道路占用許可

道路占用許可を行政書士に依頼するメリット

道路占用許可を行政書士に依頼するメリット|代行範囲・費用・依頼時期について詳しく解説

工事用足場、朝顔、仮囲い、突出看板、給排水管などを道路上・道路上空・道路地下に継続して設置するときは、道路管理者の道路占用許可が必要になることがあります。

道路占用許可の難しさは、申請書の記入だけにとどまりません。最初に道路区域と道路管理者を確認し、占用物件の位置・寸法・面積・期間を図面で示し、歩行者や車両の安全対策を整理する必要があります。工事内容によっては、所轄警察署の道路使用許可(道路交通法第77条に基づく許可)や、道路工事施行承認、屋外広告物許可といった別の手続が関係してきます。

行政書士に依頼する主なメリットは、こうした複数の確認事項を申請全体の流れに沿って整理し、官公署へ提出する書類の作成や提出手続を支援してもらえることです。一方で、測量・設計・構造計算・施工管理などは別の専門性を要するため、「道路占用許可を依頼すれば工事に必要な作業がすべて含まれる」と考えるのは適切ではありません。

この記事では、宮城県・仙台市で道路占用許可を検討している建設業者、解体業者、設備業者、看板業者、建物所有者等に向けて、行政書士へ依頼できる範囲、費用の考え方、適切な依頼時期、依頼先を選ぶポイントを解説します。

道路占用許可の全体像を先に確認したい方は、宮城県・仙台市の道路占用許可完全ガイドをご覧ください。

この記事の結論

道路占用許可を行政書士に依頼するメリットは、申請書の作成を任せられることだけではありません。道路管理者と申請窓口の確認、必要書類の整理、図面間の整合確認、道路使用許可との調整、補正対応、許可後の届出までを一連の工程として管理しやすくなることが大きな利点です。

特に、次のような案件では早めの相談が効果的です。

  1. 足場・朝顔・仮囲い等が歩道や車道へはみ出す
  2. 道路管理者や申請窓口が分からない
  3. 道路占用許可と道路使用許可の両方が必要になりそう
  4. 平面図・断面図・求積図・保安施設設置図等の準備に不安がある
  5. 工事日が決まっており、関係者間の工程調整が必要
  6. 申請後に補正を求められ、自社だけでは対応が難しい
  7. 更新・変更・廃止・着工完成時の手続まで管理したい

ただし、許可の可否は道路管理者が個別に判断します。行政書士へ依頼しても許可が保証されるわけではなく、設置計画が基準に合わない場合は計画変更や専門技術者による検討が必要です。

🏗️ 足場・仮囲い・朝顔が道路にはみ出す工事を控えている方
📋 道路占用許可の申請を自社で行うか、行政書士へ依頼するか迷っている方
💰 行政書士への依頼費用の内訳と見積りの確認ポイントを知りたい方
📅 工事日から逆算して、いつ相談すべきか把握しておきたい方

道路占用許可とは

道路占用許可とは、道路に一定の工作物・物件・施設を設け、継続して道路を使用する場合に、道路法第32条に基づいて道路管理者から受ける許可です。

対象は路面上だけではありません。足場や仮囲いの支柱が歩道上にある場合、朝顔や看板が道路上空へ突出する場合、給排水管等を道路地下へ埋設する場合も、道路区域内であれば占用の問題が生じます。

道路占用許可が必要かどうかは、次のような事情を総合して確認します。

  • その場所が道路区域に含まれるか
  • 物件を道路上・上空・地下のどこへ設置するか
  • 設置が一時的な作業なのか、継続的な使用なのか
  • 物件が道路法・道路法施行令上の占用物件に該当し得るか
  • 道路管理や交通にどのような影響があるか
  • その道路を国・宮城県・仙台市・その他市町村の誰が管理しているか

「短期間だから不要」「少しだけはみ出すから不要」と一律に判断することはできません。許可が必要かどうか曖昧な段階でも、まず道路管理者へ相談することが大切です。

道路占用許可を行政書士に依頼できる理由

行政書士は、行政書士法に基づき、官公署へ提出する書類の作成・その提出手続の代理・書類作成に関する相談等を取り扱う国家資格者です。他の法律によって業務が制限されるものは除かれますが、道路管理者へ提出する道路占用許可申請書や関連書類の作成・提出手続は、行政書士へ相談できる許認可業務の一つです。

