道路占用許可

宮城県・仙台市の道路占用許可の申請方法

道路占用許可の申請方法|流れ・必要書類・図面について詳しく解説

道路上や道路の上空・地下に、足場、朝顔、仮囲い、突出看板、日よけ、給排水管などを継続して設置する場合は、道路法第32条に基づく道路占用許可が必要になることがあります。

しかし、初めて申請する方にとっては「どこへ申請するのか」「何の図面が必要なのか」「警察署にも申請するのか」がわかりにくい手続です。道路占用許可は、申請書だけを先に作っても進みません。道路管理者、道路区域、占用物件、設置位置、寸法、期間、安全対策を整理し、それらを申請書と図面で一致させる必要があります。

本記事では、宮城県内、特に仙台市で道路占用許可を検討している建設業者・解体業者・設備業者・看板業者・建物所有者などに向けて、申請の流れ、必要書類、図面の役割、許可後の対応まで詳しく解説します。

道路占用許可の制度全体を先に確認したい方は、宮城県・仙台市の道路占用許可完全ガイドもご覧ください。

🏗 建設・解体業者で足場や仮囲いを道路に設置する方
📋 道路占用許可の申請手順を初めから知りたい方
📐 必要な図面の種類や作り方を確認したい方
🔍 宮城県・仙台市の申請先や提出書類を調べている方

この記事の結論

道路占用許可を円滑に申請するポイントは、申請書を記入する前に、正しい道路管理者へ事前相談することです。申請は、おおむね次の順番で進めます。

  1. 現地、道路区域、路線名を確認する
  2. 道路管理者と申請窓口を特定する
  3. 占用物件、位置、寸法、期間を整理する
  4. 道路管理者へ事前相談する
  5. 道路使用許可など関連手続の要否を確認する
  6. 申請書、図面、現況写真、安全対策資料等を作成する
  7. 道路占用許可を申請する
  8. 審査、補正、関係機関との調整に対応する
  9. 許可書を受領し、必要な占用料を納付する
  10. 着工届等を提出してから工事・設置を行う
  11. 完了届、廃止届、更新申請等の事後手続を行う

必要書類、縮尺、提出部数、申請順序は、道路管理者や占用物件によって異なります。宮城県管理道路の一部窓口では原則2部、宮城県の一般案内では申請書を3枚1組として案内しています。仙台市は位置図、平面図、立面図または断面図などを案内していますが、仙台市道路管理に関する規則では、案件に応じて面積実測図、構造図、仕様書、同意書、掘削・復旧関係図面等も求めています。提出前に必ず窓口へ確認しましょう。

道路占用許可の申請フロー(全11ステップ) ❶ 現場と道路の情報を集める ❷ 道路管理者と申請窓口を特定する ❸ 占用計画を整理する ❹ 道路管理者へ事前相談する ※ 図面を完成させる前に相談することが重要 ❺ 道路使用許可など関連手続を確認する ❻ 申請書と添付図面を作成する ❼ 申請し、補正・協議に対応する ❽ 許可書を受領し、占用料を納付する ❾ 着工届等を提出して工事・設置を行う ❿ 完了届・廃止届・更新申請等の事後手続 仙台市:提出→許可まで1〜2週間程 宮城県(一般案内):新規30日以内 / 継続15日以内 ※ 必要な手順・申請順序は道路管理者と案件により異なります 事前相談→図面作成→補正の期間も工程に加えましょう

道路占用許可とは?

