この記事では一般建設業許可の要件を中心に解説しています。特定建設業許可については、別途お問い合わせください。
目次
1.屋根工事業とは?どんな工事が該当する?
屋根工事業とは、瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事を請け負う建設業です。屋根をふく材料の種類を問わず、「屋根ふき工事」として包括的に屋根工事業に該当します。
| 工事の例 | 内容 |
|---|---|
| 瓦屋根ふき工事 | 日本瓦・洋瓦等による屋根ふき工事 |
| スレート屋根ふき工事 | スレート材(コロニアル等)による屋根ふき工事 |
| 金属屋根ふき工事 | ガルバリウム鋼板等の金属薄板による屋根ふき工事 |
| 屋根断熱工事 | 断熱処理を施した材料により屋根をふく工事 |
| 屋根一体型太陽光パネル設置工事 | 屋根材と一体化した太陽光パネルの設置工事 |
金属薄板(板金)を使った屋根ふき工事、いわゆる「板金屋根工事」は「板金工事」ではなく「屋根工事」に該当します。板金工事業の許可では施工できませんのでご注意ください。
屋根一体型の太陽光パネル設置工事は「屋根工事」に該当します。一方、太陽光発電設備の電気系統に関する工事は「電気工事」です。工事内容に応じて許可業種が異なります。
2.建設業許可が必要になるケース
屋根工事業においても、1件の請負代金が500万円以上(消費税込)の工事を請け負う場合には建設業許可が必要です。
屋根の葺き替え工事は足場代・材料費を含めると金額が大きくなりやすく、特にビルやマンションでは500万円を超えるケースが多いです。
1件の請負代金が500万円以上(消費税込)→ 許可が必要
足場代・材料費・消費税を含めた合計金額で判断します。
3.屋根工事業の許可を取るための5つの要件
宮城県で屋根工事業の建設業許可を取得するには、以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。
| ❶ 経営業務の管理責任者がいること |
| ❷ 営業所ごとに専任技術者がいること |
| ❸ 誠実性があること |
| ❹ 財産的基礎があること |
| ❺ 欠格要件に該当しないこと |
3-1.経営業務の管理責任者(経管)
法人の場合は常勤の役員のうち1人が、個人の場合は事業主本人が、「経営業務の管理責任者」の要件を満たしている必要があります。
| パターン | 必要な経験 |
|---|---|
| 原則 | 建設業に関し5年以上、経営業務の管理責任者としての経験 |
| 経営業務の管理責任者に準ずる地位(執行役員等) | 建設業に関し5年以上の経験 |
| 経営業務の管理責任者を補佐する立場 | 建設業に関し6年以上の経験 |
経管の経験は業種を問いません。たとえば板金工事業や建築工事業の会社で5年以上の役員経験があれば、屋根工事業の経管になることができます。
3-2.専任技術者(屋根工事業)
営業所ごとに、屋根工事業の専任技術者を常勤で配置する必要があります。以下のいずれかに該当する方が専任技術者になれます。
【一般建設業の場合】
| 区分 | 要件の内容 |
|---|---|
| 施工管理技士 | 1級建築施工管理技士 2級建築施工管理技士(躯体) 2級建築施工管理技士(仕上げ) |
| 建築士 | 1級建築士 2級建築士 |
| 技能検定 | かわらぶき・スレート施工(1級は即可、2級は合格後3年以上の実務経験) 板金・板金工(屋根工事業の場合は「建築板金作業」に限る。1級は即可、2級は合格後3年以上の実務経験) |
| 指定学科+実務経験 | 大学・高専(土木工学又は建築学)卒業+3年以上の実務経験 高等学校(同上の学科)卒業+5年以上の実務経験 |
| 実務経験のみ | 屋根工事に関する10年以上の実務経験 |
| 振替実務経験 | 建築工事業+屋根工事業で合計12年以上の実務経験(うち屋根工事業が8年超) |
技能検定「板金・板金工」で屋根工事業の専任技術者になる場合は、選択科目が「建築板金作業」に限定されます。板金工事業の専任技術者になる場合はこの限定はありません。
この業種の専任技術者になれる資格は『【宮城県】完全版!業種別・専任技術者となれる資格一覧』で確認できます。