道路占用許可では、申請者・設置場所・占用物件・工事方法・占用数量・期間等を申請書へ記載し、位置図・平面図・断面図・構造図・現況写真・求積図・保安施設設置計画図等を添付します。これらの書類同士で記載内容が一致していなければ、補正や再検討が必要になります。

行政書士へ依頼する意味は、単に申請書の空欄を埋めてもらうことではありません。申請に必要な事実と資料を整理し、行政側が審査できる形にまとめ、依頼者と道路管理者の間で手続を進めやすくすることにあります。

道路占用許可を行政書士に依頼する7つのメリット

行政書士への依頼には、申請準備の負担を減らすだけでなく、申請内容と実際の工事計画を一致させやすくなるメリットがあります。

1.道路管理者と正しい申請窓口を確認しやすい

最初のメリットは、道路種別・路線・所在地・管理区間を整理し、正しい申請窓口を確認できることです。

道路占用許可の提出先は、道路の所在地だけで一律に決まるわけではありません。国道であっても国の直轄管理区間と宮城県の管理区間があり、仙台市内の道路もすべて仙台市が管理しているとは限りません。通称道路名や現場住所だけで提出先を決めると、窓口確認からやり直しになることがあります。

行政書士は、依頼者から路線名・所在地・現況写真・位置図等を受け取り、道路台帳や管理区分、窓口情報を確認したうえで、必要に応じて道路管理者へ事前照会します。

申請先の調べ方は、仙台市の道路占用許可申請先および宮城県の道路占用許可申請先で詳しく解説しています。

2.許可要否と関連手続を整理できる

第二のメリットは、道路占用許可だけを単独で考えるのではなく、道路使用許可等の関連手続とあわせて全体像を整理できることです。

道路占用許可は、継続して道路を使用する物件を道路管理の観点から審査する手続です。一方、道路使用許可は、道路上の工事・作業等を交通の安全と円滑の観点から審査する手続で、使用場所を管轄する警察署へ申請します。

たとえば、歩道へ工事用足場や仮囲いを設置し、その設置・撤去作業や通行規制を行う場合には、両方の許可が必要になることがあります。さらに、道路自体を掘削・変更する内容や、突出看板、建築物との関係等によっては、別の許可・承認も確認しなければなりません。

行政書士へ早めに相談すれば、「道路管理者へ何を確認するか」「警察署へどの資料を提出するか」「双方の図面・期間をどう一致させるか」を工程として整理しやすくなります。道路占用許可と道路使用許可の違いも併せてご確認ください。

3.必要書類の不足と記載不整合を減らせる

第三のメリットは、申請書と添付資料を一式で点検し、不足や不整合を減らせることです。

宮城県は、道路占用許可申請書のほか、位置図・平面図・横断図・構造図・現況写真・保安施設設置計画図、必要に応じて配置図・求積図・同意書等を案内しています。仙台市も、位置図・平面図・立面図または断面図等を必要資料として挙げています。

実務では、単に各資料がそろっているだけでなく、次の内容が一致していることが重要です。

確認項目整合させる対象
占用場所申請書の記載と位置図・平面図の場所
占用数量申請書の数量と求積図の計算結果
寸法平面図の出幅・延長と断面図・立面図の寸法
期間工程表の工期と申請期間・道路使用期間
規制範囲保安施設設置図の範囲と実際の施工方法
関係者現場責任者・施工者・緊急連絡先等の表記

行政書士が書類全体を確認することで、同じ現場について異なる数字や期間が記載されるリスクを抑えやすくなります。具体的な提出書類については、道路占用許可の申請方法をご覧ください。

4.図面を「審査に必要な情報」の観点から整理できる

第四のメリットは、きれいな図面を作ることだけが目的ではなく、道路管理者が確認したい事項を意識して資料を整理できることです。

道路占用許可の図面では、占用物件の位置や形状に加え、官民境界・道路幅員・歩行者が通行できる幅・道路への突出寸法・支柱位置・占用面積・安全施設・工事範囲等を示す必要があります。図面の種類や必要な縮尺は、道路管理者と案件により異なります。

ただし、行政書士への依頼に測量・設計・構造計算・建築土木技術上の安全性判断が当然に含まれるわけではありません。施工会社・設計者・測量関係者等が作成した資料を基に申請図面を整えるのか、現地確認や図面作成をどこまで行政書士が担当するのかは、契約前に確認しましょう。