道路占用許可とは、道路に一定の工作物、物件または施設を設け、継続して道路を使用する場合に、道路管理者から受ける許可です。

根拠は道路法第32条です。対象は路面上だけに限りません。道路の上空へ突出する朝顔や看板、道路地下へ埋設する給排水管なども道路占用に該当する可能性があります。

典型的な占用物件には次のようなものがあります。

🔧 工事用足場・朝顔・仮囲い
🏠 工事用詰所・板囲い・材料置場
🪧 突出看板・日よけ
⚡ 電柱・電線・通信設備
🚰 上下水道管・ガス管等の管路
📜 道路法施行令で定められた物件

一方、資材搬入のために一時的に作業車を止める、道路上で工事や作業を行う、車両や歩行者を規制するといった行為は、道路交通法上の道路使用許可が問題になります。歩道に足場を置いて組立て・解体作業をする場合のように、道路占用許可と道路使用許可の両方が必要となるケースもあります。

仙台市内で工事用足場の設置を検討している場合は、仙台市で足場を設置する際の道路占用許可申請もあわせてご確認ください。

道路占用許可と道路使用許可の詳しい区別は、道路占用許可と道路使用許可の違いで解説しています。

道路占用許可を申請する前に確認すること

申請前には、少なくとも「場所」「管理者」「物件」「期間」「通行への影響」の5点を確認します。ここが曖昧なまま図面を作ると、相談先の間違いや大幅な補正につながります。

道路区域内に設置するか

まず、設置予定物が道路区域内へ入るかを確認します。

道路区域は、見た目の舗装端や敷地境界と常に一致するとは限りません。足場本体が私有地内でも、控え、朝顔、養生、基礎、仮囲い等が道路区域へ出ることがあります。上空だけの突出でも確認が必要です。

現地測量、道路台帳、境界確定資料等が必要となる場合もあります。官民境界が不明確な案件では、占用図面を確定する前に道路管理者へ相談してください。

道路管理者は誰か

申請先は、道路を管理する国、宮城県、仙台市または各市町村です。

「仙台市内だから仙台市」「国道だから国土交通省」とは限りません。同じ国道でも国の直轄管理区間と宮城県等の管理区間があり、仙台市内にも国が管理する道路があります。道路の通称だけで判断せず、所在地、路線名、管理区間を照合しましょう。

申請先の調べ方は、仙台市の道路占用許可申請先および宮城県の道路占用許可申請先で詳しく解説しています。

占用物件と占用数量を確定できるか

申請書には、占用物件の名称、規模、数量等を記載します。図面にも同じ内容が表れていなければなりません。

たとえば足場の場合、道路へ出る長さと幅だけでなく、支柱、控え、朝顔、仮囲い等を含む実際の占用範囲を整理します。看板なら出幅・下端高さ・表示面・支持構造、管路なら延長・口径・埋設位置・土被り・掘削範囲等の確認が必要です。

数量が未確定だと、審査だけでなく占用料の算定にも影響します。

占用期間と工事期間を区別する

占用期間は物件を道路に置く期間、工事期間は設置・施工・撤去等の作業を行う期間です。

両者は同じとは限りません。たとえば足場を30日間置く場合でも、組立てと解体作業は別の日程になります。申請書、工程表、道路使用許可申請書の期間が食い違わないように注意しましょう。

歩行者・車両の通行をどう確保するか

道路管理者は、占用物件が道路の構造や交通に与える影響、安全性、必要最小限の占用であるかなどを審査します。

歩道上の足場であれば、残る通行幅、歩行者の動線、段差、視認性、照明、反射材、落下・飛散防止、出入口付近の安全等を検討します。車道規制や誘導員が必要な場合は、道路使用許可の資料とも整合させてください。

道路占用許可の申請方法と流れ

道路占用許可の基本は、「管理者確認→事前相談→書類作成→申請→審査→許可→工事→完了」という流れです。許可前に設置や工事を開始しないよう工程を組むことが大切です。

STEP 1 現場と道路の情報を集める

最初に、現場住所、路線名、道路種別、道路幅員、歩道の有無、占用予定箇所の現況を確認します。

現況写真は、道路全体との位置関係がわかるように複数方向から撮影します。宮城県の一部窓口では、工事予定箇所を三方向から撮影した現況写真を必要書類として案内しています。写真上に占用予定範囲を示すと相談がしやすくなりますが、表示方法は窓口の指示に従ってください。

