目次
申請要件・必要書類・手続の流れを解説
建設現場から出るがれき類や廃プラスチック類、事業所から出る金属くず。こうした他人の産業廃棄物を委託を受けて収集・運搬するには、原則として「産業廃棄物収集運搬業許可」が必要です。
ただし、トラックを用意して申請書を出せば取れる、という単純な手続ではありません。どこで積み込み、どこへ運び、どの種類の産業廃棄物を、どの車両・容器で運ぶのか――事業計画を具体的に固めたうえで、講習会修了者の確保、欠格要件の確認、経理的基礎の証明といった基準を一つずつクリアしていく必要があります。
この記事では、宮城県で多くの事業者が取得する「積替え・保管なし」の産業廃棄物収集運搬業許可について、許可の要否から申請要件、必要書類、申請先、手数料、更新までをまとめて解説します。
この記事の結論
宮城県で他人の産業廃棄物を業として収集・運搬する場合、原則として宮城県知事等の許可が必要です。申請前に、少なくとも次の事項を固めておきましょう。
- 積込み場所と積卸し場所
- 必要となる都道府県知事等の許可
- 運搬する産業廃棄物の種類と限定条件
- 積替え・保管を行うかどうか
- 使用する車両・容器・駐車場とその使用権原
- 講習会を修了する代表者・役員等
- 役員、株主、政令使用人等の欠格要件
- 申請者の財務状況と事業継続性
宮城県の新規許可申請手数料は81,000円、更新許可申請手数料は73,000円です。標準処理期間は、土日・祝日と補正期間を除き60営業日(約3か月)とされています。このほかに、講習会受講や証明書収集、書類作成にかかる期間を別途見込む必要があります。
この記事の対象となる方
産業廃棄物収集運搬業許可とは
産業廃棄物収集運搬業許可とは、他人から委託を受けて産業廃棄物を収集し、処分場などへ運ぶ事業を行うための許可です。根拠法は廃棄物処理法第14条で、業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事等から取得します。
「産業廃棄物」と「一般廃棄物」は別の制度です
産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法令で定められた種類に該当するものを指します。事業所から出たごみがすべて産業廃棄物になるわけではありません。たとえば紙くず、木くず、繊維くずなどは、特定の業種から排出された場合に限って産業廃棄物として扱われるものがあります。
一般廃棄物の収集運搬は市町村の許可等が関わる別制度であり、産業廃棄物収集運搬業許可を持っていても一般廃棄物を自由に運搬できるわけではありません。
特別管理産業廃棄物は別許可が必要です
爆発性、毒性、感染性などの性質があり、人の健康や生活環境に被害を生じるおそれがある廃棄物は、特別管理産業廃棄物に分類されることがあります。廃油、廃酸、廃アルカリなども、性状や濃度等によって普通産業廃棄物と特別管理産業廃棄物に分かれます。
特別管理産業廃棄物を運搬するには、通常の産業廃棄物収集運搬業許可とは別に「特別管理産業廃棄物収集運搬業許可」を取得しなければなりません。
許可が必要な場合と不要となり得る場合
他人が排出した産業廃棄物を、報酬の有無にかかわらず反復継続して受託運搬する場合は、原則として許可が必要です。一方、自社が排出した産業廃棄物を自社車両で運ぶケースなどでは、収集運搬業許可が不要となることがあります。
| ケース | 許可の考え方 |
|---|---|
| 他社の産業廃棄物を委託されて運搬する | 原則として必要 |
| 自社が排出した産業廃棄物を自社車両で運ぶ | 収集運搬業許可は原則不要。ただし処理基準、表示、書面携帯等は必要 |
| 建設工事の下請業者が廃棄物を運ぶ | 建設廃棄物は原則として元請業者が排出事業者。下請による運搬には原則として許可が必要。一定の例外は個別確認 |
| 建設業許可を持つ会社が産廃を運ぶ | 建設業許可とは別制度。産廃の受託運搬には原則として産廃許可が必要 |
| 専ら物のみを扱う | 古紙、くず鉄、空き瓶類、古繊維について例外となる可能性があるが、対象物・取引実態を個別確認 |
| 有価で買い取って運ぶ | 売買代金があるだけでは廃棄物でないとは断定できない。総合判断が必要 |
「無料回収だから許可不要」「有価で買えば廃棄物ではない」は危険な判断です。
廃棄物に該当するかどうかは、物の性状、排出状況、通常の取扱形態、取引価値、占有者の意思などを総合して判断します。単純な線引きで判断すると、無許可営業のリスクにつながります。