図面の役割については、道路占用許可の図面作成で詳しく解説しています。

5.道路管理者・警察署との手続調整を進めやすい

第五のメリットは、道路管理者と所轄警察署で共通して使う情報を整理し、手続を円滑に進めやすくできることです。

宮城県警察は、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要な場合、道路使用許可申請とは別に道路管理者へ道路占用許可申請を行う必要があると案内しています。申請先も、道路占用許可は道路管理者、道路使用許可は使用場所を管轄する警察署と異なります。

同じ工事について二つの申請を行う場合、場所・作業範囲・工期・規制方法・歩行者動線等が矛盾しないよう準備しなければなりません。行政書士へ両手続をまとめて相談できれば、申請資料の共通部分と個別部分を整理しやすくなります。

なお、交通誘導員の具体的配置や施工中の安全管理、交通規制計画の技術的内容等は、施工会社や警備会社等と協議すべき事項もあります。行政書士がすべてを決定するものではない点に留意してください。

6.工事開始日から逆算して準備しやすい

第六のメリットは、審査期間だけでなく、事前相談・書類作成・補正・関連許可・許可後の届出を含めて工程を考えられることです。

仙台市は、道路占用許可申請書を提出してから許可まで1~2週間程度と案内しています。宮城県の総合案内はおよそ2~3週間としていますが、宮城県仙台土木事務所の個別案内では申請書受理から30日程度とされ、補正・申請内容の変更・関係機関との協議に要する期間は含まれません。

このように、同じ宮城県内でも道路管理者や窓口、案件によって案内される期間が異なります。また、いずれも原則として申請が受理された後の期間であり、事前相談や図面作成に要する期間とは別です。

行政書士へ相談すれば、工事開始希望日から逆算し、いつまでに現場資料をそろえ、いつ道路管理者へ相談し、道路使用許可や着工届をいつ進めるかを整理しやすくなります。詳しくは、道路占用許可は何日かかる?をご覧ください。

7.許可後の手続まで見落としにくくなる

第七のメリットは、許可書の受領をゴールにせず、着工・完了・更新・変更・廃止・原状回復まで見据えて管理できることです。

宮城県の案内では、工事を伴う占用について、原則として工事着手日の7日前までに着工届・道路使用許可書の写し・工程表を提出し、工事完了後は速やかにしゅん工届と施工前・施工中・完成後の写真を提出する流れが示されています。仙台市も、着手届・工程表・現場責任者届・完了届・廃止届等の様式を公開しています。

許可内容を変更する場合、期間満了後も占用を続ける場合、工事終了により占用物件を撤去する場合には、それぞれ必要な手続を確認します。行政書士への依頼範囲に許可後の管理が含まれていれば、期限や提出書類の見落としを防ぎやすくなります。

行政書士へ依頼できる代行範囲

一般的には、道路管理者・窓口の確認から、申請書類の作成、提出手続、補正、許可後の届出まで相談できます。ただし、実際の受任範囲は事務所・案件・道路管理者の運用・必要な技術資料によって異なります。

道路占用許可の役割分担 依頼者・施工会社 • 工法・正確な寸法の提供 • 施工計画の作成 • 安全管理の実施 • 現場写真・既存図面の提供 • 許可条件の遵守 • 占用料の納付 • 技術判断・構造計算 • 工程変更の意思決定 行政書士 • 窓口・道路管理者の確認 • 許可要否・関連手続の整理 • 申請書類の作成 • 資料間の整合確認 • 提出手続・補正対応 • 道路使用許可の調整 • 着工届・完了届等の管理 • 依頼者への経過報告 道路管理者・警察署 • 事前相談への対応 • 申請の審査 • 許可条件の付与 • 占用料の算定 • 許可・不許可の判断 • 補正・追加資料の指示 • 着工・完了の確認 • 原状回復の確認 ※ 実際の委任範囲は契約と案件により異なります