STEP 2 道路管理者と申請窓口を特定する

道路管理者を特定し、担当窓口へ連絡します。

道路の管理者主な窓口
国(直轄管理)国土交通省の国道事務所・維持出張所等
宮城県管轄の土木事務所・地域事務所
仙台市所在地を管轄する区役所道路課または総合支所の担当課
その他の市町村各市町村の道路管理担当課
⚠ 国道は区間によって管理者が異なります

国道番号だけで申請先を決めないでください。道路区域が不明な場合もこの段階で相談します。

STEP 3 占用計画を整理する

占用の目的、場所、物件、構造、数量、期間、工事方法、復旧方法を整理します。これらは道路占用許可申請書の主要項目です。

申請者、施工業者、現場責任者の役割も明確にしておきましょう。申請者が法人の場合は、法人の所在地、名称、代表者、担当者等を最新様式の記載要領に従って記入します。

STEP 4 道路管理者へ事前相談する

図面を完成させる前に、計画概要を持って道路管理者へ相談します。事前相談では、次のようなことを確認すると効率的です。

  • そもそも占用許可の対象となるか
  • 占用が認められる物件・場所か
  • 道路区域と官民境界の確認方法
  • 必要な図面と縮尺
  • 提出部数と提出方法
  • 歩行者通路や保安施設の条件
  • 道路使用許可の要否と申請順序
  • 掘削、舗装復旧、他の占用物件との調整
  • 占用料の区分と算定に必要な数量
  • 着工届、完了届、検査の要否
💡 事前相談のメリット

基準に合わない計画のまま図面一式を作ると、作り直しになる可能性があります。特に足場、朝顔、仮囲い、管路、看板は、物件ごとに確認事項が異なるため、早めの相談が効果的です。

STEP 5 道路使用許可など関連手続を確認する

道路上の工事・作業、交通規制等を伴う場合は、所轄警察署長の道路使用許可が必要になることがあります。

宮城県警察は、道路占用許可と道路使用許可の両方が必要な場合、道路管理者への道路占用許可申請も必要であり、事前に各道路管理者の窓口へ確認するよう案内しています。道路使用許可申請では、付近見取図、工作物の設計図・仕様書、使用方法を具体的に説明する資料等を原則2部用意します。

両申請では、場所、期間、占用物件、作業方法、交通規制、責任者等を一致させます。申請の順番や、相互の申請書・許可書の写しが必要かは、道路管理者と警察署へ確認してください。

道路管理者と警察署 ─ それぞれの審査の視点 道路管理者 (道路法第32条) 📍 占用場所・道路区域 📐 占用物件の構造・寸法 📅 占用期間 🔧 工事・復旧方法 💰 占用料の算定 🔄 原状回復 所轄警察署 (道路交通法第77条) 🚧 作業方法・作業時間 🚗 交通規制の範囲 🚶 歩行者・車両の誘導 ⚠ 保安施設・照明・反射材 👷 現場責任者の配置 📋 道路使用許可手数料 ※ 一方の許可が他方の許可を兼ねるものではありません

STEP 6 申請書と添付図面を作成する

道路管理者の最新様式を使用し、事前相談の結果を反映して書類を作成します。

図面は単に揃えるだけではなく、申請書の記載を裏付ける資料です。平面図の占用寸法から計算した面積と申請書の数量が合っているか、横断図の幅員と保安施設設置計画図の歩行者動線が矛盾していないかなどを確認しましょう。

STEP 7 申請し、補正・協議に対応する

申請書類を窓口へ提出すると、道路管理者による審査が行われます。

審査中には、寸法の追記、写真の追加、占用範囲の縮小、工事方法・安全対策の修正、他の道路占用者や警察署との調整等を求められることがあります。補正期間は、公式に示された処理期間とは別に必要になることがあります。

📅 標準処理期間の目安(2026年8月16日現在)

