス種別と定員
  • 単独型・多機能型の別
  • 営業日、営業時間、支援時間
  • 管理者、児発管、従業者の配置案
  • 支援内容と主な対象児童
  • 送迎の有無
  • 建築・消防の確認状況

ステップ5|建築・消防の事前協議を行う

児童発達支援事業所は、指定基準だけでなく、建築基準法、消防法その他の関係法令にも適合しなければなりません。

仙台市では、児童発達支援について建築関係の事前協議が必要です。担当部署は都市整備局建築指導課指導係とされ、所定の記入票と必要書類を提出します。指定申請には、同課が作成する協議書の写しが必要になります。用途変更が必要と判断された場合は、確認済証や工事完了届の写し等も求められます。

消防については、すべてのサービスで事前確認が必要とされています。物件所在地を管轄する消防署へ事前に連絡し、消防用設備や届出、立入検査の要否を確認してください。必要となった消防用設備の設置、届出、立入検査は、指定申請期限までに済ませる必要があります。

ステップ6|人員を確保し、勤務体制を確定する

指定申請では、「採用予定」という抽象的な計画ではなく、資格、実務経験、勤務時間、常勤・非常勤、専従・兼務の関係を確認できる資料が求められます。

とくに児発管(児童発達支援管理責任者とは?)は、研修修了だけでなく、必要な実務経験、基礎研修、実践研修、更新研修、経過措置の適用等を個別に確認する必要があります。候補者の資格証、研修修了証、実務経験証明書を早めに集め、不足期間や証明不能がないかチェックしましょう。

配置の考え方は児童発達支援の人員配置基準で解説しています。

ステップ7|管理者等事前面談を受ける

仙台市では、指定申請期限の1週間前までに、来庁による対面面談を行うと案内しています。児童発達支援の場合は、管理者と児発管の同席が必須です。

面談は、役職者の氏名を確認するだけの場ではありません。事業内容、管理体制、児発管の役割、個別支援計画、職員への指揮命令、虐待防止、安全管理等について、実際に運営を担う方がきちんと説明できるように準備しておく必要があります。

ステップ8|指定申請書を提出する

仙台市の指定日は毎月1日です。指定申請書の提出期限は、指定希望月の2か月前の15日まで(必着)です。15日が閉庁日の場合は、その前開庁日が期限となります。

提出方法は持参または郵送で、メール提出はできません。仙台市は、期限までに届かなかった場合に希望日の指定ができないことから、持参を推奨しています。

提出後は内容審査と補正対応があります。期限までに修正が完了しなければ、希望日に指定されない場合があります。なお、提出後に人員、物件、運営内容等の変更が生じたときは、必ず担当者へ連絡してください。

手続と書類をもう少し詳しく確認したい方は児童発達支援の指定申請|流れ・必要書類・審査もご覧ください。

ステップ9|審査・補正を経て指定を受ける

申請書提出後、仙台市が人員、設備、運営体制、法人、欠格事由、給付費算定体制等を審査します。照会や補正の依頼があれば速やかに対応し、提出内容と実際の開業準備を一致させてください。

「申請したから指定される」というわけではありません。基準を満たし、必要な補正や関係法令上の手続を完了したうえで、指定を受けてから事業を開始します。

【図解】仙台市で児童発達支援を開業する流れ

❶ 事業構想・収支計画の作成 ❷ 法人・定款目的の確認 ❸ 物件候補の選定・平面図の準備 ❹ 仙台市へ事前相談(物件等の契約前) ※申請期限の1か月前まで ❺ 建築指導課・管轄消防署との事前協議 協議書の写し・消防検査を申請期限までに ❻ 人員確保・設備工事・運営書類の整備 ❼ 管理者・児発管同席の事前面談 ※申請期限の1週間前まで・来庁対面 ❽ 指定希望月の2か月前の15日までに申請 持参または郵送(メール不可) ❾ 審査・補正・開業準備 ❿ 毎月1日付で指定・事業開始 ※実際の順序や追加手続は、物件・法人・サービス内容・建築消防の確認結果等で変わることがあります。 【例】4月1日指定を希望する場合の目安 事前相談 → 1月15日までに申込み 事前面談 → 2月8日頃までに来庁 申請提出 → 2月15日までに必着(持参推奨)

開業準備は指定希望日の何か月前から始めるべきか

仙台市では申請期限より前に事前相談、建築・消防確認、面談があるため、少なくとも指定希望日の6か月程度前、できれば6〜9か月前から準備を始めるのが現実的です。これは法定の一律期限ではなく、物件探索、採用、工事、法人手続、書類作成に必要な期間を見込んだ実務上の目安です。