一般に相談できる業務

段階主な支援内容依頼者・施工会社の協力が必要な事項
初期確認道路区域、道路種別、管理者、申請窓口の確認正確な現場住所、路線、現況写真の提供
許可要否整理占用物件、占用場所、期間、関連手続の整理工事内容・設置目的の説明
事前相談道路管理者への確認事項整理、窓口相談計画変更の意思決定
書類作成申請書、委任状、理由・説明資料等の作成法人・申請者情報、工事情報の提供
添付資料既存図面・写真・工程表の整理、申請図面との整合確認元図面、寸法、施工方法、安全資料の提供
提出手続道路管理者への提出、受付後の連絡対応委任状等の作成、行政からの確認への回答
補正対応指摘事項の整理、書類の修正、追加資料の案内計画・技術事項の再検討
関連手続道路使用許可等の要否整理、対応可能な申請の準備警察・施工会社との安全計画調整
許可後着工・完了、変更・更新・廃止等の手続確認許可条件の遵守、施工・写真管理、占用料納付

依頼前に個別確認すべき業務

次の業務は、行政書士の委任契約に当然に含まれるとは限りません。専門資格や技術的検討が必要になる場合もあるため、誰が担当するのかを事前に決めておくことが大切です。

⚠ 委任契約に含まれない可能性がある業務

  • 現況測量、境界確定、座標測定
  • 建築・土木設計、構造計算、強度・安全性の判定
  • 足場・朝顔・仮囲い等の施工計画の作成
  • 交通誘導計画の技術的作成、警備員の手配
  • 工事施工、現場管理、許可条件の現場での履行
  • 道路占用料、道路使用許可手数料等の立替え
  • 遠隔地での現地調査、写真撮影、窓口への複数回訪問
  • 屋外広告物、建築、消防、河川、公園等の別手続
  • 不許可処分に対する不服申立てや法的紛争への対応

当事務所では、測量・設計・構造計算・交通誘導計画等が必要な場合の対応範囲を個別に確認し、必要に応じて他の専門家との連携を検討します。

自社申請と行政書士への依頼を比較

自社申請が常に不利というわけではありません。道路占用許可の経験があり、社内に図面作成と行政対応ができる担当者がいて、工期にも余裕がある場合は自社で進められることがあります。一方、初めての申請や複合的な手続が関係する案件では、行政書士へ依頼する効果が大きくなります。

比較項目自社で申請行政書士へ依頼
直接の報酬行政書士報酬は不要業務内容に応じた報酬が必要
社内工数窓口確認、書類作成、提出、補正を自社で担当委任範囲の手続負担を軽減できる
道路管理者の特定自社で調査・照会調査・照会から相談できる
必要書類自社で最新様式と添付資料を確認一式の整理と不足確認を依頼できる
図面整合社内で寸法・期間・数量を確認申請資料間の整合確認を受けられる
補正対応指摘内容を自社で整理委任範囲内で修正・追加提出を依頼できる
関連手続道路使用許可等を個別に管理手続の要否と順序をまとめて相談できる
許可後期限・届出を自社管理更新・変更・完了等を含めて相談できる
技術判断自社または専門業者で対応行政書士とは別に専門業者が必要な場合がある

判断のポイントは、行政書士報酬だけを見るのではなく、担当者が申請に費やす時間・工事延期のリスク・関係機関との調整負担も含めて比較することです。

道路占用許可の行政書士費用はいくらか

行政書士へ依頼する総費用は、「行政書士報酬」だけではありません。道路占用料、道路使用許可手数料、図面・測量等の外部費用、交通費・郵送費等を区別して確認する必要があります。

費用の主な内訳

道路占用許可の 総費用 行政書士報酬 申請書作成・提出・補正等 道路占用料 道路管理者へ納付 道路使用許可手数料 警察署へ納付(2,300円) 図面・測量・実費 交通費・郵送費等を含む ※ 金額と課税関係は案件・契約・道路管理者により異なります
費用項目内容金額の決まり方
行政書士報酬事前確認、申請書作成、提出、補正等の業務対価委任範囲、難易度、申請数、図面対応等
道路占用料道路を占用することに対して道路管理者へ納付する費用道路管理者、物件区分、所在地、数量、期間、減免等
道路使用許可手数料所轄警察署への道路使用許可申請にかかる手数料宮城県警察の案内では2026年8月18日現在2,300円
図面・測量等の費用測量、設計、CAD作図、構造計算等必要作業、専門家、現場条件
実費交通、郵送、証明書取得、印刷等実際の支出または契約上の定額