仙台市:申請書提出から許可まで「1~2週間程」

宮城県(一般案内):新規申請は受理日から30日以内、継続申請は15日以内

※ 宮城県内の個別土木事務所では、およそ2~3週間との案内例もあります。工事日から逆算するときは、事前相談・図面作成・補正・道路使用許可の期間も加えてください。

詳しくは、道路占用許可は何日かかる?で解説しています。

STEP 8 許可書を受領し、占用料を納付する

許可後は、許可された場所、物件、数量、期間、工法、許可条件を確認します。道路占用料が課される場合は、納付書等に従って期限までに納付してください。

道路占用料は、物件区分、所在地、数量、期間、条例上の単価、減免の有無等で決まります。申請手数料とは別のものです。道路占用許可の費用については、道路占用許可の費用はいくら?をご覧ください。

STEP 9 着工届等を提出して工事・設置を行う

許可を受けただけで、直ちに工事を始められるとは限りません。道路使用許可、着工届、工程表、現場責任者届等が必要な場合があります。

宮城県の一部窓口では、工事を伴う場合、原則として工事着手日の7日前までに、着工届、管轄警察署の道路使用許可の写し、工程表を提出するよう案内しています。仙台市も道路占用工事着手届、工程表、現場責任者届出書等の様式を公開しています。実際の提出期限と必要書類は、許可書と担当窓口の指示を確認してください。

STEP 10 完了・廃止・更新・変更の手続を行う

道路占用許可は、許可書を受け取った時点で終わりではありません。

工事完了後は完了届・しゅん工届と、施工前・施工中・完成後の写真等が必要となる場合があります。占用を終了する場合は、物件を撤去し、道路を原状回復したうえで廃止届を提出します。継続する場合は期間満了前に更新申請を行い、物件、数量、期間等を変える場合は変更許可の要否を確認しましょう。

道路占用許可の必要書類

必要書類は道路管理者、占用物件、工事内容、新規・変更・更新の別によって変わります。次の一覧は一般的な例であり、この書類だけで必ず足りるという意味ではありません。

書類主な役割作成・確認のポイント
道路占用許可申請書目的、場所、物件、数量、期間、工法等を申告最新様式を使用し、図面・工程表と一致させる
位置図・案内図現場の所在地と周辺状況を示す路線、目印、申請箇所が特定できるようにする
平面図上から見た占用位置・寸法を示す官民境界、道路幅員、占用範囲、残存幅員を明示
立面図・横断図・断面図高さ、出幅、道路横断方向の配置を示す高さ、幅、段差、地下埋設位置等を寸法入りで示す
構造図・仕様書物件の構造、材料、固定方法を示す安全性の審査に必要な情報を示す
求積図・数量計算書占用面積・延長・数量の根拠を示す申請書の数量と計算結果を一致させる
現況写真現場、道路、交通状況を示す複数方向から撮影し、占用予定位置を特定できるようにする
保安施設設置計画図バリケード、コーン、誘導員、仮設通路等を示す道路使用許可の交通規制図と整合させる
工程表設置、作業、撤去の日程を示す占用期間・工事期間・道路使用期間を整合させる
道路使用許可関係書類警察による交通安全上の審査内容を示す写しを求める時期は窓口へ確認
同意書・承諾書隣接者や他の占用物件管理者の同意を示す必要性と権限者を道路管理者へ確認
掘削・復旧関係図面掘削範囲、工法、舗装復旧を示す復旧範囲・材料・構造を道路管理者の基準に合わせる
委任状代理人へ申請を委任したことを示す書式・押印の要否を申請先へ確認

宮城県管理道路の必要書類例

宮城県の一部土木事務所は、道路占用許可申請について、原則2部の提出とし、次の資料を例示しています。

  1. 道路占用許可申請書
  2. 位置図(縮尺1/50,000程度)
  3. 平面図(縮尺1/500程度)
  4. 横断図(縮尺1/100程度)
  5. 構造図(縮尺1/50程度)
  6. 工事予定箇所の現況写真(三方向から)
  7. 保安施設設置計画図
  8. 配置図、求積図、利害関係者の同意書など、申請に必要なその他の書類
⚠ 注意