指定希望日からの目安主な作業
6〜9か月前市場・ニーズ調査、事業計画、資金計画、法人方針、児発管候補の確認
5〜6か月前物件探索、配置案、支援内容、収支シミュレーション
4か月前頃物件候補の図面準備、仙台市への事前相談申込み、建築・消防確認
3か月前頃契約判断、必要工事、採用確定、運営書類・申請書の作成
申請期限の1週間前まで管理者・児発管等の事前面談
2か月前の15日まで指定申請書を提出
申請後〜指定前補正、設備・備品、研修、契約書類、請求準備、利用者募集
毎月1日指定後に事業開始

4月1日開業は、採用・引っ越し・他制度の年度切替が重なりやすい時期です。逆算すると、遅くとも前年秋頃には事業計画と児発管候補の確認を始めたいところです。詳しい逆算表は児童発達支援の開業スケジュールで確認できます。

仙台市の指定申請で必要となる主な書類

仙台市は、児童発達支援・放課後等デイサービス用の新規指定申請書類をZIPファイルで公開しています。実際には、最新の「各種届出に関する手引き(ココロンマニュアル)」と別冊1、新規指定申請用ZIPのチェック表で、サービスごとの提出書類を確認してください。

主な書類は、一般に次のような区分で整理できます。

区分主な書類の例
申請基本書類指定申請書、サービス別付表、誓約書、役員等に関する書類
法人関係登記事項証明書、定款、法人の組織・意思決定に関する書類
人員関係従業者一覧、勤務形態一覧表、組織体制図、資格証、研修修了証、実務経験証明書、雇用関係書類
物件・設備関係平面図、位置図、写真、賃貸借契約書等、設備・備品一覧、建築・消防協議関係書類
運営関係運営規程、重要事項説明書、利用契約書、個人情報関係書類、苦情・事故対応体制
支援関係個別支援計画の様式、支援プログラム、安全計画、各種マニュアル
給付費関係体制届、体制等状況一覧表、加算ごとの届出・添付書類
その他収支予算、事業計画、損害賠償保険、協力医療機関等、必要に応じた書類

この表は代表的な例です。提出書類の正式名称と要否は、申請時点の仙台市のチェック表を優先してください。多機能型の場合は、児童発達支援と放課後等デイサービスの双方について、付表・勤務体制・運営規程・給付費関係等の整合確認が必要です。

人員配置で注意するポイント

人員基準では「資格のある人を採用したか」だけでなく、営業時間・サービス提供時間を通じて必要な配置を満たすか、常勤・専従・兼務の関係が適切かをチェックします。

管理者と児発管は役割が異なる

管理者は事業所運営を一元的に管理し、従業者へ指揮命令を行います。児発管は、アセスメント、個別支援計画の作成・モニタリング、関係機関との連携、支援担当者への技術的助言等を担います。

一定の条件で兼務できるケースはありますが、肩書だけを兼ねればよいわけではありません。業務量、営業時間、他事業との兼務、加算配置を含め、双方の職務を実際に遂行できる体制を整えてください。

児童指導員・保育士等の配置は時間帯で確認する

月間の合計勤務時間だけでなく、こどもへサービスを提供する各時間帯に必要な人数を確保できるかを勤務表で確認します。送迎中に事業所内の配置が不足しないか、休憩・休暇・欠勤時に基準を割らないかも大事なポイントです。

資格証と実務経験証明は早く集める

以前の勤務先に実務経験証明書を依頼すると、発行まで時間がかかることがあります。施設種別、職種、業務内容、在職期間、実勤務日数等が要件を満たすかの確認も必要です。採用内定後ではなく、候補者を絞る段階から書類確認を始めましょう。

物件・設備・建築・消防で注意するポイント

仙台市での開業準備では、物件を「指定基準」「建築」「消防」「実際の支援」の4つの視点から確認します。

指定基準上の設備

一般的な児童発達支援事業所では、発達支援を行うのに適切な広さの発達支援室、支援に必要な設備・備品等を整えます。相談時のプライバシー、事務・記録保管、手洗い、便所、安全な動線等も検討しましょう。

一般事業所と児童発達支援センターでは設備基準が異なります。また、多機能型では設備の共用が認められる場合があっても、各サービスの運営に支障がないことが前提です。詳しくは児童発達支援の設備基準をご確認ください。

建築基準法上の確認

建物の現在用途、確認済証・検査済証の有無、用途変更の要否、面積、避難経路、内装制限等を確認します。用途変更の確認申請が不要なケースでも、建築基準法への適合確認が不要になるわけではありません。