「積替え・保管なし」とは
「積替え・保管なし」とは、収集した産業廃棄物を途中で自社施設などに降ろしたり、一時保管したりせず、排出場所から処分場等へ原則として直送する事業形態のことです。宮城県で新規に許可を取得する事業者の多くがこの形態です。
車両の駐車と廃棄物の保管は別の話です
空の収集運搬車両を駐車場に停めておくことと、荷台に産業廃棄物を積んだまま日をまたいで留め置くことは、まったく意味が違います。「運行上やむを得ない一時停止」と「積替え・保管」の線引きは、場所・時間・管理方法・運搬計画などによって判断が分かれるところです。
積替え・保管なしの許可で、廃棄物を自社ヤードへ持ち帰って別の車両へ積み替えたり、処分場が開くまで継続的に置いたりすることはできません。そうした事業計画がある場合は、施設所在地の許可権者へ事前に相談が必要です。
積替え・保管ありは施設面の審査が加わります
積替え・保管を行う場合は、施設の立地・構造・保管上限・囲い・掲示・飛散流出防止措置などの確認が加わります。条例、都市計画、建築基準、農地法といった他法令の規制が絡むこともあります。本記事では「積替え・保管なし」を中心に解説しており、積替え・保管ありについては個別の確認が必要です。
どの自治体の許可が必要か
必要な許可区域は、事務所の所在地や通過する道路では決まりません。基本的には、産業廃棄物を積み込む場所と積み卸す場所のある都道府県・許可権者ごとに許可を取得します。
通過するだけの都道府県の許可は原則不要です
たとえば、宮城県内で積み込んで福島県内の処分場で積み卸す場合は、宮城県と福島県の許可を検討します。途中で他県の道路を通過するだけで、そこでは積込みも積卸しも積替え・保管もしないなら、通過県の許可まで必ず取らなければならないわけではありません。
逆に、宮城県知事許可だけで全国どこでも積込み・積卸しができるわけでもありません。県外の案件を予定している場合は、運搬経路ではなく、実際の積込み・積卸し地点から必要な許可を整理してください。
仙台市内で運搬する場合の考え方
平成23年4月の制度改正後、積替え・保管を行わない収集運搬については、基本的に宮城県知事の許可で仙台市内でも業を行うことができます。仙台市内を走行する、仙台市に営業所がある、仙台市内で積み込むというだけで、宮城県知事許可に加えて仙台市長許可が常に必要となるわけではありません。
ただし、仙台市内で積替え・保管を行う場合は、仙台市長への許可申請が必要です。既存の仙台市許可に関する経過的な取扱いもあるため、個別の許可証と事業計画を確認してください。
許可品目は排出工程と性状から決める
産業廃棄物収集運搬業許可は、許可証に記載された種類の産業廃棄物だけを取り扱うことができます。申請時に「とりあえず多めに選んでおこう」ではなく、どの事業者の、どの工程から、何が排出され、どこへ運ぶのかを説明できるようにすることが重要です。
主な産業廃棄物の種類
法令上、産業廃棄物には燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、鉱さい、がれき類、ばいじんなどがあります。紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さ等には業種限定があるものも含まれます。
建設現場の混合廃棄物は、一つの品目とは限りません。たとえば金属と樹脂でできた事務机は、金属くずと廃プラスチック類の混合物として扱うことがあります。名称や見た目ではなく、組成と排出工程で確認する必要があります。
限定条件も忘れずに確認する
申請にあたっては、次のような物を含むかどうかも整理しておきます。
許可品目に関わる限定条件の例
・石綿含有産業廃棄物
・水銀使用製品産業廃棄物
・水銀含有ばいじん等
・自動車等破砕物
同じ「がれき類」「廃プラスチック類」でも、許可証の限定条件によって取り扱える範囲が変わります。予定する廃棄物が現在の許可範囲に含まれない場合は、運搬を開始する前に事業範囲変更許可を検討してください。
産業廃棄物収集運搬業許可の主な5要件
許可を受けるには、施設・能力・経理的基礎・欠格要件・事業計画の適法性を総合的に満たさなければなりません。講習会を修了しただけでは許可されません。
1.適切な車両・容器・駐車場を確保すること
取り扱う廃棄物の性状に応じ、飛散・流出・悪臭などを防止できる車両や容器が必要です。固形物にはダンプやキャブオーバー、脱着装置付コンテナ専用車などが使われますが、廃油や汚泥といった性状によっては密閉容器や専用車両を検討します。