3-3.誠実性
法人の役員等、個人事業主、政令で定める使用人(支店長等)が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないことが必要です。
3-4.財産的基礎(一般建設業)
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 自己資本 | 純資産合計額が500万円以上 |
| 資金調達能力 | 500万円以上の預金残高証明書等 |
上記のいずれかを満たせばOKです。
3-5.欠格要件に該当しないこと
破産者で復権を得ていない者、建設業許可を取り消されてから5年を経過しない者、禁錮以上の刑に処せられ5年を経過しない者などに該当しないことが必要です。
4.板金工事業との区分(紛らわしいケース)
屋根工事業と板金工事業は混同されやすい業種です。宮城県の許可手引書に基づく判断基準を整理します。
| 工事の内容 | 該当業種 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 瓦・スレート・金属薄板等による屋根ふき工事 | 屋根工事 | 材料の種類を問わず屋根ふきは屋根工事 |
| 板金(金属薄板)を使った屋根ふき工事 | 屋根工事 | 「板金屋根工事」も屋根工事に該当 |
| 建築物の外壁へのカラー鉄板張付け | 板金工事 | 外壁への板金取付けは板金工事 |
| 厨房の天井へのステンレス板張付け | 板金工事 | 内装の板金取付けは板金工事 |
| 屋根断熱工事 | 屋根工事 | 断熱処理を施した屋根ふきは屋根工事の一類型 |
ガルバリウム鋼板等の金属薄板による屋根ふき工事は、「板金」という名前が付いていますが、「板金工事」ではなく「屋根工事」に該当します。板金工事業の許可しか持っていない場合は、板金屋根工事を請け負うことができませんので、屋根工事業の許可も取得する必要があります。
5.宮城県での申請手続きの流れ
宮城県知事許可の申請は予約制です。以下の流れで進めます。
要件の確認
書類の準備
窓口予約
申請書提出
審査
許可通知
仙台土木事務所・東部土木事務所:予約希望日の60日前から予約可能
大河原土木事務所・北部土木事務所・気仙沼土木事務所:予約希望日の31日前から予約可能
6.申請手数料と審査期間
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新規申請の手数料 | 9万円 |
| 業種追加・更新の手数料 | 5万円 |
| 審査期間 | 申請書受付後おおむね35日 |
| 許可の有効期間 | 5年間(更新が必要) |
7.よくある質問(FAQ)
8.まとめ
- 屋根工事業は、瓦・スレート・金属薄板等による「屋根ふき工事」が対象(材料の種類は問わない)
- 板金屋根工事は「板金工事」ではなく「屋根工事」に該当する
- 屋根一体型の太陽光パネル設置工事も屋根工事に該当
- 請負代金500万円以上の工事を受注する場合は許可が必要
- 専任技術者は1・2級建築施工管理技士、建築士、技能検定(かわらぶき等)、実務経験(10年以上)等で可
- 技能検定「板金」で屋根工事業の技術者になるには「建築板金作業」に限る
- 振替実務経験(建築工事+屋根工事で12年以上、うち屋根8年超)も活用可能
- 財産的基礎は自己資本又は預金残高500万円以上が必要
- 宮城県の許可申請は「予約制」、申請手数料は新規9万円、審査期間はおおむね35日
宮城県・東北地方で屋根工事業の一般建設業許可取得をお考えの方は、当事務所にお任せください。要件の確認から書類作成・申請代行まで、トータルでサポートいたします。初回相談無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
建設業許可の要件全体については『【宮城県】建設業許可取得の5つの要件は何?』で詳しく解説しています。

行政書士 吉田 貴之(よしだ たかゆき)
宮城県名取市を拠点に建設業許可・
産業廃棄物収集運搬許可を専門に
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