占用料は行政書士報酬ではありません。また、道路使用許可手数料2,300円も行政書士報酬とは別の行政費用です。「代行費用○円」と表示されていても、何が含まれているかを確認しなければ総額は比較できません。

道路占用料の計算方法については、道路占用許可の費用で詳しく解説しています。

行政書士報酬を左右する要素

報酬額は、次のような条件によって変わります。

  • 道路管理者と申請先が特定できているか
  • 新規・変更・更新・廃止のどの手続か
  • 道路占用許可だけか、道路使用許可も依頼するか
  • 占用物件の種類、数、設置範囲、工事期間
  • 位置図・平面図・断面図・求積図等の元資料があるか
  • 現地調査、採寸、写真撮影が必要か
  • 申請用図面を新たに作成・修正する必要があるか
  • 道路管理者との事前協議や補正の程度
  • 複数の道路管理者・警察署に申請する必要があるか
  • 遠方への訪問、急ぎ対応、許可後の届出を含むか

そのため、現場情報を確認せずに一律の料金を確定するのは困難です。当事務所では、正式な依頼前に内容を確認し、必要書類・諸費用・報酬について見積書でご案内します。見積内容に納得いただいた後に委任契約を締結し、追加費用が生じる場合も事前にご説明する方針です。

見積書で確認すべきこと

見積りを比較するときは、金額だけでなく次の項目を確認してください。

  • 道路管理者の調査と事前相談を含むか
  • 道路占用許可申請書の作成だけか、提出も含むか
  • 道路使用許可申請を含むか
  • 図面の新規作成・修正は含まれるか
  • 現地調査、採寸、写真撮影を含むか
  • 通常の補正対応は含まれるか
  • 申請内容の大幅変更時に追加報酬が生じるか
  • 着工届、完成届、更新・変更・廃止届を含むか
  • 道路占用料、警察手数料、交通費、郵送費は別か
  • 不許可や計画変更の場合の精算方法はどうなるか

行政書士へ依頼する最適な時期

最適な相談時期は、足場等が道路へ出る可能性が判明した時点です。工事契約後や着工直前まで待つのではなく、設置範囲と工期を調整できる段階で相談するほど、計画変更にも柔軟に対応できます。

理想は見積り・施工計画の作成段階

建物と道路の間に十分な敷地がない場合、足場や朝顔が歩道上空へ出る可能性がある場合、搬入や作業で車道を使用する予定がある場合は、工事見積りや施工計画の段階で確認を始めましょう。

この時期であれば、占用可能範囲・歩行者通路・安全施設・工期等について道路管理者の意見を踏まえ、施工会社と調整できる余地があります。許可基準に合わないことが着工直前に判明するより、工程と費用への影響を抑えやすくなります。

遅くとも工事日の数週間以上前に相談する

具体的な提出時期は道路管理者と案件によって異なりますが、工事開始日の数週間以上前には相談を始めることをお勧めします。複雑な案件、複数機関との協議、図面の新規作成、繁忙期等を考えると、さらに余裕が必要です。

仙台市の「申請後1~2週間程度」や宮城県の「およそ2~3週間」という案内だけを見て直前に申請するのは危険です。申請前の現地確認、道路管理者の特定、事前相談、図面作成、施工会社との修正、警察署への道路使用許可申請、許可後の着工届等に別途時間がかかるためです。

工事日が迫っている場合も、まず現状を整理する

工事日が迫っていても、許可を受ける前に設置や工事を始めてよいわけではありません。まず次の資料をそろえ、道路管理者と行政書士へ現在の状況を正確に伝えましょう。

  • 現場住所と工事場所が分かる地図
  • 道路側を含む現況写真
  • 工事内容、設置物、工事開始希望日、予定期間
  • 足場・仮囲い・朝顔等の平面図・立面図・断面図
  • 道路への出幅、延長、高さ、占用面積
  • 歩行者通路と車両通行への影響
  • 施工会社、現場責任者、連絡先
  • 既に道路管理者・警察署へ相談している場合はその内容

行政書士へ相談しても、審査期間を省略したり許可前着工を可能にしたりすることはできません。しかし、現状と不足資料を早期に整理すれば、次に取るべき対応を明確にできます。