車両や駐車場について、申請者は所有権または適法な使用権原を示す必要があります。借用車両や賃貸駐車場でも直ちに不可とはなりませんが、車検証上の所有者から申請者まで権利関係がつながる契約書等が求められます。
車両の重複登録に注意してください。
宮城県では、原則として1台の産業廃棄物収集運搬車両を複数業者が同時に登録することはできないと案内しています。グループ会社間や代表者個人所有車両を使う場合は、名義と使用関係を事前に確認しましょう。
2.講習会を修了した者がいること
宮城県への申請では、JWセンター(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)が実施する許可申請に関する講習会の修了証の写しを提出します。
法人の場合は、代表者、業務を担当する役員(監査役・社外取締役を除く)、または業を行おうとする区域にある事業場の代表者である政令使用人のうち、適格な者が修了している必要があります。個人の場合は申請者本人、または該当する政令使用人が対象です。
宮城県手引きでは、新規講習会修了証の有効期限を5年、更新講習会修了証の有効期限を2年として申請上取り扱っています。新規許可申請には原則として新規課程の修了証が必要です。他の自治体ですでに許可を持っている場合の例外的な取扱いもあるため、該当する方は手引きで確認してください。
講習会の受講は早めに手配を。
申込枠が埋まることがあり、受講後も試験結果・修了証の発行まで期間がかかります。事業開始予定日から逆算して、受講者と課程を早めに確定させましょう。
3.事業を継続できる経理的基礎があること
産業廃棄物収集運搬業を継続的に行える財務的基盤が求められます。法人は原則として直前3年分の貸借対照表、損益計算書、個別注記表、株主資本等変動計算書、法人税の納税証明書等を提出します。
赤字や債務超過だから一律に申請できないということではありません。ただし、事業開始後3年未満の場合や財務状況が悪化している場合は、収支計画・改善計画・中小企業診断士の診断書などの追加資料を求められることがあります。それでも事業継続性が認められなければ、不許可となる可能性もあります。
4.欠格要件に該当しないこと
審査の対象は申請者本人だけではありません。法人の役員、一定割合以上の株主・出資者、政令使用人、法定代理人なども含まれます。破産手続、一定の刑罰、廃棄物処理法等に基づく許可取消し、暴力団関係など、法定の欠格要件に一つでも該当すると許可を受けることができません。
欠格要件は許可後も続く問題です。
許可取得後に該当した場合は許可取消しの対象となることがあります。役員の就任や株主変更の前にも必ず確認してください。
5.事業計画が適法で実行可能であること
予定品目、排出事業者、積込み場所、運搬先、運搬量、車両・容器、運行方法、環境保全措置が整合していなければなりません。液状の汚泥を開放型の車両で運ぶ計画や、許可を持たない処分先へ運ぶ計画は、適切な事業計画とは認められません。
申請書だけを先に作るのではなく、実際の取引予定と運搬方法を固めてから申請内容を組み立てるのが順序です。
宮城県の新規・更新許可申請に必要な主な書類
必要書類は、申請者が法人か個人か、車両を所有するか借りるか、財務状況、先行許可証の有無などによって異なります。主な書類は以下のとおりです。
| 区分 | 主な書類 |
|---|---|
| 申請書 | 規則様式第六号、別表1 |
| 事業計画 | 事業計画の概要、運搬施設、具体的計画、環境保全措置 |
| 車両・容器 | 車両写真、容器写真、車検証または自動車検査証記録事項、使用権原資料 |
| 駐車場等 | 見取図、配置図、土地登記事項証明書、賃貸借契約書等 |
| 技術的能力 | JWセンター講習会修了証の写し |
| 資金計画 | 事業開始資金の総額と調達方法 |
| 財務資料(法人) | 直前3年分の決算関係書類、法人税納税証明書その1 |
| 財務資料(個人) | 資産調書、残高証明書または通帳写し、所得税納税証明書その1等 |
| 法人関係 | 定款、履歴事項全部証明書 |
| 役員等 | 本籍記載の住民票、登記されていないことの証明書または診断書等 |
| 欠格要件 | 誓約書 |
| その他 | 他法令への適合を示す資料、行政庁が求める追加資料 |
証明書の有効期限にご注意ください。