仙台市の建築関係事前協議では、協議結果を示す書類が指定申請の添付資料になります。改修後に不適合が判明すると、工事のやり直しや開業延期につながるため、工事前の段階で確認しておくことが重要です。

消防法上の確認

消防用設備の種類は、建物全体の用途、面積、階、収容人員、複合用途、避難条件等によって変わります。「前のテナントで問題なかった」「小規模だから消火器だけでよい」と自己判断するのは禁物です。

児童発達支援では、避難に支援を要するこどもが利用することも想定し、法定設備だけでなく、実効性のある避難計画、職員配置、訓練方法まで検討する必要があります。

送迎と近隣環境

送迎を行う場合は、車両の保管場所、乗降場所、道路状況、近隣への影響、運転者と添乗者、置き去り防止、安全確認の手順を検討します。指定基準に適合する室内を確保できても、安全な乗降が難しい物件は運営上の負担が大きくなりがちです。

放課後等デイサービスを併設する場合の注意点

児童発達支援と放課後等デイサービスを同じ事業所で一体的に運営する方法として、多機能型があります。ただし、多機能型は、1つの指定だけで2サービスを自由に提供できる仕組みではありません。

両サービスについて指定を受け、対象児童、利用時間、支援内容、人員配置、定員、設備、運営規程、給付費算定等を整理する必要があります。

対象児童と生活時間が異なる

児童発達支援は主として就学前のこども、放課後等デイサービスは就学しているこどもが中心です。「午前は児童発達支援、放課後は放課後等デイサービス」という計画は考えやすい一方で、実際には送迎、昼食、学校休業日、長期休暇、職員の休憩、記録・会議時間まで含めた勤務体制が必要です。

人員・定員の特例は適用条件を確認する

多機能型には、一定の要件のもとで定員や人員に関する特例があります。ただし、事業所の組合せや利用定員によって取扱いが異なります。「同じ職員で常に両サービスを運営できる」とは限りません。

配置基準と加算配置を混同せず、サービス提供時間ごとの勤務表で確認してください。

書類と公表はサービスごとに確認する

仙台市は、支援プログラムの公表について、多機能型事業所はサービスごとに届出が必要と案内しています。自己評価結果等の公表に関する届出も、サービスごとの対応が求められます。

支援プログラムは、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域とのつながりを明確にします。児童発達支援と放課後等デイサービスでは対象年齢や生活場面が違うため、名称だけを置き換えた内容にならないよう気をつけましょう。

多機能型の考え方は児童発達支援・放課後等デイサービスの多機能型とは?で詳しく解説しています。

指定後、開業までに準備すること

指定を受ける見込みが立っても、開業準備は終わりではありません。指定内容と実際の運営が一致するよう、以下の項目を確認・整備してください。運営基準の全体像は児童発達支援の運営基準でも整理しています。

  • 利用契約書、重要事項説明書、個人情報同意書等の最終確認
  • アセスメント、個別支援計画、モニタリング様式の整備
  • 支援プログラムの作成・公表と仙台市への届出
  • 安全計画、避難計画、業務継続計画、感染症対策の整備
  • 虐待防止、身体拘束等の適正化、感染症、業務継続等の委員会・研修体制
  • 事故、苦情、緊急時、送迎、置き去り防止等のマニュアル
  • 職員研修と役割分担
  • 国民健康保険団体連合会への請求準備
  • 障害福祉サービス等情報公表制度への対応
  • 利用相談、見学、契約、関係機関との連携

開業時点から基準を満たして運営できることが必要です。「申請用に書類を作り、開業後は使わない」という状態を避け、現場で実行できるルールに落とし込みましょう。

仙台市で起こりやすい準備上の失敗

❶ 事前相談前に物件を契約する

仙台市は、物件等の契約前の事前相談を案内しています。契約後に設備・建築・消防上の問題が判明すると、追加工事、賃料負担、開業延期のリスクが生じます。

❷ 申請期限だけを見て準備を始める

指定希望月の2か月前の15日が申請期限ですが、その前に事前相談・建築消防の手続・管理者等事前面談が必要です。申請書作成の開始日ではなく、事前相談の期限から逆算しましょう。

❸ 児発管候補の要件確認が不十分

研修修了証があっても、実務経験や更新の状況を含めて要件を満たすとは限りません。実務経験証明書が取れない、勤務先の事業種別が対象外だったという問題は、採用後に解決しにくいため早めの確認が大切です。

❹ 指定基準と加算要件を混同する

指定を受けるための最低配置と、加算を算定するための追加配置は別です。開業当初から予定する加算がある場合は、勤務表・資格・届出時期を指定申請と合わせて確認してください。