依頼から許可・工事完了までの流れ

行政書士へ依頼する場合も、依頼者・施工会社・行政書士・道路管理者・警察署がそれぞれ必要な情報を共有しながら進めます。

相談から工事完了までの流れ ❶ 問い合わせ・初回相談 現場・物件・工期・依頼範囲を伝える ❷ 資料確認・見積り 図面・写真・工程・申請先を確認する ❸ 委任契約 範囲・報酬・納期・役割分担を明確にする ❹ 道路管理者の確認 路線・管理区間・申請窓口を特定する ❺ 事前相談 占用可否・基準・必要資料等を確認する ❻ 申請資料の作成 申請書・図面・保安図等を整理する ❼ 道路占用許可申請・補正対応 提出・修正 ❽ 道路使用許可等の手続 警察署その他の窓口 ⚠ 許可前の着工はできません ❾ 着工届・施工 許可条件に従い工事を実施する ❿ 完了届・更新・変更・廃止 原状回復等 ※ 道路管理者・案件により順序と必要書類は異なります

この流れは一般例です。道路管理者・占用物件・工事の有無により順序や必要書類が変わるため、実際の案件では各窓口へ確認してください。

行政書士への依頼が特に向いているケース

次のいずれかに当てはまる場合は、自社対応に要する時間とリスクを整理したうえで、行政書士への依頼を検討する価値があります。

初めて道路占用許可を申請する

初回申請では、窓口・様式・図面・道路使用許可との関係が分かりにくく、調査に時間がかかります。今後も同種の工事を行う場合は、一度適切な申請工程を整理しておくことが社内管理にも役立ちます。

足場・仮囲い・朝顔を歩道へ設置する

歩行者の通行、安全施設、道路への出幅、高さ、支柱位置等の検討が必要です。足場だけでなく、朝顔や仮囲いを含む全体配置を確認しなければなりません。工事用足場・仮囲い・朝顔の道路占用基準も参考にしてください。

道路占用許可と道路使用許可の両方が必要

提出先が異なり、同じ現場資料を利用しながらそれぞれの審査目的に応じた説明が必要です。場所・期間・規制方法の不一致を避けるため、一体的な工程管理が重要になります。

社内担当者が現場管理と申請を兼務している

現場責任者や工事担当者が行政調査・図面確認・窓口連絡・補正対応まで担うと、本来業務を圧迫することがあります。外部へ依頼する範囲を決めることで、担当者は技術判断と施工準備に集中しやすくなります。

工期変更の影響が大きい

店舗休業・建物引渡し・他業者との工程・近隣調整等が関係する工事では、申請の遅れが全体の工程に影響します。許可を保証することはできませんが、必要手続と資料を早期に洗い出すことは、工程リスクの把握に役立ちます。

行政書士へ依頼する前に準備したい資料

初回相談時に、少なくとも現場・設置物・寸法・期間が分かる資料を用意しておくと、対応範囲と見積りの確認がスムーズです。

依頼前チェックリスト

  • 申請者の氏名・名称、住所、連絡先
  • 現場住所、路線名、位置図
  • 道路と敷地・建物が写った現況写真
  • 占用物件の種類と設置目的
  • 工事・設置予定期間
  • 平面図、配置図、立面図、断面図等の既存図面
  • 道路への出幅、延長、高さ、面積が分かる資料
  • 施工会社、現場責任者、緊急連絡先
  • 工程表または工事スケジュール
  • 歩行者・車両の安全対策案
  • 過去の許可書、更新・変更履歴がある場合はその写し
  • 道路管理者・警察署へ相談済みの場合は担当部署と相談内容

資料がすべて完成していなくても相談はできます。不足している資料と、誰が作成・取得するかを明確にすることが、早期相談の目的です。

道路占用許可に詳しい行政書士を選ぶポイント

行政書士を選ぶときは、報酬額だけでなく、道路占用許可と関連手続をどの範囲まで具体的に説明できるかを確認しましょう。

確認したい7項目

  1. 道路管理者・申請窓口の確認を依頼できるか
  2. 道路占用許可と道路使用許可の両方を相談できるか
  3. 図面の作成・修正・確認範囲が明確か
  4. 現地調査や写真撮影の有無・費用が明確か
  5. 事前相談、提出、補正対応が見積りに含まれるか
  6. 着工・完了、更新・変更・廃止まで相談できるか
  7. 測量、設計、構造計算等が必要な場合の対応方針が明確か

「一式」という表現だけでは、道路使用許可・図面作成・現地調査・補正・許可後届出まで含まれるか分かりません。契約前に成果物と役割分担を具体化しておきましょう。

よくある誤解

⚠ 行政書士に頼めば必ず許可される?