宮城県手引きでは、公的機関が発行する証明書は申請日時点で発行から3か月以内かつ最新の原本を提出する取扱いです。住民票は本籍を記載し、マイナンバーは記載しないでください。
更新申請では、前回申請から変更がないことを条件に一部書類を省略できる場合があります。ただし、省略した書類が分かる書面は添付が必要です。先行許可証の原本提示により、役員等の証明書類の一部を省略できる制度もあります。
申請準備から許可後までの流れ
- 事業計画と運搬経路を整理する ── 予定する排出事業者、排出場所、処分場、運搬量、車両、営業開始時期をまとめます。県外で積込み・積卸しをする場合は、相手方都道府県等の許可も確認します。
- 許可品目と限定条件を確認する ── 排出工程、廃棄物の組成・性状、有害物質の有無を確認し、法令上の品目に分類します。混合廃棄物や特殊な廃棄物は、写真・成分表・製造工程図等を用意して許可権者へ相談します。
- 講習会を受講する ── 法人・個人のどなたが受講資格者になるかを確認し、申請区分に合った講習会へ申し込みます。名目的な役員を受講者にする場合は、申請時の役職・権限との整合性に注意が必要です。
- 車両・容器・駐車場を整える ── 許可品目に適した車両・容器を選び、車検証、契約書、駐車場の登記簿、賃貸借契約書を準備します。車両写真や容器写真は宮城県の様式・撮影方法に合わせてください。
- 役員・株主等と財務状況を確認する ── 登記事項証明書、定款、株主名簿等から審査対象者を確定し、欠格要件を確認します。直前3年分の決算資料を点検し、追加資料が必要になりそうなら早めに準備を始めましょう。
- 申請書・添付書類を作成して提出する ── 宮城県の最新様式で申請書と添付書類を整えます。窓口持参は予約制です。郵送の場合、申請日は発送日ではなく書類が窓口に届いた日となります。更新申請で有効期限が迫っている場合は特に注意してください。
- 審査・補正・立入検査に対応する ── 受理後に書面審査が行われ、追加資料や説明を求められることがあります。事務所や事業場への立入検査が行われることもあります。補正にかかった期間は標準処理期間に含まれません。
- 許可証交付後に営業を開始する ── 新規申請では、申請しただけでは営業できません。許可証が交付された後に、許可品目・許可区域・積替え保管の有無などの範囲内で受託運搬を開始します。
申請手数料・審査期間・許可の有効期間
| 項目 | 宮城県の取扱い |
|---|---|
| 新規許可申請手数料 | 81,000円 |
| 更新許可申請手数料 | 73,000円 |
| 標準処理期間 | 土日・祝日および補正期間を除く60営業日(約3か月) |
| 通常の許可有効期間 | 5年 |
| 更新申請の受付開始 | 現行許可の有効年月日の2か月前から |
手数料は宮城県手数料セルフレジまたはオンライン決済で納付します。不許可や申請取下げの場合でも返還されません。
標準処理期間は「申請準備を始めてから許可までの総期間」ではありません。講習会の予約、証明書の収集、書類作成、補正対応にかかる期間を加えると、実際の準備開始から営業開始まではさらに時間がかかることがあります。
2026年8月以降の宮城県の申請窓口に注意
2026年8月から、宮城県の申請窓口が段階的に変わっています。
積替え・保管を行わない産業廃棄物収集運搬業の申請・届出窓口が、県庁廃棄物対策課へ集約されます。
・2026年8月〜9月:新規許可申請・事業範囲変更許可申請など、一部手続が県庁受付へ移行
・2026年10月以降:積替え・保管なしのすべての許可申請・変更(廃止)届出を県庁廃棄物対策課で受付
更新申請は許可満了日等により移行時期の取扱いが分かれます。2026年8月・9月に提出する場合は、宮城県手引き7頁の移行表と公式ページで提出先を必ず確認してください。
更新許可・事業範囲変更許可・変更届の違い
更新許可
通常の許可有効期間は5年です。引き続き事業を行うには、有効期間が満了する前に更新許可申請をします。宮城県は更新時期や講習会の受講時期を個別に通知していないため、事業者自身で期限を管理する必要があります。
事業範囲変更許可
現在の許可に新しい産業廃棄物の種類を追加する場合や、積替え・保管なしから積替え・保管ありへ変更する場合などは、事前に事業範囲変更許可を受けなければなりません。変更許可を受ける前に追加品目を運搬することはできません。
変更届・廃止届
車両、役員、住所等の変更や事業の廃止は、原則として変更等の日から10日以内に届出が必要です。商業登記の履歴事項全部証明書を添付する変更については30日以内とされています。