この縮尺や提出部数を宮城県内すべての道路管理者へ一律に当てはめることはできません。管轄土木事務所、市町村、国道の維持出張所では案内が異なる場合があります。

仙台市管理道路の必要書類例

仙台市の公式ページは、位置図、平面図、立面図または断面図などを案内しています。

さらに、仙台市道路管理に関する規則第4条では、道路占用許可申請書に、案件に応じて次の資料を添付すると定めています。

  1. 占用場所と付近の現況平面図
  2. 占用面積実測図、占用場所の道路横断面図
  3. 工作物、物件または施設の設計書、構造図、仕様書
  4. 必要と認められる場合の隣接土地・建物所有者等の同意書
  5. 他の占用物件の保護・移設・添加に関する管理者の承諾書
  6. 掘削工事箇所の面積実測図、横断面図
  7. 掘削工事方法の仕様書
  8. 復旧工事の関係図面
  9. その他、区長が必要と認める書類

更新や変更申請では、添付書類の一部を省略できる場合があります。省略できるかは申請者側で判断せず、担当窓口へ確認してください。

道路占用許可で必要となる図面

図面の目的は、現場へ行かなくても「どこに、何を、どの大きさで、どのように置き、通行と安全をどう確保するか」を審査できる状態にすることです。

申請書と5種類の図面の関係 道路占用許可 申請書 📍 位置図 = どこで 📐 平面図 = どの範囲で 📏 横断図・断面図 = 高さ・幅・深さ 🔩 構造図 = どのような物件 🚧 保安施設設置計画図 = 安全をどう確保するか ※ 図面の名称、種類、縮尺は申請先へ確認してください

位置図・案内図

位置図は、申請場所が地域のどこにあるかを示す図面です。

現場住所だけでなく、道路名・路線、交差点、駅、公共施設等の目印と申請箇所を表示します。広域図と詳細な案内図を分けると、わかりやすい場合があります。

平面図

平面図は、占用範囲と道路の使われ方を上から示す中心的な図面です。一般に、次の内容を整理します。

  • 道路と敷地の関係、官民境界
  • 車道、歩道、路肩、側溝、縁石等
  • 道路幅員、歩道幅員
  • 占用物件の位置、形状、長さ、幅
  • 残る通行幅
  • 建物出入口、車両出入口、交差点等との関係
  • 既設の電柱、標識、街路樹、マンホール、他の占用物件
  • バリケード、コーン、仮設通路、誘導員等

占用面積を「長さ×幅」で計算する場合は、図面の寸法と数量計算書が一致しているか確認してください。

立面図・横断図・断面図

立面図や横断図は、平面図ではわからない高さ、出幅、道路横断方向の配置を示す図面です。

足場・朝顔・看板なら、路面からの高さ、建物からの出幅、支柱位置、歩行者空間等を示します。地下埋設物なら、道路幅員、舗装構成、埋設位置、深さ、他埋設物との関係等を示します。

図面の名称は窓口により異なることがあります。必要な方向と内容を確認し、平面図と同じ寸法・位置関係にしましょう。

構造図・詳細図・仕様書

構造図等は、占用物件の構造、材料、接合・固定方法等を示す資料です。

既製品なら製品仕様書を添付できる場合がありますが、現場への設置方法がわからなければそれだけでは不十分です。足場や看板等について構造安全性の専門的検討が必要な場合は、設計者、施工業者その他の専門家へ確認してください。

求積図・数量計算書

求積図は、占用料の基礎となる面積・延長・数量を説明する資料です。

複雑な形状を単純な長方形として過少計上しないよう、実際の占用範囲を区分して計算します。占用物件ごとに単価区分が異なることもあるため、足場、朝顔、仮囲い等をどう計上するかは道路管理者へ確認してください。