❺ 多機能型なら人員・設備をすべて共用できると考える

共用や特例には条件があります。児童発達支援と放課後等デイサービスの定員、支援時間、同時利用の有無、職員の担当関係を図と勤務表で示せるように準備しましょう。

❻ 申請書と実際の運営内容が一致しない

営業時間、支援時間、勤務時間、送迎、運営規程、重要事項説明書、平面図等に食い違いがあると補正が増えます。提出前に横断的な整合確認を行い、提出後に変更が生じた場合は仙台市へ連絡してください。

❼ 支援内容を開業後に考えればよいとする

支援プログラムは新規指定申請時に届出が必要です。採用、物件、設備、1日の流れは支援内容とつながっています。指定申請の段階で、5領域・家族支援・移行支援・地域連携を踏まえた具体的な運営像を描きましょう。

仙台市での指定申請を行政書士へ依頼できること

行政書士には、児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請に関する書類作成、手続の整理、行政窓口との事前確認、実際の事業計画に合わせた必要書類の案内等を依頼できます。

当事務所は、仙台市を中心に宮城県全域、東北6県に対応しています。代表行政書士は医療・福祉事業に約30年間携わり、保育事業の運営全般と認可保育園の園長を4年間経験しました。そのため、申請書の形式だけでなく、人員確保、安全管理、保護者対応等を含め、開業後の運営を意識しながら準備を整理します。

主な支援範囲は次のとおりです。

  1. 開業条件とスケジュールの整理
  2. 法人・定款目的の確認
  3. 事業計画と指定基準の照合
  4. 事前相談に向けた資料整理
  5. 人員配置表、勤務形態一覧表等の作成支援
  6. 指定申請書、付表、運営規程等の作成
  7. 申請後の補正対応
  8. 開業後の変更届、指定更新、運営支援、顧問対応

法人登記は司法書士、労働・社会保険手続は社会保険労務士、税務・会計は税理士、建築判断は建築士や建築関係部署、消防設備は消防設備関係の専門家と消防署の領域です。当事務所では、必要に応じて各専門家と連携しながら進めます。

事業者自身で申請することもできます。行政書士への依頼を検討する場合は、「書類作成だけを依頼したい」「物件契約前から相談したい」「児童発達支援と放課後等デイサービスを同時に開業したい」など、必要な範囲を整理してご相談ください。オンライン面談、土日祝日の相談、訪問相談にも対応しています。

よしだ行政書士事務所が児童発達支援・放課後等デイサービスの開業を支援します

  • 仙台市・宮城県での指定申請書類の作成
  • 事前相談から開業後の運営まで一貫サポート
  • 多機能型(児童発達支援+放課後等デイサービス)にも対応

宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心に東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。

まとめ|仙台市では物件契約前の相談から始める

仙台市で児童発達支援を開業するときの要点は、次の5つです。

  1. 事業所所在地が仙台市内であれば、指定申請先は仙台市です。
  2. 事前相談は、物件等の契約前かつ申請書提出期限の1か月前までに申し込みます。
  3. 建築・消防の協議と必要な手続を、指定申請期限までに終える必要があります。
  4. 管理者・児発管同席の対面面談を、指定申請期限の1週間前までに受けます。
  5. 指定申請書は、指定希望月の2か月前の15日までに持参または郵送で提出します。

児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型で開業する場合は、両サービスの対象児童、支援時間、人員、設備、定員、書類、公表・届出を分けて確認する必要があります。

当事務所では、仙台市・宮城県での児童発達支援および放課後等デイサービスの指定申請、開業準備、開業後の運営に関するご相談に対応しています。物件契約前の段階からご相談いただくと、手戻りを抑えながら準備の順序を整理しやすくなります。