変更許可が必要な事項と変更届で足りる事項は異なります。新しい業務を始める前に、手続区分を確認してください。
よくある誤解と申請でつまずきやすい点
「宮城県の許可があれば全国で運べる」わけではありません
宮城県知事許可は全国共通の免許ではなく、積込み・積卸しを行う区域に応じて県外の許可が必要です。どの自治体の許可が必要かで解説したとおり、積込み場所と積卸し場所から許可を整理してください。
「仙台市内を走るから仙台市許可も必要」とは限りません
積替え・保管なしであれば、基本的に宮城県知事許可で仙台市内の収集運搬が可能です。詳しくは仙台市内で運搬する場合の考え方をご覧ください。
車両を増やせばすぐ使えるとは限りません
許可取得後に車両を追加する場合は変更届が必要です。使用権原や車検証の有効性、他社との重複登録がないことも確認しましょう。
許可品目の名称だけでは判断できません
現場で「建設ごみ」「混廃」「廃材」と呼んでいても、それが法令上の何品目に当たるかは別問題です。排出工程と組成から判断し、許可証の限定条件と照合する必要があります。
会社の目的欄だけ整えても足りません
法人の定款目的、登記、事業計画、講習会修了者、車両、財務、役員等が互いに整合していなければなりません。必要に応じて目的変更登記等を司法書士へ相談することも検討してください。
許可取得後に必要となる管理
許可は事業開始のスタートラインにすぎません。運搬を始めた後も、以下のような法令上の義務が続きます。
- 書面による産業廃棄物処理委託契約の締結
- 許可品目、許可期限、処分先の事業範囲の確認
- 紙または電子マニフェストの適切な運用
- 運搬車両の両側面への所定表示
- 車両への許可証写し、マニフェスト等の書面備付け
- 飛散・流出・悪臭を防止する運搬
- 帳簿・契約書・マニフェスト等の保存
- 車両、役員、住所等の変更届
- 許可期限と講習会修了証の期限管理
排出事業者が自ら運搬する場合と、許可業者が受託運搬する場合では、車両表示や携帯書面の内容が異なります。自社運搬で許可が不要な場合でも、処理基準まで免除されるわけではない点にご注意ください。
申請前チェックリスト
- 他人の産業廃棄物を受託して運ぶ計画か確認した
- 積込み場所と積卸し場所を特定した
- 必要な都道府県知事等の許可を整理した
- 積替え・保管を行わない事業計画になっている
- 排出工程と廃棄物の性状から許可品目を整理した
- 石綿・水銀・自動車等破砕物の限定条件を確認した
- 特別管理産業廃棄物に該当しないか確認した
- 申請区分に合う講習会修了証を用意できる
- 車両・容器が予定品目に適している
- 車両・駐車場の使用権原を証明できる
- 審査対象となる役員・株主・政令使用人を特定した
- 欠格要件を確認した
- 直前3年分の財務・納税資料を確認した
- 最新の宮城県様式と提出窓口を確認した
- 許可証交付前に受託運搬を開始しない計画である
よしだ行政書士事務所が産業廃棄物収集運搬業許可を支援します
産業廃棄物収集運搬業許可では、書類を作り始める前に「何を、どこから、どこへ、どのように運ぶのか」を整理することが何より大切です。当事務所では、宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心として新規・更新・変更に関するご相談と申請書類の作成に対応しています。
- 許可の要否と必要な許可区域の整理
- 排出工程に基づく許可品目の確認
- 講習会受講者・修了証の確認
- 車両、容器、駐車場、使用権原資料の確認
- 役員・株主等と欠格要件関係書類の整理
- 財務資料と追加資料の要否確認
- 宮城県への申請書・添付書類の作成支援
- 更新期限、事業範囲変更、変更届の確認
- 建設業許可など関連許認可を含む事業全体の確認
宮城県名取市を拠点に、宮城県全域を中心に東北6県からのご相談に対応しています。オンライン相談、訪問相談、土日祝日の予約相談も可能です。県外での積込み・積卸し、特殊な廃棄物、積替え・保管を伴う計画なども、事業内容を確認したうえで対応方法をご案内します。
まとめ
宮城県で他人の産業廃棄物を業として収集・運搬するには、原則として産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。