保安施設設置計画図・交通規制図

保安施設設置計画図は、施工中・占用中の安全対策を示す図面です。

バリケード、コーン、工事標識、夜間照明、反射材、誘導員、歩行者通路、車線規制等を図示します。道路使用許可申請の交通規制図と別々に作る場合でも、規制範囲、時間、動線、責任者等が矛盾しないようにしてください。

図面作成の詳細は、道路占用許可の図面作成をご覧ください。

申請書と図面で起きやすい不一致

補正を減らすには、書類を個別に確認するのではなく、ひとつの計画として照合することが大切です。

確認箇所よくある不一致対応
占用場所申請書の地番と位置図の場所が違う住居表示・地番・路線名の記載方法を確認
占用数量申請書の面積と平面図の寸法計算が合わない求積表を作り再計算
占用期間申請書、工程表、道路使用許可の期間が違う設置・作業・撤去日を一本の工程に整理
物件構造平面図と立面図で支柱位置や出幅が違う同じ基準線・寸法で修正
通行幅平面図の残存幅員と保安図の仮設通路が合わない安全施設を含めた有効幅を確認
工事方法申請書は掘削あり、図面は掘削範囲なし掘削・復旧図を追加
占用範囲足場だけ記載し、朝顔や控えを含めていない全物件の道路区域への突出を確認
⚠ 実務でよくあるトラブル

申請書、図面、工程表、道路使用許可申請書をそれぞれ別の担当者が作ると、数値の食い違いに気づかないまま提出してしまうことがあります。提出前に、1人の担当者がすべての書類を通して照合する工程を設けましょう。

申請にかかる期間と費用

許可までの期間は、道路管理者と案件により異なります。公表期間だけを見て工事直前に申請するのは危険です。

仙台市は申請書提出から許可まで1~2週間程と案内しています。宮城県の一般案内では、新規申請は受理日から30日以内、継続申請は15日以内が標準処理期間です。これらは、事前相談、管理者確認、測量・図面作成、補正、警察署との調整等を含む総準備期間とは限りません。

道路占用許可では、原則として道路占用料がかかります。金額は道路管理者の条例等に基づき、物件、場所、数量、期間等から算定されます。減免・免除がある場合も、申請者が当然に適用できるとは限りません。

また、道路使用許可が必要な場合、宮城県警察の申請手数料は2026年8月16日現在2,300円です。これは道路占用料とは別です。

許可後に注意すること

許可後は、許可内容と条件を守り、占用物件を適切に維持管理します。

  • 許可された場所、寸法、構造、期間を守る
  • 占用料を期限までに納付する
  • 工事前に必要な着工届・工程表等を提出する
  • 道路使用許可の規制時間・安全条件を守る
  • 工事標識、バリケード、照明等を維持する
  • 変更が生じたら、先に変更許可・届出の要否を確認する
  • 工事後は完了届・しゅん工届、施工写真等を提出する
  • 占用終了時は撤去・原状回復と廃止届を行う
  • 継続する場合は期間満了前に更新手続を行う

無許可での設置だけでなく、許可範囲を超えた設置、期間超過、条件に反する施工も避けなければなりません。現場変更を施工担当者だけで決めず、申請担当者と道路管理者へ共有しましょう。

道路占用許可の申請前チェックリスト

  • 現場住所、路線名、道路種別を確認した
  • 道路区域と官民境界の関係を確認した
  • 国・宮城県・仙台市・市町村のうち道路管理者を特定した
  • 正しい申請窓口と最新様式を確認した
  • 新規・変更・更新・廃止の手続区分を確認した
  • 占用物件の名称、位置、構造、寸法、数量を確定した
  • 占用期間と工事期間を分けて整理した
  • 道路管理者へ事前相談した
  • 道路使用許可の要否を所轄警察署へ確認した
  • 位置図、平面図、横断図・立面図、構造図等を準備した
  • 現況写真、求積図、安全対策資料を準備した
  • 申請書、図面、工程表、道路使用許可申請の内容を一致させた
  • 提出部数、提出方法、委任状の要否を確認した
  • 許可までの期間に事前相談・補正期間を加えて工程を組んだ
  • 占用料、道路使用許可手数料、施工・復旧費を見込んだ
  • 許可後の着工届、完了届、更新・廃止手続を確認した