行政書士への依頼は許可を保証するものではありません。道路管理者は、道路の構造・交通・安全性・占用物件・設置位置・期間等を個別に審査します。基準に適合しない場合は、計画変更や設置方法の見直しが必要です。

⚠ 行政書士に頼めばすぐ着工できる?

行政書士が申請を代行しても、審査や関係機関との協議に必要な期間は省略できません。許可前の設置・着工を前提にせず、工事日から逆算して相談してください。

⚠ 道路占用許可を取れば道路使用許可はいらない?

二つの許可は目的と申請先が異なります。道路占用許可があっても、道路上で工事・作業を行い交通に影響する場合は、道路使用許可が別途必要になることがあります。

⚠ 代行費用には占用料もすべて含まれる?

行政書士報酬・道路占用料・警察の申請手数料・図面測量費・実費はそれぞれ別の費用です。見積書で含まれる項目を確認してください。

⚠ 図面も設計もすべて行政書士が判断する?

申請用図面の作成・整理を相談できる場合はありますが、測量・設計・構造計算・施工方法・安全性の技術判断が当然に含まれるわけではありません。必要な専門家と役割を分けて確認しましょう。

よしだ行政書士事務所が道路占用許可の申請を支援します

  • 道路区域・道路管理者・申請窓口の確認
  • 道路占用許可・道路使用許可の要否整理
  • 申請書と必要添付資料の整理・作成
  • 占用期間・範囲・数量・図面等の整合確認
  • 道路管理者・警察署へ確認すべき事項の整理
  • 変更・更新・廃止・着工完了時の手続確認
  • 建設業許可等の関連許認可を含めた工事全体の確認

宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心に東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。

測量・設計・構造計算・交通誘導計画等が必要な場合は、対応範囲を個別に確認し、必要に応じて他の専門家との連携を検討します。

足場・朝顔・仮囲い・看板・管路等を道路へ設置する予定がある方は、工事日が迫る前にご相談ください。現場住所・写真・既存図面・設置期間が分かると、初回確認がスムーズです。

道路占用許可について、よしだ行政書士事務所へ相談する

まとめ

道路占用許可を行政書士に依頼する最大のメリットは、申請書の作成だけでなく、道路管理者・許可要否・必要図面・占用数量と期間・道路使用許可・補正・許可後の届出を一連の手続として整理できることです。

特に、初めて申請する案件、足場・朝顔・仮囲いが歩道へ出る案件、道路使用許可も必要な案件、図面と工期の調整が必要な案件では、早期相談の効果が大きくなります。

一方で、行政書士へ依頼しても許可は保証されません。測量・設計・構造計算・施工・安全管理等が別業務になる場合もあります。見積書では、申請書作成・図面・現地調査・道路使用許可・補正・許可後届出・行政費用・実費の範囲を確認しましょう。

工事開始日が決まっている場合は、申請後の審査期間だけでなく、事前相談と資料作成の期間も含めて逆算する必要があります。道路へのはみ出しが分かった段階で、現場写真と既存図面を準備し、早めに道路管理者または行政書士へ相談してください。