許可申請では、講習会や必要書類だけに目が行きがちですが、積込み・積卸し場所、許可品目、車両・容器、積替え・保管の有無、役員・株主等、財務状況を一体として確認する必要があります。特に、宮城県知事許可と仙台市長許可の関係、県外許可の要否、混合廃棄物の品目判断は誤解が生じやすいポイントです。
また、2026年8月から宮城県の申請窓口が段階的に変更されています。申請にあたっては、宮城県公式サイトと最新手引きで提出先、様式、手数料、講習会の取扱いを必ず確認してください。
よくあるご質問
注釈・凡例
- 産業廃棄物
- 事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、廃棄物処理法・政令で定められたもの。
- 排出事業者
- 事業活動に伴って産業廃棄物を生じさせた事業者。建設工事では原則として元請業者。
- 収集運搬
- 廃棄物を回収し、処分場等まで運ぶこと。
- 積替え・保管
- 収集した廃棄物を途中施設で別車両等へ積み替え、または一時的に保管すること。
- 許可権者
- 許可を行う都道府県知事または政令で定める市長。
- 事業範囲
- 許可された廃棄物の種類、積替え・保管の有無など、事業を行える範囲。
- 欠格要件
- 一定の刑罰、許可取消し、暴力団関係など、該当すると許可を受けられない法定事由。
- 政令使用人
- 本店・支店等で、産廃処理業に関する契約締結など一定の権限を持つ使用人。
- マニフェスト
- 産業廃棄物管理票。排出から最終処分までの流れを管理する紙または電子の仕組み。
- 基準日
- 本記事は2026年8月10日現在の公式情報に基づく。
監修
よしだ行政書士事務所 代表行政書士:吉田貴之
所属:宮城県行政書士会|行政書士登録番号:第16061015号
参考資料
- 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」e-Gov法令検索、第14条ほか、最終確認日:2026年8月10日
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000137 - 「宮城県産業廃棄物収集運搬業許可申請(新規・更新)のてびき」宮城県、令和8年度7月版、全23頁、最終確認日:2026年8月10日
https://www.pref.miyagi.jp/documents/12214/01tebiki.pdf - 「産業廃棄物収集運搬業」宮城県、2026年7月29日掲載、最終確認日:2026年8月10日
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/haitai/syuun-index.html - 「産業廃棄物に関するよくある質問」宮城県、最終確認日:2026年8月10日
https://www.pref.miyagi.jp/site/tekiseisyori/sanpaifaq.html - 「産業廃棄物収集運搬業許可申請書・申請の手引き」仙台市、2026年3月2日更新、最終確認日:2026年8月10日
https://www.city.sendai.jp/shido-jigyo/jigyosha/kankyo/haikibutsu/haikibutsu/todokede/tebiki.html - 「講習会・研修会」公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター、最終確認日:2026年8月10日
https://www.jwnet.or.jp/workshop/
免責・注意事項
本記事は、2026年8月10日時点の法令・行政資料に基づく一般的な制度説明であり、個別案件の許可取得を保証するものではありません。廃棄物該当性、産業廃棄物の種類、必要な許可区域、車両・容器の適合性、経理的基礎等は、個別の事業計画や資料により判断が変わります。法令、申請方法、様式、手数料、講習会、行政運用は改正・変更されることがあります。実際の申請時には、該当する許可権者およびJWセンターの最新情報を確認してください。

行政書士 吉田 貴之(よしだ たかゆき)
宮城県名取市を拠点に建設業許可・
産業廃棄物収集運搬許可を専門に
サポートしています。
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初回相談・要件診断は無料です。
📞 022-382-8723









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