よくある誤解

❌ 申請書だけ提出すれば許可される

道路占用許可では、占用場所、構造、数量、安全対策等を審査するため、図面や写真等の添付資料が欠かせません。案件によっては同意書、仕様書、復旧図面等も必要になります。

❌ 少しだけ道路へ出るなら申請不要

はみ出し幅が小さいという理由だけで、許可が不要になるとは限りません。道路区域内へ物件を継続設置するかどうかで判断します。

❌ 仙台市内の道路はすべて仙台市へ申請する

仙台市内にも国が管理する道路があります。路線と管理区間を確認し、正しい道路管理者へ申請してください。

❌ 道路占用許可があれば道路上で自由に作業できる

道路占用許可と道路使用許可は別制度です。工事・作業・交通規制等について道路使用許可が必要となる場合があります。

❌ 許可後は手続がない

着工届、完了届、変更申請、更新申請、廃止届、原状回復等が必要になる場合があります。許可書の条件を確認してください。

よしだ行政書士事務所が道路占用許可の申請を支援します

  • 道路管理者と申請窓口の確認
  • 道路占用許可・道路使用許可の要否整理
  • 申請書と必要添付書類の整理・作成
  • 期間、範囲、数量、図面等の整合確認
  • 変更、更新、廃止、完了時の手続確認
  • 建設業許可等の関連許認可を含む工事全体の確認

宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心に東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。

測量、設計、構造計算、交通誘導計画等が必要な場合の対応範囲は個別に確認し、必要に応じて他の専門家との連携を検討します。道路に足場、朝顔、仮囲い、看板、管路等を設置する予定がある方は、工事日が迫る前にご相談ください。

まとめ

道路占用許可の申請は、申請書の記入から始めるのではなく、道路区域と道路管理者の確認、占用計画の整理、窓口への事前相談から始めます。

必要書類の中心は、道路占用許可申請書、位置図、平面図、立面図・横断図、構造図、現況写真、求積図、安全対策資料等です。ただし、必要書類、縮尺、提出部数は、道路管理者、占用物件、工事内容によって異なります。

申請書、図面、工程表、道路使用許可申請書の場所・寸法・期間を一致させることが、補正や工期変更を防ぐ重要なポイントです。許可後の着工届、完了届、更新・変更・廃止、原状回復まで見据えて準備しましょう。

よくある質問(FAQ)

道路占用許可はどこへ申請しますか?
占用する道路の道路管理者へ申請します。国道・県道・市道という名称だけでなく、路線名と管理区間を確認し、国の維持出張所、宮城県の土木事務所、仙台市の区役所道路課等の正しい窓口を特定してください。
道路占用許可の申請に必要な書類は何ですか?
一般には、申請書、位置図、平面図、立面図・横断図、構造図、現況写真、求積図、保安施設設置計画図等が必要です。掘削や隣接者・他の占用物件が関係する場合は、復旧図、仕様書、同意書・承諾書等が追加されることがあります。
図面は手書きでも申請できますか?
形式だけで一律には判断できません。必要な縮尺、寸法、位置関係を正確かつ判読可能に示せるかが重要です。受付方法を含め、事前に道路管理者へ確認してください。
道路占用許可はオンライン申請できますか?
道路管理者や手続によって提出方法が異なります。紙提出、窓口持参、郵送、電子申請等の対応を、申請先の最新案内で確認してください。提出方法を確認せず、申請書をメール送付することは避けましょう。
道路占用許可と道路使用許可は同時に申請できますか?
案件と窓口の運用により進め方が異なります。両申請で共通する図面・工程を先に整え、道路管理者と所轄警察署へ、申請順序や相互の書類の写しが必要かを確認してください。
申請から許可まで何日かかりますか?
2026年8月16日現在、仙台市は提出から1~2週間程、宮城県の一般案内は新規申請について受理日から30日以内を標準処理期間としています。ただし、事前相談、図面作成、補正、警察との調整等は別に時間がかかることがあります。
道路占用許可の申請手数料はいくらですか?
道路占用では、物件、場所、数量、期間等に応じて道路占用料がかかるのが原則です。道路使用許可が必要な場合は、宮城県警察の申請手数料2,300円も別途必要です。個別の占用料は申請先へ確認してください。
工事終了後も書類を提出しますか?
完了届・しゅん工届、施工前・施工中・完成後の写真等が必要となる場合があります。占用を終える場合は廃止届と原状回復、継続する場合は更新申請も確認してください。
短期間の足場なら道路占用許可は不要ですか?
短期間という理由だけで一律に不要とはいえません。道路区域内に工作物等を継続設置するか、工事・作業が道路交通に影響するかをもとに、道路占用許可と道路使用許可の要否をそれぞれ確認します。
行政書士へどの段階で相談すればよいですか?
物件と工事時期が決まったら、図面や工程を確定する前の相談が効果的です。道路管理者と警察署の確認結果を計画へ反映しやすくなり、申請書類の作り直しを減らせます。