よくある質問

仙台市で児童発達支援を開業する場合、申請先は宮城県ですか?
いいえ。事業所所在地が仙台市内の場合、指定申請・届出先は仙台市です。仙台市外の宮城県内に開設する場合は、宮城県の案内と管轄窓口を確認します。
個人事業主のまま児童発達支援を開業できますか?
指定申請は法人として行うことが基本です。開業を検討する個人は、株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人等を設立するか、既存法人で参入する方法を検討します。
仙台市への指定申請期限はいつですか?
指定希望月の2か月前の15日まで(必着)です。15日が閉庁日の場合は、その前開庁日が期限です。仙台市の指定日は毎月1日と案内されています。
事前相談はいつまでに行いますか?
仙台市は、物件等の契約前かつ申請書提出期限の1か月前までの事前相談を案内しています。電子申請フォームに必要事項を入力し、事業所の平面図を添付して申し込みます。
物件を契約してから事前相談してもよいですか?
先に契約することは避けるべきです。仙台市は物件等の契約前の事前相談を求めています。指定・建築・消防の確認前に契約すると、追加工事や開業延期、賃料負担のリスクがあります。
管理者等事前面談には誰が出席しますか?
児童発達支援では、管理者と児童発達支援管理責任者の同席が必須です。指定申請期限の1週間前までに、仙台市へ来庁して対面で面談を受けます。
指定申請はメールで提出できますか?
できません。仙台市の案内では、持参または郵送で提出し、メール提出は不可です。郵送の遅延で期限に間に合わない可能性があるため、仙台市は持参を推奨しています。
児童発達支援と放課後等デイサービスを同時に開業できますか?
可能ですが、両サービスについて指定基準を確認し、必要な申請を行います。多機能型の特例が適用できるか、人員、定員、設備、支援時間、運営書類、加算・減算、公表届をサービスごとに整理してください。
指定申請にはどのくらいの準備期間が必要ですか?
実務上は、少なくとも6か月程度、できれば6〜9か月程度を見込むと進めやすくなります。物件、建築・消防工事、児発管の確保、法人設立等に時間を要する場合は、さらに早い着手が必要です。
指定を受ければ、すぐに運営できますか?
指定日以後に事業を開始できますが、契約書類、個別支援計画の様式、支援プログラム、安全計画、職員研修、請求体制等を指定日までに整えておく必要があります。指定申請の内容と実際の運営を一致させてください。
児童発達支援
主として就学前の障害のあるこどもに対し、日常生活や社会生活を円滑に営めるよう必要な発達支援を行う障害児通所支援です。個別の利用は、市町村の支給決定と通所受給者証の内容にもとづきます。
児発管
児童発達支援管理責任者の略称です。アセスメント、個別支援計画、モニタリング、関係機関との連携、支援担当者への助言等を担います。
指定権者
児童福祉法にもとづき障害児通所支援事業者の指定を行う行政機関です。仙台市内の事業所は仙台市、仙台市外の宮城県内の事業所は原則として宮城県が指定・届出先となります。
多機能型事業所
複数の障害福祉サービスまたは障害児通所支援を一体的に行う事業所です。特例の適用には要件があります。
指定日・期限
仙台市の2026年7月1日更新ページにもとづく情報です。申請時は最新のページと手引きを必ず確認してください。
本記事の対象
原則として、センターではない一般的な児童発達支援事業所です。児童発達支援センター、主として重症心身障害児を対象とする事業所、共生型等は、追加または異なる基準・手続が必要になる場合があります。

参考情報・参考資料

  1. 児童福祉法(特に第21条の5の15等)|e-Gov法令検索|現行法令
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000164(2026年8月19日確認)
  2. 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準|平成24年厚生労働省令第15号|現行省令
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=424M60000100015(2026年8月19日確認)
  3. 障害福祉サービス事業者等の新規指定申請について|仙台市|2026年7月1日更新
    https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/jigyosho/shinki.html(2026年8月19日確認)
  4. 障害福祉サービス事業者等の指定・変更等の申請・届出について|仙台市|2026年7月1日更新
    https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/jigyosho/shiteshinse.html(2026年8月19日確認)
  5. 【建築・消防】新規指定申請・事業所の所在地変更・共同生活住居の追加・事業所の増設の前に|仙台市|2026年1月16日更新
    https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/kentikushoubou.html(2026年8月19日確認)
  6. 障害児通所支援における支援プログラムの公表について|仙台市|2026年2月6日更新
    https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/jigyosho/shienprogram.html(2026年8月19日確認)
  7. 障害児通所支援事業所における自己評価等について|仙台市|2026年2月6日更新
    https://www.city.sendai.jp/shogaishien-shido/jigyosha/fukushi/fukushi/shogai/jigyosho/zikohyouka.html(2026年8月19日確認)
  8. 障害児通所支援事業者・障害児入所施設の指定申請等様式|宮城県|2026年7月2日掲載
    https://www.pref.miyagi.jp/site/syoufuku-top/si230071.html(2026年8月19日確認)
  9. 児童発達支援ガイドライン|こども家庭庁|2024年7月
    https://www.cfa.go.jp/policies/shougaijishien/shisaku/guideline_tebiki(2026年8月19日確認)
本記事は、2026年8月19日時点の法令、こども家庭庁、宮城県および仙台市の公開情報をもとに作成した一般的な解説です。個別の事案に関する判断・助言を行うものではありません。実際の申請にあたっては、最新の法令・通知・手引きを確認のうえ、必要に応じて専門家へご相談ください。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次