道路占用許可の全体像については、宮城県・仙台市の道路占用許可完全ガイドをご覧ください。

よくある質問

道路占用許可は自分で申請できますか?
はい、申請者自身で手続することは可能です。ただし、道路管理者の特定、事前相談、図面・添付資料の作成、道路使用許可との調整、補正対応等に時間がかかります。社内の経験と工期を踏まえて、全部または一部の依頼を検討してください。
行政書士には申請書の提出だけを依頼できますか?
対応範囲は事務所と案件によります。提出だけを依頼する場合でも、行政書士は申請内容を確認する必要があります。誰が書類を作成し、誰が内容の正確性や技術資料を確認するかを明確にしてください。
道路占用許可と道路使用許可をまとめて依頼できますか?
対応している行政書士であれば、両方を相談できる場合があります。申請先は道路管理者と所轄警察署に分かれるため、委任範囲、提出順序、図面、工期、手数料を見積り時に確認しましょう。
行政書士費用はいくらですか?
占用物件、道路管理者、図面作成、現地調査、道路使用許可、補正、許可後届出等の範囲により異なります。現場資料を提示し、行政書士報酬・道路占用料・警察手数料・図面測量費・実費を分けた見積書を受け取ることが重要です。
相談時に図面が完成していなくても大丈夫ですか?
はい、相談は可能です。位置図、現況写真、設置物の概要、概算寸法、工期が分かれば、必要な図面と担当者を整理できます。ただし、申請時には道路管理者が求める図面を完成させる必要があります。
工事の何日前に依頼すべきですか?
道路へはみ出す可能性が分かった時点で相談するのが理想です。遅くとも工事日の数週間以上前から準備し、複雑な案件はさらに余裕を確保してください。申請後の審査期間のほか、事前相談、図面作成、補正、道路使用許可、着工届等に時間がかかります。
行政書士へ依頼すれば現場へ来てもらえますか?
現地調査や写真撮影を含むかどうかは、事務所と案件によって異なります。訪問回数、対応地域、交通費、採寸・測量の範囲を見積り時に確認してください。
申請後に設置範囲や工期が変わった場合も対応できますか?
変更内容によっては、変更許可申請、新たな道路使用許可、届出等が必要です。自己判断で施工せず、変更前に道路管理者、警察署、依頼した行政書士へ相談してください。
許可が下りなかった場合、行政書士費用は返金されますか?
返金や精算の扱いは委任契約によります。許可は行政庁の判断であり、行政書士は結果を保証できません。契約前に、着手後の解約、不許可、計画中止、大幅変更の場合の報酬・実費の取り扱いを確認してください。

注釈・凡例

道路区域
道路法の適用を受ける道路として、道路管理者が管理する区域。敷地境界と常に同じとは限りません。
道路管理者
道路の新設、改築、維持、修繕、占用許可等を担う国、都道府県、市町村等。
道路占用
道路に一定の工作物、物件または施設を設け、継続して道路を使用すること。
占用物件
道路上・上空・地下へ設置する電柱、管路、看板、足場等、道路占用の対象となり得る物件。
占用料
道路の占用について、条例・法令等に基づき道路管理者へ納付する費用。
道路使用許可
道路交通法に基づき、道路上で工事、作業等を行う場合に所轄警察署長から受ける許可。
道路工事施行承認
道路管理者以外の者が、歩道切下げ等の道路に関する工事を行う場合に、道路法第24条に基づいて受ける承認。
原状回復
占用物件の撤去等に伴い、道路を道路管理者が求める状態へ復旧すること。
監修
よしだ行政書士事務所
代表行政書士
吉田貴之
所属
宮城県行政書士会
行政書士登録番号
第16061015号

参考資料

  1. e-Gov法令検索「道路法(昭和27年法律第180号)」第32条ほか(2026年8月18日最終確認)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180
  2. e-Gov法令検索「行政書士法(昭和26年法律第4号)」(2026年8月18日最終確認)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000004
  3. 日本行政書士会連合会「行政書士の業務」(2026年8月18日最終確認)
    https://www.gyosei.or.jp/info/service
  4. 仙台市「道路占用許可」(2026年1月27日更新、2026年8月18日最終確認)
    https://www.city.sendai.jp/dorokanri-kanri/jigyosha/taisaku/kotsu/doro/doro.html
  5. 宮城県「道路に関する手続き(占用許可、工事の承認、幅員証明等)」(2026年8月18日最終確認)
    https://www.pref.miyagi.jp/site/youtigyouseikannrenzyouhou/douroyou-sinnseisyoyousiki.html
  6. 宮城県仙台土木事務所「道路関係許認可」(2026年3月5日更新、2026年8月18日最終確認)
    https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/snd-doboku/doro.html
  7. 宮城県警察「道路使用許可」(2026年8月18日最終確認)
    https://www.police.pref.miyagi.jp/kisei/kyoka/douro.html
この記事は、2026年8月18日時点の法令・公式情報に基づく一般的な制度説明です。個別案件の許可取得や審査結果を保証するものではありません。道路管理者、道路区域、占用物件、設置位置、道路状況、工事内容等により、占用可否、許可基準、必要書類、申請先、費用、期間、関連手続は異なります。法令、条例、占用料、様式、窓口運用は変更されることがあります。実際の申請時は、道路管理者、所轄警察署その他の関係機関へ最新情報をご確認ください。

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