注釈・凡例

道路区域
道路法が適用される道路の区域。見た目の舗装範囲や官民境界と一致するとは限らない。
道路管理者
道路を管理する者。国土交通大臣、宮城県知事、仙台市長、各市町村長等が該当し、路線・区間により異なる。
道路占用
道路に一定の工作物、物件または施設を設け、継続して道路を使用すること。
占用料
道路管理者が法令・条例等に基づき徴収する料金。申請手数料とは異なる。
道路使用許可
道路交通法第77条に基づき、道路工事・作業等について所轄警察署長から受ける許可。
道路工事施行承認
道路管理者以外の者が、歩道切下げ等の道路に関する工事を行う場合に道路法第24条に基づき受ける承認。
原状回復
占用期間満了・廃止等の際に物件を撤去し、道路を道路管理者が求める状態へ戻すこと。

参考資料

  1. 道路法(昭和27年法律第180号)|e-Gov法令検索|第24条、第32条、第33条等|最終確認日:2026年8月16日
  2. 道路法施行令(昭和27年政令第479号)|e-Gov法令検索|占用物件・許可基準関係|最終確認日:2026年8月16日
  3. 道路法施行規則(昭和27年建設省令第25号)|e-Gov法令検索|様式第五等|最終確認日:2026年8月16日
  4. 道路に関する手続き|宮城県土木部道路課|更新日:2026年7月6日|申請方法、標準処理期間、様式、添付書類、占用料|最終確認日:2026年8月16日
  5. 道路に関する手続き(占用許可、工事の承認、幅員証明等)|宮城県|申請書、添付書類、図面縮尺、提出部数、許可後の手続|最終確認日:2026年8月16日
  6. 道路占用許可|仙台市|更新日:2026年1月27日|必要書類、処理期間、各区窓口、各種様式|最終確認日:2026年8月16日
  7. 仙台市道路管理に関する規則|仙台市|第4条、第7条、第8条等|最終確認日:2026年8月16日
  8. 道路使用許可|宮城県警察|道路使用許可の申請先、必要書類、手数料|最終確認日:2026年8月16日
  9. 仙台西国道維持出張所・申請書ダウンロード|国土交通省東北地方整備局仙台河川国道事務所|国管理道路の占用許可様式等|最終確認日:2026年8月16日
本記事は2026年8月16日時点の法令・公式情報に基づく一般的な制度説明であり、個別案件の許可取得を保証するものではありません。道路管理者、道路区域、占用可否、設置基準、必要書類、提出部数、道路使用許可その他の関連手続は、現場、路線、区間、占用物件、工法、交通状況等により変わります。法令、条例、占用料、様式、処理期間、窓口運用は変更される場合があります。実際の申請時は、道路管理者、所轄警察署等の最新情報と許可条件をご確認ください。

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